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2010/11/12

人魚の嘆き

神保町の「人魚の嘆き」が8周年でパーティーがあって、学士会館に行った。すぐに失礼しようと思ったら、なかなか帰れなかった。だって、読売新聞の鵜飼哲夫さんがいらっしゃるんだもの。

鵜飼さんは本当に愛されている。ぼくは愛している。女性のような華奢な身体で、気配りがあって、ブンガクについてはまっすぐに譲らない。そんな鵜飼さんが、サイコさんの右腕としてしきっているんだから。

重松清さんが、「茂木は人と会えば会うほどピュアになる。そこがいいと思っているんだよ。人と交わらないでピュアになる人はたくさんいるけれども。連続ツイート読んでいるよ。今度、涙についてツイートしてよ。」とおっしゃったので、ぼくは今朝そうしました。

綿矢りささんとクオリアの話をした。

鯉沼広行さんが、締め切りのことで、「著者校はとらないといけません」などといろいろ言うので、ぼくはまだ原稿を書いていないし、鯉沼さんはきっとあれはぼくへのプレッシャーとして言ったんだろうし、早めに帰ろうと思ったのだが、なにしろサイコさんが繰り出す演し物が面白くて仕方がない。
御自身の「横綱土俵入り」はすばらしかったし、アコーディオンによるレトロ歌謡も心を動かされたが、何といってもサイレント映画の活弁が良かった。高田馬場の仇討ち。音がないときの身体表現、表情のつくりかたは違うんだね。エイゼンシュタインに通じるカブキの技法。声に頼り過ぎてはいけないね。不自由がかえって生命の泉となる。そして、大好きな小津安二郎映画のパロディー。これは笑ったな。中村伸郎のマネがうまくて、ツボにはまって、幸せで死ぬかと思った。ああ、秋刀魚の味。ぼくの小津安二郎に対する愛は、海のように深い。

お腹が空いたからラーメン食べて、つい鵜飼さんの笑顔が見たくてまた二次会も行っちゃったよ。サイコママはあんなに人が来て、幸せだったろう。愛されているなあ、人魚の嘆き。

でも、無理していたんだね。鏡を見たら、目が真っ赤で目ヤニがたくさん出ていたので、びっくりした。街灯の回りに虹の環みたいなのが見えた。へえ、こんな光学現象が生じるんだね。ヤニ・コート。風邪引いているのに、引っ張っていてはやはりいけない。くるくる回るコマも、時には倒れるよ。また起き上がればいいんだったら。

11月 12, 2010 at 08:44 午前 |