入ってすぐに、これは良い店だとわかった。良い店は、お客さんがつくる。とっても素敵な、パリの人たち。
ベルリンに行くはずが、雪で飛行機の運航中止が懸念される事態となり、一日早くパリに入った。
それで、昼間に何をしようということになった。「美味しいご飯と美術館!」私はすぐさま叫んだ。そうしたら、鈴木芳雄さんが、ブノワ(Benoit)を予約して下さった。
午前中はホテルで仕事、12時にチェックアウト、ブノワに着いたのが12時40分。予約は13時。鈴木芳雄さんが、「どうしましょう?」と言ったので、「歩く!」と叫んだ。
パリの街を歩くのは大好きだ。10分歩いて、戻ってくれば良い。ポンピドーセンターを超えて、裏路地まで行って戻った。13時に戻ると、もうみんないた。
入ってすぐに、これは良い店だとわかった。良い店は、お客さんがつくる。とっても素敵な、パリの人たち。鈴木さん、ありがとう。
イギリスでは、たとえどんなご馳走が出ても、そのことについていろいろと詮索しない。トリニティ・カレッジのハイ・テーブルでは、あたかもそこにご飯がないかのように形而上のことを喋り続ける。パリの人たちは、もちろん、そこにご飯があることはわかっている。でも、注意の向け方のダイナミクスがあたかもサッカーのリベロのようなもので、目まぐるしく動くところに特徴がある。そのリズムに囲まれて、次第に陶然となっていく。
パリの良いレストランでの食事は、人生をほんの少しだけ地上から浮遊させてくれる。
12月 23, 2010 at 03:32 午後 | Permalink
最近のコメント