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2010/05/25

「あそこを超えたらホームラン」と決めた、ブランコの姿を見きわめること。

 子どもの頃、草野球をするのが好きだった。王貞治選手の真似をして、一本足打法をした。

 ぼくたちのルールでは、ブランコを超えるとホームランだった。小学校5年生の夏、一番熱心に草野球をした。確か、ホームランは50本を超えたんじゃないかと思う。

 それで、バットを全力で振り切る喜びを覚えた。三振しようが何だろうが、とにかくバットを思い切り振る。空振りしようが何だろうが、全力で振り切ると、爽快だということを、子ども心に知った。

 草野球が楽しかったのは、その世界が青天井だったからだろう。室内で、上にガラスの天井があると思っていたら、バットを全力で振り切ることなどできない。頬をなでる風も、ぼくを照らす太陽も、すべて、バットを振り切ることを応援してくれていた。

 大人になっても、本質は変わらない。バットを全力で振り切ること。何よりも、そのような行為が出来る、青天井の環境を求めること。

 「あそこを超えたらホームラン」と決めた、ブランコの姿を見きわめること。

5月 25, 2010 at 07:29 午前 |