授業が終わってすぐに、アントニオ猪木とモハメド・アリの闘いを見ようと、家まで吹っ飛んで帰ったあの日。
思い立って、アントニオ猪木対モハメド・アリ戦のビデオをyoutubeで見ていて、ああ、あの頃は日本が元気だったなあとなつかしく思った。
猪木も若い、アリも若い。そして、ああいう無茶苦茶な企画を立てるだけ、日本も若かった。ありがとう、康芳夫さん。
あれは、確かそう、ぼくは中学生。猪木とアリが闘う、という情報が流れてから、ぼくたちは興奮しっぱなしで、プロレス好きの島村くんと、どんな闘いになるだろう、と噂し合って。
いよいよその日。確か土曜日だった。午後の早い時間の放映だったから、授業が終わったらすぐに家にふっとんで帰ったのを覚えている。
ルールの縛りがいろいろあって、「世紀の凡戦」とかいう人もいたけれども、ぼくは面白かったな。何よりも、わくわくしたよ。
プロレスの雄と、ボクシングのヘビー級チャンピオンを闘わせるなんて、土台無理なあんな企画を考えるくらい、日本は若かった。そして、そのことが、ぼくたち日本人の誇りであり、特技なんじゃないかな。
よくわからないけど、レスリングとかボクシングとかをマジメにやっているちゃんとした人たちは、猪木とアリを闘わせようなんて思わないだろう。きっと、日本だからできた。そういう国なんだよ、日本は。
それが、最近は、なんだかそういうはちゃめちゃな元気を失っているね。学級委員が多すぎるんだろう。
無視すりゃいいんだよ、学級委員。くだらない校則なんて、どうせすぐに忘れてしまうよ。若さって、どれくらいバカなことができるか、ということだろう。
あの日、ぼくの生は輝いていた。授業が終わってすぐに、アントニオ猪木とモハメド・アリの闘いを見ようと、家まで吹っ飛んで帰ったあの日。
9月 29, 2011 at 07:33 午前 | Permalink
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