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2010/11/15

この「おおそうか!」は、過去1年間において、もっとも力強いものであったと断言して良い。

 学生たちと、夕刻のサンディエゴを歩き始めた。Society for Neuroscienceは、何しろ3万5千人が来る大学会なので、レストランに人があふれて「夕食難民」になることが多い。それで、できるだけ学会会場から離れる方向に歩いていこうね、という作戦に出た。

 ラッキーなことに、1分も歩かないうちに、比較的空いている店があった。しかし、微妙なことにブラジル料理である。

 「おい、ブラジルだってさ。どうする?」

 うーん。しかし、中を見るとなかなかに魅力的なサラダバーがある。

 「よし、ここだ。入るぞ!」

 入って、とりあえずビールを注文して、さて料理、と思ったら、ウェイターのビルが、「まずはサラダを食べろ!」と言う。「それから、これをひっくり返せ!」という。

 「これは何であるか?」

 「肉を食べるというサインである。上が赤だったら、今は要らない。上が緑だったら、肉が欲しいと
いうサインである。十六種類の肉を持ってくるであろう。好きなだけ食べればいいであろう。」

 「おおそうか!」

 この「おおそうか!」は、過去1年間において、もっとも力強いものであったと断言して良い。

 おおそうか! 何も考えなくても、サラダ食べて、あとはひっくり返してぼんやり待っていれば、肉が来るのか!

 ブラジル料理に入って、案外ラッキーだったかもしれない。オレたちって、ついているかもしれない! 

 込み上げる喜びに、思わず「ふはははは、ふはははは」と笑う。

 ゴホゴホ。

 「茂木さん、風邪だいじょうぶですか?」

 「だいじょうぶだあ。そして、食うぞ。まずサラダ行くぞ!」

 やがて串刺しの肉がやってきた。少しずつ切ってくれる。「これで手伝え」と言われて、小さなトングで肉をつまんでしゅりしゅりとはがす。この世界観はいい。今まで逃げ回っていたブラジル料理が、一気に好きになった。シュラスコとか言うんだっけ?

11月 15, 2010 at 03:42 午前 |