窓の外を見ている大人の表情は、子どもの頃の無防備さを取り戻している。
羽田空港からモノレールに乗るとき、あっ、しまった! と思った。
今回の旅は、小銭入れを持っていくのを忘れて苦労していたのだった。だから、空港のユニクロで靴下を買ったとき、その袋の中にコインを入れた。
小銭入れの中に、パスモもある。切符を買わなくてはならない。
走り降りたら、ちょうど来た。窓際に立って、急ぎの課題図書を読み始めた。
ところが、地上に出るともういけない。ついつい、窓の外を見てしまう。
モノレールから見える風景が好きだ。海が見える。大きな空が広がる。大井競馬場に差し掛かったとき、馬の姿を一生懸命探した。
馬って、本当に美しい動物なんだよね。
塩谷賢とツィンクルレースに行ったのは、もうずいぶん前のことだなあ。
そういえば、子どもの頃、靴を脱いで、座席に窓に向かって座って、妹と並んで外の景色を見ていたっけ。
モノレールが流れる。
課題図書は、忘れられてしまう。
心は、どんどん虹色に。
窓の外を見ている大人の表情は、子どもの頃の無防備さを取り戻している。
11月 30, 2011 at 08:41 午前 | Permalink
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