自分もまた樹氷を目指して登っていく感覚
アーツ千代田3331が好きだ。学校の建物をアートのスペースにしている。前の公園がエントランスとなり、ひろびろとした、開放的な空間になっている。
スプツニ子さんはここに来たとき、「日本にこんな素敵な場所があるなんて」と泣いたのだそうだ。
藤原新也さんの『書行無常』展が始まった。
書。津波。生きること。桜。愛。
藤原さんが、インドの街角で、筆で大書きしているところをみんなが見ている、そこを大写ししている写真が好きだ。
会場に藤原さんがいらしたので、私は藤沢さんの『鉄輪』が大好きなのです、と申し上げたら、「しぶい趣味ですね」と言われた。
大分の山の中に入っていくと、樹氷がある。そんな記述に、ぼくはとても驚いたんだよなあ。
以来、ぼくの中には、藤原新也さんが山をひたすら登っていく青年というイメージができた。そのイメージは今も変わらずあって、展覧会をぐるぐるとめぐりながら、自分もまた樹氷を目指して登っていく感覚が生じた。
藤原新也 『書行無常』展は、アーツ千代田3331で11月27日まで。
http://www.fujiwarashinya.com/shogyomujo/
11月 6, 2011 at 07:33 午前 | Permalink
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