池上高志を見ることができなかったので、植田は、チンポムに向かって駆けていった。
国分太一さんや、土田さん、枡田アナ、Lilyさんと、「学級崩壊」の外国の方々と話して、「おわった〜」とほっとして部屋に戻ってきた。
「そうだ、植田、ちょっと調べることがある」と植田工に言って、ぼくはgoogle mapに住所を入れた。
そうか、明治通りの竹下口か。
お疲れ様でした! 歩いてもいける場所だけど、植田と、ああだこうだと近況やアイデアを話している。
「郡司さんに、イラスト描いてもらったんですよ。」
「ああ、そうか。あいつ、イラスト、味があるだろう。」
「そうなんですよ。で、目玉オヤジが、鬼太郎に、あの外国の妖怪をやっつけろ、と命令するんですよ。それで、鬼太郎が髪の毛針でドヤーッって攻撃するんですけど、その外国の妖怪というのが、ムーミンなんですよ。それで、ムーミンが、うわあ、ぼくは、悪い妖怪じゃないようって言っているんですよ。」
「うわっはっはっは。いかにも、郡司らしいなあ。」
ここで言う「郡司」とは、神戸大学の郡司ペギオ幸夫のことである。
そうこうしているうちに、車が着いた。
わっせ、わっせ、わっせ、わっせ。
人混みは苦手だな。こっちの方かな、とiPhoneを見ながら歩いていると、植田が、突然、VACANTですか、という。
あれっ、お前、どうしてわかったんだ?
「いや、だったら、こっちです。」
意外と都内のスポットはこまめに知っているんだよな、植田のやつは。
VACANTに着いたら、「あっ、ここ知っている」と思った。確かオレも一度何かやったんじゃないかな。何しろぼーうと生きているから、みんな忘れちまう。
ぱーっと入っていくと、女の人がいたので、「あのう、池上高志のは、どこでやっているんでしょう?」といきなり聞いた。
一瞬、はっ、しまった、店の人じゃなかったかな、と思ったが、やっぱり店の人だった。
「?」
と怪訝そうな顔をしているので、ぼくはもう一度聞いた。「あのう。池上高志の、サウンド・インスタレーションは、どこでやっているのでしょうか?」
女の人が「あっ」というような表情をした。「それ、昨日までで終了しました!」
えっ! ぼくは、記憶を懸命にたどり直した。
池上の「今日までです」というつぶやきを朝読んで、親友の展覧会を見よう、とかけつけたわけだけれども、そうか、あれって、ひょっとして前の日に書いたつぶやきを翌朝読んだっていうことなのかな。
ぼくはもうしょぼんとしてしまって、日付を間違えるということはよくあることだから、またか、ととぼとぼ植田と歩いた。
池上の終わっちまった。でも、なんだか悔しい。心の持っていき場所がない。でも、ぼくはすぐに移動しなければならないし。
「そうだ、植田、これから、チムポムの行ってこいよ!」
「ヘ?」
「なんかさ、あいつらのさ、ばーっとやらかしてしまっているんだけどさ、あれが今のお前に必要だ。日本に必要だ。お前、チンポム行ってこいよ!」
「へい!」
植田は、TBSでいただいたフルーツ・ゼリーを持って、チンポムに向かって駆けていった。
池上高志を見ることができなかったので、植田は、チンポムに向かって駆けていった。
あとで、植田からメールがきた。「みんなでゼリーたべました。チンポムやらかしていました。ぼくもイキナリ! やらかします。」
ま、人生はカオスってことよ。
10月 3, 2011 at 08:12 午前 | Permalink
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