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2010/05/06

思い出すのはテムズの陽光

朝起きて、今日は何をするんだったか、と考える。たくさんのことをしなくては行けない気がして、その水飴の中を泳ぐような時間は、いったいどんな風に経過して行くのだろうと途方に暮れる。

しかし、実際に現場に行くと、「今、ここ」の中に没入する。文脈の中で、自分のやるべきことをして、考えるべきことを考える。感性の流れが、どこに運んで行ってくれるのかを見きわめる。

そうやって、意識の流れの中で、「今、ここ」のことを一生懸命やっているうちに、いつの間にか日が過ぎていってしまう。

ロンドン最後の日。世界記憶力選手権の現チャンピオンであるベン・プリドモアと、過去8回チャンピオンになっているドミニク・オブライエンが一堂に会して、EEGの実験をした。アントニー・ゴームリーなど、YBA(Young British Artists)と呼ばれる芸術家を輩出し、ターナー賞の受賞者もたくさん出ているロンドン大学ゴールドスミス校で、認知神経科学者のリサ・プリングと話した。

そしたら、もうヒースローに向かう時間。火山のご機嫌が今回はそれほど悪くなかったので、無事帰ってくることができた。

私は今、機内でこの文章を書いている。

もうそろそろしたら、シートベルト着用のサインが点灯するはずだ。

そして、地上に降りたら、ワイヤレスでネットにつないで、この日記をアップすることでしょう。

思い出すのはテムズの陽光。ありがとう、イギリス。また来ます。


5月 6, 2010 at 03:43 午後 |