連続ツイート めちゃめちゃイケてるッ!
こらっ! 予告すな! (笑) @kobesea そろそろモギケン朝連ツイ始まります..
めちゃ(1)2010年8月21日に放送された「めちゃ²イケてるッ!」の収録現場が面白かったので、その時のことを思い出してみたいと思う。
めちゃ(2)『めちゃ²イケてるッ! 』という番組は、名前は知っていたけれども、一度も見たことがなかった。その時間に家にいないし、あまりテレビをつけるという習慣がないからである。
めちゃ(3)スタジオに行ったら、細面のいい男がいた。この人が、矢部浩之さんだということを初めて知った。「やべっち」という名前はよく聞いていたけれども、実物をそれと認識して見たのは、スタジオで生が初めてだった。
めちゃ(4)「本物の」超能力をやるというふれこみのDAIGOさん(実際にはすぐれたマジシャン)と、「にせもの」の超能力をやるエスパー伊東さんの対決という設定だったが、この演出自体がよく考えられた、すぐれたものだった。
めちゃ(5)DAIGOさんのクロースアップ・マジックは、私がスタジオで至近距離から見ていても、よくわからないほど巧妙。一方、上半身裸のエスパー伊東さんは、明らかにうさんくさい。ところが、演出上は、エスパー伊東さんがメインディッシュで、DAIGOさんの方がスパイスなのである。
めちゃ(6)エスパー伊東さんという、子どもでもわかるおふざけキャラを対置させることで、DAIGOさんの正統派のマジックをいわば「相対化」し、世界を深く見せる。ここには、「ガチンコ」と「演技」が渾然一体となったプロレス的世界観がある。
めちゃ(7)エスパー伊東さんの自己演出は見事だった。持ってきたバッグも、わざとタバコの焦げ目?のような穴が開いていて、中にはわけのわからない雑物がたくさん入っていて、「いかがわしさ」を見事に表現していた。動く現代アートのよう。
めちゃ(8)エスパー伊東さんの「挑戦」を盛り上げるスタジオの客席の若者たちの発声が見事だった。ドイツの合唱団のように的確なタイミングで、「うぉー」といった歓声を上げる。筋肉質な、かけ声軍団。彼らはどこでリクルートされ、トレーニングされ、スタジオに集結したのだろうか?
めちゃ(9)矢部浩之さんの司会ぶりも、見事だった。一般に、やる気を出したり、ハキハキしたりするのは簡単である。矢部さんのは、「ああそうですか」、「そうなんですか」といった、やる気のなさそうな、「引き」の芸。その間合いが、モーツァルトのカルテットのようであった。
めちゃ(10)スタジオの演出の人は、サッカーの監督のように迅速かつパワフルな指示。エスパー伊東さんが段ボールに人型をフォークで切り抜く芸に失敗した時も、「こんどは成功させてみますか」と瞬間爆発の圧力をかけていた。
めちゃ(11)安めぐみさんは、収録直前に、「私エスパー伊東さんのファンなんです」と言ってください、しかし、対決を見ているうちに、次第に「DAIGOの方がいい」と惹かれていってください、と指示されて、本番でその通りにふるまった。瞬発的演技力はさすがである。
めちゃ(12)お茶の間で楽しむバラエティ番組の収録は、ラグビーの試合のように張り詰めたプロたちの一秒たりともムダにしない現場。こうやって作られ、届けられていくのだというそのエートスを、ぼくは好きである。
めちゃ(13)一般に、人を笑わせようと思ったら、本人にはよほどの覚悟がなければならない。先日、なんばグランド花月で見た西川きよしさんの舞台もすごかった。テレビで笑わせてくれる人たちに私たちはついつい油断するけれども、真面目な顔をして正論を説く人よりも厳しい修業をしている人も多い。
めちゃ(14)『めちゃ×2イケてるッ!』は、相変わらず(自分が出た回も含めて)一度も見(れ)てないのだけれども、たまたま居合わせた収録現場で感じたことを、綴ってみました。
以上、『めちゃ×2イケてるッ!』についての連続ツイートでした。
(2010年9月12日、http://twitter.com/kenichiromogiにてツイート)
9月 13, 2010 at 09:18 午前 | Permalink
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