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2013/06/15

 映画『奇跡のリンゴ』をやっとみることができた。

 『プロフェッショナル 仕事の流儀』のスタジオで、木村秋則さんに会って以来、ずっと親しくさせていただいてきた。

 木村さん、口の中も自然農法で、歯が一本もないけれども、笑顔はまるで太陽そのものだ。

 その木村さんの生涯が映画になるというので、なんだかドキドキしながら見に行った。

 そしたら、結婚式のシーンで、木村秋則さんご本人が登場していた!

 阿部サダヲさんは、演技が木村さんのコピーにならないように気をつけた、とかどこかで言ってたけど、結果としてものすごく説得力のあるキャラクターになっていたと思う。一つのことにとりつかれた男の明るい狂気のようなものを、一分の隙もなく描ききっていた。

 菅野美穂さんが演じた木村さんの奥さん役も、とても良くって、なんだか人間の手触りがした。

 そう、物語の全体に、人間の感触があるんだよね。それが、リンゴのイメージと重なって、とっても温かい映画になりました。
 
 岩木山の風景や、夏祭り(ねぷた? ねぶた?)の光景も、とても美しく、場面から場面へのコンティニュイティーなど、映画として、とてもよくできていました。

 木村秋則さんが、リンゴができずに次第に追い詰められていく感情の起伏。でも、どこか底の方で、ユーモアのセンスを失わないんだよね。

 『プロフェッショナル 仕事の流儀』で木村さんが登場したとき、最初の黒ポンで、「人生をあきらめかけている人へ」というような文字が出たけれども、『奇跡のリンゴ』は、まさに、「人生をあきらめかけている人」に届けたい、見ると元気になる、そんな映画だったと思う。

 映画終わってすぐに、木村秋則さんに電話した。「おめでとうございます!」と言いたくて。木村さん、いつものように、「あっ、茂木さん、あははははは」と太陽のように笑っていた。

 良かったなあ、と思って。散々苦労して、でもようやく栽培に成功して、今こうして木村秋則さんの生涯が東宝から映画になって。人生、捨てたもんじゃないな、と感じる。

 実は研究室のゼミを急遽「映画を見て複雑系について考える会」にして行ったのだけど、映画終了後、かなぴょんを交えてちょっとビールを飲んで、それからぼくは六本木ヒルズまで40分くらいかけて歩いて、伊東豊雄さんのお祝いの会に向かったのでした。

6月 15, 2013 at 08:05 午前 |