« 奇跡のようにうまく行った夕方 | トップページ | しゃきしゃきとした指先 »

2011/11/10

彗星のような尾を引きながら、会話に加わっていく

会食が進んでいるときに、ちょっと外の空気が吸いたいなあ、と思うと、携帯電話を見るふりをして外に出る。

それで、ぐるりと回ってくる。夜の風が冷たくて、心地よい。人々が歩いている。それぞれの生活があり、時間がある。そこに、ぼくがぼくの時間を持って歩き出す。

そんな時の夜の灯りが、まるで生きもののように見えて。やあ、こんにちは。ぼくは、いつの間に、水の中に潜っていたのだろう。

風さえも、一つの意志を持っているように感じられて。頬をなでたり、髪の間を通り過ぎていったり。

ぐるりと回って、また会食の場に戻ってくると、すべてが更新されている。そして、彗星のような尾を引きながら、会話に加わっていくのだ。

11月 10, 2011 at 07:33 午前 |