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2010/04/01

文明の星時間  英語は二十歳を過ぎてから

サンデー毎日連載

茂木健一郎  
『文明の星時間』 第108回  英語は二十歳を過ぎてから

サンデー毎日 2010年4月11日号

http://mainichi.jp/enta/book/sunday/ 

抜粋

 一つの考え方が、ひとを解放するためにも、不自由にするためにも使われることがある。
 例えば、脳を育むには、環境が大切である、という考え方もそうである。一方ではそれは、人間は環境によって決定されるという運命論につながる。他方では、環境さえ変えれば、いくらでも伸びるという積極論にもなる。
 私は、一貫して、脳科学に基づいて伝えるべきメッセージは、積極論でなければならぬと考えてきた。「こういう理由でできない」と否定的に決めつけるのではなく、「こういうわけだから、可能性がある」と背中を押すような議論をしたいと思ってきたのである。
(中略)
 日本では、外国語を習得するのは何歳からがいいのか、というような議論がある。しかし、何歳から始めようと、やり方によってはいくらでも伸ばすことができるのだという事実は、往々にして忘れ去られてしまう。日本人が外国語習得について宿命論を好むのは、怠惰の言い訳に過ぎないのではないかとさえ思う。
 コンラッドは、二十歳を過ぎて英語という新しい言語に出会った。船で働き続ける中で、次第に文学を興味を惹かれながら、英語に習熟していった。その結果、苦労なく英語を使えるようになっただけではない。三十代も半ばを過ぎてからは英語で小説を書くようになった。やがて、コンラッドは、イギリスの文学史上、忘れることのできない大家の一人と評価されるまでになったのである。


全文は「サンデー毎日」でお読みください。

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4月 1, 2010 at 05:00 午前 |