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2010/09/25

絆(きずな)

小倉で奥田知志さんに会った。会場に向かう車の中で、もう話し込む。

最近は若いホームレスが多い。ハウスレスじゃなくて、ホームレス。親がいて、居場所がわかっているのに連絡をとらない。こんな自分は見せられない。自殺する危険性もある。

絆が失われてしまっている。

人を人として成り立たせているのは、絆(きずな)。それが失われてしまった社会は、危うい。

講演会が終わって、奥田さんとあちらこちらを回る。22年前、活動を始めた。10年前にNPOになった。施設をつくろうとすると、周辺から反対が起こることがある。「安全」「安心」という文字が躍る。絆を失ったからこそ、不安で仕方がない。だから、表面上の「安心」「安全」を求める。

「絆(きずな)というと、温かさとかが強調されますが」奥田さんは言う「絆を結ぶとは、つまり、傷付くかもしれないということ。自分自身も傷付くかもしれない。それでも、抱きしめてくれる。そんな関係こそが、私たちを支えてくれる。」

『プロフェッショナル 仕事の流儀』の最後のVTR。生活保護の手続きに行った松ちゃんがなかなか帰って来ない。待ち続ける奥田さん。関わらなければ、傷付くこともないかもしれない。それでも、抱きしめる。信じる。「あなたと、一生いっしょに生きていく覚悟を決めました」。奥田さんは、松ちゃんにそんな手紙を書いた。

10周年を祝う懇親会に、元気な松ちゃんの姿があった。この人は、どんなに多くのことを通り過ぎてきたのだろう。何とも言えない、惹きつけられる笑顔。

「しかし、松ちゃんは昔はきびしい顔をしていたね」と奥田さんがなつかしそうに。

きびしい顔が、傷付くことを覚悟して抱きしめる「絆」(きずな)で、小春日和のような笑顔になった。

北九州ホームレス支援機構


松ちゃん

9月 25, 2010 at 12:25 午後 |