認知パズル:品行方正な紳士が、ヘンタイでもないのに、自分のパンツの匂いを嗅ぐことはあるのか?
下の文章を読み進める前に、上に掲げた標題について、少し考えてみるのもいいかもしれない。
サンディエゴの北米神経科学会から帰国して、私は、すぐにテレビ朝日の収録に向かった。午前2時30分までかかった。翌朝、3時間睡眠で起きて、飛行場に向かった。新千歳空港から、小樽に着いた。
河合雅雄先生にお目にかかることができた。幸島の猿の話など、うかがった! うれしかった。
飲み会が終わって、ホテルで寝た。時差なのか、午前4時過ぎに目が覚めた。そのまま仕事をしていて、そうだ、お風呂に入ろうと思った。
読者諸賢の一部はすでにご存じのように、私は旅の最中、自分で下着や靴下、時にはTシャツまで洗う。
お風呂の中で、Randy Pauschの、The Last Lectureを読む。だんだんRandyが好きになってくる。
お風呂を出たあと、バスタオルで身体をふいた。生まれたままの格好で、パンツと靴下、それにTシャツを洗面台に置き、温水に浸して、上からボディ・ソープをしゅっしゅした。そして、じゅわじゅわじゅわとつかみ洗いする。
全裸の男が洗面台で、パンツや靴下を洗っている、という光景はいかにもシュールだという突っ込みもあるだろうが、それはまあ許してください。
ベッドのある部屋に戻ってきて、じゃあ、パンツはくか! とリュックの中を探したが、なんと・・・ない! アレ、確か入れたはずなのに、と探したが、ない!
この時点で、私の脳裏には、最悪のシナリオが浮かんでいた。肌寒い北の大地で、洗ったばかりのパンツを、タオルドライかなんかして、そのままはいちまう。「体温で乾くさ」なんてうそぶきながら。今まで何回もやった愚行を、今朝もやるのかと思うと、なんとはなしに気分が落ち込んだ。
仕方ねえなあ、と、とりあえず洗面台に置いてあるパンツを絞ろうと思って歩いていくときに(注:依然として、全裸)、ふと、視野の片隅に、あるブツが入った。ベッドの上に、黒いかたまりが置いてある。
むむむ?
私の下側頭葉は、そのブツの形状を分析して、回答を返してきた。
パンツだ!
パンツが置いてある!
さて、ここで、興味深い状況が生じたのである。私のホテルの部屋に、パンツが二つある。一つは、ベッドの上にくしゃくしゃになってある。もう一つは、洗面台で洗われて、ぬれて置かれている。
あり得ることは、さっきお風呂に入る時に、いつものようにぼうとしていて、無意識にリュックからパンツを取り出してベッドの上に置いた、ということである。その時の私は、風呂から出たとき、パンツをそこに置いておけば便利だ、くらいに思っていたのだろう。
しかし、確信がない。ひょっとしたら、脱いだ汚い方のパンツをベッドの上に投げたのかもしれない。そして、新しいパンツの方を、床の上に置いたのかもしれない。さっき、パンツを洗うとき、床の上からパンツを拾ったことだけは、覚えている。
果たして、ベッドの上にあったパンツは、新しいのか、古いのか。洗面台でぬれているパンツは、新しいのか、古いのか。なにしろ、ぼんやりしているから、どっちがどっちか、全然わからない。これは困った。
さて、ここで問題です。新しいパンツと、古いパンツを、確実に見分ける方法と言えば、それは何でしょうか?
そこで、標題に戻るわけです。
認知パズル:品行方正な紳士が、ヘンタイでもないのに、自分のパンツの匂いを嗅ぐことはあるのか?
そういうことが、あるんですねえ、これが! 私は品行方正ではないが、ヘンタイでもない。しかし、自分のパンツの匂いを嗅ぐはめになったことは事実である。その結果、どのような結論になったか、ということについては、読者の想像にお任せする。
さて、私が今はいているパンツは、乾いたパンツでしょうか、それとも、ぬれたパンツでしょうか。。。。シャーロック君ならば、わかるかね!
11月 17, 2013 at 07:03 午前 | Permalink
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