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2010/10/25

連続ツイート 戦略

しゅりんくっ! ぷれいりーどっぐくん、おはよう!

戦略(1)デレク・シヴァーズのTEDにおける講演『社会運動はどうやって起こすか』(http://bit.ly/92xtNs)には、4種類の人々がいる。裸踊りをするリーダー、彼に追随する最初のフォロワー、小規模集団に参加する者、もう大丈夫とわかってから加わる日和見主義者。

戦略(2)リーダー、最初のフォロワー、小規模集団、日和見主義者は、それぞれ、「リスクをとること」についての、異なる戦略を表している。リーダーが最大のリスクを負い、日和見主義者は最小のリスクしか負わない。そうして、生物としては、どんな戦略も、あり得る。

戦略(3)誰もがリーダーにならなければならないという生物学的法則はない。むしろ、異なるリスク戦略をとる個体が混ざっているという「多様性」こそが、集団としての適応力を強靱なものとするのである。

戦略(4)リスクに対する戦略は、とりわけ、男性の淘汰に強くかかわる。女性は、一般に男性がどのように生きるかということを真剣に査定してパートナーを選ぶ傾向がある。その際、リスク戦略が重要な判断基準となるのである。

戦略(5)大学の教室などでアンケートをとると、やはり、リスクの高い戦略をとる男性は少ない。100人に2人、3人程度が、自分が裸踊りを始めるリーダーになると答える。最初のフォロワー、小規模集団、日和見主義者となるに従って、該当する男性は増えていく。

戦略(6)興味深いのは、裸踊りを始めるリーダーを恋人としたいという女性も、比較的少ないということである。「最初のフォロワー」、ないしは「小規模集団」くらいの男性が、自分の恋人としては適当であると考える女性が多い。「日和見主義者」でいい、という人もいる。

戦略(7)どんなに沈滞して、つまらぬ生き方も、生物学的には何ものかに対する適応である。日本のガラパゴス化も、環境に対する一つの適応戦略である。ガラパゴスな生き方が好ましい、と考える男性と、そういう男性を選択したい、という女性がいても全くかまわない。

戦略(8)日本の不幸は、適応戦略の多様性が失われている点にある。裸踊りを始めるリーダー、最初のフォロワーたちがあまりにも少ない。そのため、tipping pointを迎えることができない。多数の日和見主義者自体が悪いのではなく、多様性の欠如こそが問題なのである。

戦略(9)陳腐や平凡も一つの適応戦略だと認識することは、決して現状を追認、固定することにはつながらず、むしろその他の可能性へと目を向けさせてくれる。適応戦略は、変更可能である。よりリスクをとる側へと、自分の戦略を「アップグレード」しませんか。

以上、リスクに対する適応戦略をめぐる、連続ツイートでした。

朝食会場満席で並んでいる。列を見ると即座にどこか他の場所にエスケープしたくなるオレの性格、なんとかならないものか。

洗ったTシャツを乾き切らないままに着るとさ、あっ、プール入った後と同じ感じだと思うんだよね。


(2010年10月11日、http://twitter.com/kenichiromogiにてツイート)

10月 25, 2010 at 08:37 午前 |