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2009/12/17

文明の星時間 漱石と寅彦

サンデー毎日連載
茂木健一郎 歴史エッセイ

『文明の星時間』 第94回 漱石と寅彦

サンデー毎日 2009年12月27日号

http://mainichi.jp/enta/book/sunday/ 

抜粋

 よく知られているように、寺田寅彦は夏目漱石の弟子である。漱石が熊本の第五高等学校で英語の教師をしている時にふたりは知り合った。そして、漱石が没するまでずっと師弟関係が続いた。
 出会いの経緯が面白い。漱石没後に書かれた追悼文『夏目漱石先生の追憶』によれば、ふたりが知り合うきっかけは、試験で落第した学生のために点をもらう「運動委員」の一人に寺田寅彦が選ばれたことだった。
 用向きが済んだ後、寺田寅彦は「俳句とはいったいどんなものですか」と尋ねた。それに対して、漱石は、「俳句はレトリックの煎じ詰めたものである。」「花が散って雪のようだといったような常套な描写を月並みという。」「秋風や白木の弓につる張らんといったような句は佳い句である。」などと説明した。
 それで、寅彦は急に俳句がやりたくなって、夏休みの間に句作をした。学校が始まると、それを持参して漱石を訪ねた。漱石は懇切丁寧に添削した。それから、寅彦は週に二三度も漱石の家に通うようになった。長く続く師弟関係の始まりである。


全文は「サンデー毎日」でお読みください。

本連載をまとめた
『偉人たちの脳 文明の星時間』(毎日新聞社)
好評発売中です。


12月 17, 2009 at 09:05 午前 |

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コメント

茂木先生こんばんは☆

何度も拝読してしまいます。ええ、ああ、確かにそれだ!と思うのです!


wahi゛抜粋してもいいでしょうか?先生!゛

せ゛ああ、いいよ!゛(※一人芝居です。ヽ(*´ー`*)ノ)


――――「いろいろな不幸のために心が重くなったときに、先生に会って話しをしていると心の重荷がいつのまにか軽くなっていた。不平や煩悶のために心の暗くなった時に先生と相対していると、そういう心の黒雲がきれいに吹き払われ、新しい気分で自分の仕事に全力を注ぐことができた。先生と言うものの存在そのものが心の糧となり医薬となるのであった。」人が人に惚れ込む。生涯をかけて、その人格から感化を受ける。――――

投稿: wahine | 2009/12/18 22:30:02

『夏目漱石先生の追憶』、淡々と事を叙しながら、じわ~っときて、じ~んときますね。寺田先生はいい人だったんだろうなぁ。漱石亡き後、東洋城らとともに『漱石俳句研究』も刊行。漱石先生のことを思い出しながら書かれたのだろうなぁと。これもじ~んときます。

朝寒う波打際をあるきけり 寺田寅日子

寅日子先生、こんな寒い朝に何を考えながら波打ち際を歩いておられたのだろう・・・。

投稿: 砂山鉄夫 | 2009/12/18 1:36:57

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