« Until I seat myself under that great cherry tree. | トップページ | 塩谷賢の『神々の黄昏』 »

2010/03/25

深津武馬さん

つくばエクスプレスに乗るのは、初めてだった。

つくば駅で降りると、冷たい雨が降っていた。近くのスターバックスに入って、ラテを飲んだ。

それから、産総研に向かった。入り口に、日経サイエンスの古田彩さんがいらした。

深津武馬さんとお話しする。

昆虫の体内には、微生物が共生している。分子進化の観点から、一億年以上共生が続いていると考えられる事例もある。

共生を通して体色が変わったり、性が変化したり、食べることができる植物が広がったりする。

一つの昆虫は、単独の生物種というよりは、それ自体が一つの「生態系」なのだと深津さんは言う。

途中、純粋科学の立場から面白い、ということが日本ではなかなか理解されないという土壌に触れて、「それこそが、日経サイエンスの役割でしょう!」と深津さんが力強く言った。

ぼくもそう思う。深津さんの仕事は、掛け値なしに面白く、National Geographicや、Discovery Channelや、あるいはNew Scientistならば、よろこんでテーマとしてとりあげるだろう。

ところが、日本では、何らかの短絡的応用に結びつけなければ、報道もされない傾向がある。何と、科学の文化が浅いことだろう。

深津さんの目はキラキラと輝き、ああ、この人は本当に科学が好きなのだな、と思った。

深津さんの恩師の石川統先生の本は、私も学生時代に夢中になって読んだことがある。

深津さんに石川先生の思い出話をうかがって、何か大切なものに触れた思いがした。

3月 25, 2010 at 07:34 午前 |