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2010/05/27

黒いTシャツは、暗闇に似ている

私は、この数年、黒いTシャツを着ていることが多い。

リンゴ、アルベルト・アインシュタイン、バラック・オバマ、楽劇『トリスタンとイゾルデ』の歌詞(O sink hernieder Nacht der Liebe!)、キリン、シマウマのペア。

絵柄はさまざまだが、とにかく色が黒いTシャツを着ていることが多い。

なぜ、黒いTシャツを着るのか。それには、深い理由がある。

一日の仕事の中で、さまざまな人に会う。そんな時、黒いTシャツを着て、その上にジャケットを羽織っていると、何となくフォーマルに見える。

黒いTシャツを着て、ジャケットのボタンを閉じる。胸のあたりに見える部分は、模様が描いていないことが多い。だから、ジャケットと合わせて、全体としてフォーマルに見えるのである。

インタビューや、会合など、少しフォーマルにした方がいいと思われる機会は、ランダムに訪れる。朝出る時に、いちいち「今日はフォーマルじゃなくては」などと考えるのが面倒くさい。着るものについては、最小限のアタマのリソースしか費やしたくない。だから、黒いTシャツを、一つの「デフォールト」としている。

黒を着ているのは、少し痩せて見えるからでしょう、と言う人が時々いるけれども、断じてそんなことはない!(と思う・・・)

黒いTシャツにはもう一つ理由があることに、昨日、白いシャツとネクタイを久しぶりにしてみて気付いた。

シンポジウムが終わって、トイレで黒いTシャツに着替え(昨日のは『トリスタンとイゾルデ』の歌詞(O sink hernieder Nacht der Liebe!)だった)、何となくほっとした時に気付いた。

黒いTシャツは、暗闇に似ている。まるで暗闇に包まれているようにほっとするのだ。

ぼくは、夜お風呂に入らない。もし夜髪の毛を洗うと、翌日くせ毛がぴょんぴょん跳ねて大変なことになるからだ。

だから、夜は、そのままバタンキュウで寝てしまう。黒いTシャツだからこそ、暗闇に包まれているようで安らぐのかもしれない。

ぼくは、昼の都会を歩きながら、ずっと暗闇に包まれていたのです。


黒いTシャツに包まれて。筑摩書房のホームページより。

5月 27, 2010 at 06:55 午前 |