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2013/05/27

ほっとするのは、とっぷりと暮れた夜の道を歩いているとき。

 ほっとするのは、とっぷりと暮れた夜の道を歩いているとき。

 社会的な文脈からも開放されて、はだかの自分になれる。部屋に閉じこもっているよりも、夜風に吹かれて歩いているときの方が、自分自身に戻る。

 時折、立ち止まってスマホのスイッチを入れると、そこだけがぽっと明るくなって、まるで蛍が出現したようでもあり。そうやって、呼吸を続けていると、次第に心の底が落ち着いていく。

 明るいのは、昼間だけではない。電灯が点いている時だけではない。視線や関係や脈絡があると、そこは明るくなる。

 夜道を歩いているときこそが、広い世界に向き合いながら、薄暮につつまれる時間。

 だからこそ、私は、時に用もないのに夜道を歩き回ってみるのだ。

5月 27, 2013 at 08:35 午前 |