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2013/06/02

耐えながら、その原料を飲むという、まさに「ボストン地獄絵図」

ボストン美術館にいたときに、そうだ、ハーバード大学まで歩いちゃおう、とひらめいちまったと思いねえ。

35℃にもなっている、という猛暑の日。途中で倒れるんじゃないか、と恐れながら、歩き始めた。

ボストン・レッド・ソックスの本拠地であるフェンウェイ・パーク。その手前に、フェン(低湿地)があって、へえ、なるほど、確かにイギリスの本家のケンブリッジに似ているなあ、と思った。

それで、あったんだよねえ。昔、日米学生会議でボストンに来たとき、アメリカ人といっしょにレッド・ソックス戦を見て、ロジャー・クレメンスの三振ばっさばっさを目撃したとき、ダフ屋さんからチケットを買った、橋みたいなところ。そこに来た瞬間、「あっ、ここだ!」と思った。

いやあ、なつかしさは、心の報酬だねえ。その瞬間、過去の自分とつながるんだよ。

そこからがキツかった。炎天下、ボストン大学の前のまっすぐな道を通る。いやあ、そのあたりから、おしっこがしたくなってさ(なんでこの日記はいつもそういう話題なんだっ!)、一方で、ヒジョーに熱いから、手にしたペットボトルの水を時々飲まずにはいられず、おしっこに耐えながら、その原料を飲むという、まさに「ボストン地獄絵図」となった。

ピークは、あの、ボストンを流れている大きな川あるでしょ、あそこを超える橋を渡っている時だったね。太陽は照りつけるわ、逃げ場はないわ、おしっこはしたいわで、空を見上げて「天は我々を見捨てたか!」と言いたい気分だった。

川向こうになると、住宅街になって、そこも、ほんと、イギリスの本家ケンブリッジに似ていた。ハーバード大学まわりを、歩きながら線や面で経験したのは初めてだったから、いい経験になったよ。もし自分がこっちに来るとしたら、どのあたりに住もう、みたいなずうずうしい想像したりしてさ。

いや、それにしてもおしっこしたいよね。

ボストン美術館を出て約1時間後、ようやくハーバードスクェアについた。

ところが、そのあたりのお店、トイレがなかなかにハードル高いんだよね。

パン屋+カフェみたいな店に入ってトイレに行こうとしたら、なんとドアに暗証番号があった。レジで聞くらしい。レジは長蛇の列。

スターバックスでトイレ行こうとしたら、「トイレはエレベーターで降りろ」みたいなこと書いてあって、「でも、エレベーター乗るにはレシートいるよん」みたいなことが。

そして、こっちのレジも、長蛇の列。

おい、君たち、どんだけトイレ惜しみしているんだあ!

ぼくは困って、まて、落ち着け、と思い、ハーバードスクェアの石畳の上に立って、ちょっと気取ったポーズまでとって「余裕、人生なんて、余裕なんだよ」みたいな感じで、実はあせりながら、「ハーバード トイレ」と検索した。

生涯でも、この文字列でぐぐるのは最初で最後であろう。(というか、最後であって欲しい)

そしたら、近くにある、なんとかセンターとかいうvisitor informationとか扱っているところに、トイレがあることがわかった。

ぼくはほっとしたね。待ってろよ! もう少しで、この地獄絵図からサヨナラだ。

ところが、行ってみると、最後のトラップが待っていた。

電子ゲートみたいなのがあって、その向こうにトイレがある、って書いてあるんだよね。

その横には、フル装備、みたいなこわい警備のおっちゃんがいる。

それでも、切羽詰まっているときは仕方がない。勇気を振り絞って、「トイレ行っていいか」と言ったら、おっちゃん、思いの外はじける笑顔で、Go ahead! という心強いお言葉!

いやあ、地獄に仏とは、この警備のおっちゃん!

結局、電子ゲートみたいなのはこけおどしというか、スルーで入れたんだよね。
ぼくはようやくおしっこ問題を決着させたのだった!

それで、こういうことを日記に書く時は、おしっこ問題には一切に触れずに、「ハーバード大学の周辺は、いかにもアカデミックな雰囲気に満ちていた」みたいな風にまとめるんだろうけど、何しろクオリア日記/facebookのこの欄は、そっちじゃないことを書くのをポリシーにしているから、リアリズムを追求してしまうのだ。

すっきりして、ゆったりとした気分で歩くハーバード大学の構内は、終わったばかりのcommencement(卒業式)のセレモニーの余韻が残っていて、自然と気分が高揚してくるのであった。

そして、まともな考察は、twitterの連続ツイートの方に書く、みたいなシステムになっているわけさ。あっちは表の顔なんだよね。

6月 2, 2013 at 06:49 午後 |