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2010/01/20

ベーゴマをやっている時にも

 明治神宮の森を抜けて、NHKへ。

 どうしてもやらなければならず、そうして要求水準の高い仕事を抱えていた。そのような時は、参道を歩いていても自然と気が引き締まる。

 坂本龍馬は、26歳で脱藩する前夜、和霊神社に参拝した。神社とは、決して神頼みの場所ではなく、一つの決意を示すところなのだろう。それならば、参拝することの意味も科学主義へと接続される。

 神様に向って手を合わせる。それが、自分自身に対する誓いの表現だとすれば、何の不合理性があろう。この世に、本当は、不合理なことなど一つもない。曖昧なことも一つもない。あるとすれば、ただ、文脈の齟齬だけである。

『プロフェッショナル 仕事の流儀』の打ち合わせ。4階の通用口から入る。

 三上ディレクターの初仕事。VTRに合わせてコメントを読み上げる。その声が力強い。

 再び明治神宮の森を通った。上を向いて、梢のあたりの光を見つめていた。長谷川等伯の『松林図』を見つめるように、目の前の風景を見る。そこにはブラシのタッチこそないにせよ、イキのいいサンマのような鮮やかな色はある。

 2時間。一生懸命に仕事をする。終えて、トイレに立ち、帰る時に新潮社の北本壮さんに「送りました」と伝えたら、北本さんが、「あっ、ありがとうございます」とあのこんがりとよく焼けた肌のような声で応えてくださった。

 そうやって、私の一日が過ぎていく。もうこれ以上、どんなやり方があるというのだろう。7歳で友だちと夢中になってベーゴマをやっている時にも、毎日がパンパンに膨らんで感じられていた。

1月 20, 2010 at 07:38 午前 |

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コメント

私の毎日はスカスカでカラカラで…
涙が出てきます。
北参道から辿る道を、茂木さんも歩いているのだなぁと
思いながら。
一度でいいから本気で本を作ってみたい。
茂木さんと谷川俊太郎さんの本を作ってみたいです。

茂木さんは「20世紀少年」まれましたか?


投稿: | 2010/01/21 1:51:41

こんにちは

> 坂本龍馬は、26歳で脱藩する前夜、和霊神社に参拝した。神社とは、決して神頼みの場所ではなく、一つの決意を示すところなのだろう。それならば、参拝することの意味も科学主義へと接続される。

> 神様に向って手を合わせる。それが、自分自身に対する誓いの表現だとすれば、何の不合理性があろう。この世に、本当は、不合理なことなど一つもない。曖昧なことも一つもない。あるとすれば、ただ、文脈の齟齬だけである。

ジョン・F・ケネディの言葉の「祖国」を「神」に変えると、

「神があなたに何をしてくれるか尋ねてはなりません、あなたが神のために何をできるか考えて欲しい。」

何か、凄くなります。(^^)

投稿: | 2010/01/21 1:32:33

茂木サン、お疲れ様です。
切羽詰まっていない時にも集中する癖を もっとつけていきたい。

「時間を決めてやるのが効果的 」 と茂木サンが
先日のラジオで お話ししていました。


神宮の森の差し込む光は、春を予感させるようですね。
本日、は東京は温かかったようですね。

投稿: | 2010/01/21 0:13:22

茂木健一郎さま

色合いなんです

半井小絵さんのお洋服

黄色の時に白いの

私、黄色のスキーウエアに日本航空さんの白いウインドブレーカーなので
なんだかな半井小絵さん、です妙なんですよ黄色に白の色合いは実はね。
43才 独身の私
2月も北海道スキーです

ところで
神様に対してとの、自分自身の内面的、誓いなど気づき

あれ?今晩 ケーブルテレビで

茂木健一郎さま
キリスト教
そうなんですね、聖書について。

グノーシス派

グノーシス派の概念
脱藩みたいなクオリア的みたいな気づきの感覚

テレビ番組でしたので
内面的には浅くでしたかと、でも

自分の心さえあれば、その場所で自身で会得する
クオリアと偶有性
脱藩

グノーシス派の考え方
とても自由にテレビでは描かれてました

神社にて神様に自身で誓いを宣言

神社の存在感は心の中にでもですね。

想像
明治神宮さまの神殿

沢山の酒樽

あれ?鶴岡八幡宮さまでしたか?沢山の酒樽

想像し直し

明治神宮さまの神殿

しばしリラックスです。
茂木健一郎さま
素敵な場所を想像
脳科学的にリラックスは不思議ではないですよね。

さて、寝ます。

投稿: | 2010/01/21 0:10:19

神社でお参りする時、茂木さんも龍馬と一緒で、神社は決意表明の場所ですか?(?_?)
私は、どうかなぁ?って考えてみたら…所謂、神頼みではなく、なりたい姿がイメージ出来ていて、そのイメージのようになれるように導いて下さい。という感じです。

茂木さんが言っている科学主義に接続していくっていうことは、夢から現実を歩いていくことに繋がるように思え、素敵です☆

投稿: | 2010/01/20 20:47:08

モジャイ先生、おばんです(・ω・)/

明治神宮が御近所でいいですね。
毎朝禊ぎしてる感じですね♪
神々しい朝日の写真ありがとうございます。

そゆえば「神仏は尊し。なれど神仏を頼らず」って宮本武蔵さんが仰ってました。(聴いたのでしょうか…)ふむふむ。神道といえば、面白い本を発見しました!!
河合隼雄先生の「日本神話と心の構造」(岩波書店)です!河合先生のユング派分析家資格審査論文が英文で掲載されているので、英文の勉強になるかなと思って買ったら、内容が凄~く面白いのです♪日本神話も興味深いですね♪
まだ途中ですけど、なにかまた発見がありましたらリポートします。(いつまでもうるさいですね苦笑)
では寒暖の差が激しいので、皆さま体調お気をつけ下さい。

投稿: | 2010/01/20 18:36:31

茂木健一郎様
茂木さんはこの参道をいつから歩かれるようになったのですか
その頃から今の見識でいらっしゃって変化はありませんか

気持ちに凛という文字を忘れないでいたいと思わせてくださいました。

>7歳で友だちと夢中になってベーゴマをやっている時にも、
毎日がパンパンに膨らんで感じられていた。

男子がいつも何かに夢中になっている姿をいつも羨ましく眺めている子どもでした。
いつまでもきらきらした瞳で夢中でいらしてくださいね。

投稿: Yoshiko.T | 2010/01/20 14:37:36

   今日は
  
      「運動性の学習」
       について

       生きたそれを
       再現
       出来るのでしょうか?

投稿: | 2010/01/20 9:13:31

そんな時 少し先を ・・夢・・☆ 見る

  例えば 目前の  豆(節分)を飛ばして 雛あられ。。。備え

           ゆとりの空白

      鬼が笑わぬ 頃合いに ・・・・!

投稿: | 2010/01/20 8:46:59

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