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2011/09/26

私の見た天才 和仁陽

先日の週刊現代に掲載された記事のうち、私へのインタビューに基づく部分。書かれたのは、平井康章さんです。


 和仁氏は当時の共通一次試験では1000点満点中981点をとって、当然ながら全国トップ。東大時代には教授から、「世の中には3種類の人間がいる。天才、バカ、そして和仁君だ」と言わしめたというエピソードもある。
和仁氏に圧倒されたのは岩倉氏だけではない。和仁氏と出会ったせいで人生が変わった、と語る人がいる。脳科学者の茂木健一郎氏だ。実は茂木氏と和仁氏は、毎年50人以上の東大合格者を生み出す名門校の一つ、東京学芸大学附属高校の同級生。茂木氏によれば、和仁氏は高校時代からドイツ語やラテン語を学び、ドイツ語を日本の古文で訳してみせるような知性の持ち主だったという。
「音楽にも造詣が深かった。高校の学園祭でウェーバーのオペラ『魔弾の射手』を上演したんですが、演出と演技指導、さらにはドイツ語の歌詞を訳したのも和仁でした。しかもその歌詞は、ドイツ語では脚韻を踏んでいるので、日本語にするにあたっては頭韻を踏み、なおかつちゃんと歌えるように構成もしてあった。そんな芸当を和仁は、高校生でやってのけたんです」
現在、和仁氏は東京大学大学院法学政治学研究科准教授として日本近代法史を研究し、大秀才ぞろいの東大法学部の中でも、最高の知性と評されている。茂木氏が続ける。
「私はこれまで、ノーベル賞受賞者に何人も会ってきましたが、和仁ほど頭のいい人間にはまだお目にかかったことがない。彼に比べると、どんな学者も知性が物足りなく思える。本当に、どうして自分は和仁と出会ってしまったんだろうと思うくらい、彼と知りあってしまったことは私にとって一種のPTSD(心的外傷後ストレス障害)ですよ」

(中略)

(以下記事まとめのコメントとして)
秀才と天才の違いとは何だろうか。もう一度、前出の茂木健一郎氏にご登場いただこう。茂木氏は脳科学者の視点からこう語る。
「世間では『秀才は努力の人で、天才は努力しなくてもできる人』とみられがちですが、僕は違うと思う。『秀才は中途半端な努力しかしない人で、天才は超人的な努力をして、しかもそれを努力と思わない人』だと思います。
思うに、天才の脳はリミッターが外れているんですよ。誰でも潜在的には天才かもしれないけれど、脳機能を100%発揮しないで、70〜80%しか出せない。ところが天才と呼ばれる人たちは、リミッターが外れて脳回路が暴走してしまう。だから、天才にとって努力は苦にならないんです」

9月 26, 2011 at 12:38 午後 |