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2010/11/29

小説トレンスポッティングの表紙の写真のように、両腕を胸にぎゅっと巻き付けて歩く。

 東京では冬でもコートを着ない。室外にいる時と、室内にいる時で、室外にいるときの寒さを我慢することを選ぶ。部屋に入ったとき、コートを脱ぐのがめんどうくさい。マフラーを巻いただけで、急ぎ足に歩く。

 稚内ではさすがにそうはいかないだろうと、コートを持ってきた。しかし、ペチカに置いたまま、ちょっと外を歩きたくなってしまった。夜。雪が粉になって、下から舞い上がってくる。ウォッカを飲んで喉が渇いたからと、自動販売機を探した。しまった、温かいのはコーヒーしかない。それでも良いと買って、再び歩き始めた。
 
ぶるる。これは、まずい。命の危険を感じる。風が吹くと、うわあとなる。小説トレンスポッティングの表紙の写真のように、両腕を胸にぎゅっと巻き付けて歩く。早く早く! 稚内の資料館にたどり着いた時はほっとした。しかし、ドアは自働ではない。

ここは、遅くまでやっているな。稚内の上に、大きな長い棒が浮かんでいる。サハリンって、近いな。しかも、サハリンから大陸はさらに近い。稚内の横田耕一市長に、フェリーのことなどいろいろ聴いた。ビールが、100円で飲めるそうだ。一番北まで行こうとすると、三分の二は砂利道だと。

 「カチューシャ」のロシア語が聴けるかしら。サハリンの少数民族の人たちの写真に魅せられる。世界は深い。どんなに暗い夜の闇よりも深い。

11月 29, 2010 at 05:42 午前 |