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2009/10/31

What is going on, in general?

What is going on, in general?

「ここは、どこ、私は誰?」の効用について。

The Qualia Journal

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31st October 2009

10月 31, 2009 at 06:13 午前 | | コメント (6) | トラックバック (0)

自分との対話と通して

お台場のアトリエで、
アーティストのAlexander Gelmanに
会う。

アレックスはロシア出身。
ヨーロッパ各地や、ニューヨークで
表現活動を続け、三年前から
日本を拠点の一つとしている。

最近、PHP研究所から
 『ポストグローバル』という著書が出た。

アレックスは、日本がこれからの
世界で影響力を及ぼすためには、
自分たちの感性で良いものを
突きつめていく必要があるという。

下手に外国に目配りしたり
する必要はない。
日本人が「これは良い」というものを
追求していけば、
それが自然に外国に伝わっていくと。

確かに、寿司やアニメ、漫画で起こった
ことを考えれば、アレックスの言うことには
一理あるのだろう。

 ソニーコンピュータサイエンス研究所

脳科学研究グループの会合、The Brain Club。

箆伊智充と私が、それぞれ論文紹介をした。

箆伊が紹介したのは、主観的時間の
性質について。

外界ではなく、自分自身に注意を向けるような
課題にすると、主観的時間が延びる。

自分との対話と通して、外界の客観的時間とは
別の時間が流れ始めるのである。

10月 31, 2009 at 06:13 午前 | | コメント (14) | トラックバック (5)

2009/10/30

Book signings

Book signings

本のサイン会のこと

The Qualia Journal

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30th October 2009

10月 30, 2009 at 07:44 午前 | | コメント (5) | トラックバック (1)

「義」

 『プロフェッショナル 仕事の流儀』
の収録。
 ゲストは、作業療法士の藤原茂さん。

 声を詰まらせながら語る
藤原さんの熱意に、
 心が動かされた。

 この世で教えるのがいちばん
難しいのは、「情熱」。

 いかに他の人に「熱」を伝えるか。
 向き合って、ただ単に自分の
思いをぶつけるのでは足りない。

 「ああ、この人は情熱があるんだな」
と思って、それでかえって冷静に
なってしまうかもしれない。
 
 寄り添って、同じ方向を見る。
そのことによって、熱を共有できる。

 熱は、伝えるものではなく、
共有するものなのではないか。

 慶應大学三田キャンパス。

 慶應大学のソニーの寄付口座
『イノベーション創出戦略マネジメント講座』
の連続公開シンポジウム
『人類・社会の新たなる発展を目指して』。 
の第一回「これからの教育を考える」。

所眞理雄さん、中鉢良治さん、
清家篤さん、前野隆司さん。

これからの教育を考える上で、
重要な役割を担うのは
「志の共同体」としての「私塾」
ではないかと思う。

幕末から明治にかけて、「松下村塾」
や「適塾」などの私塾の出身者が
維新の原動力になったように、
流動化するこれからの日本を
つくるのは志を同じくする者が
集う小さな規模の塾であろう。

そんなことを話していたら、
所眞理雄さんが、
「慶應義塾の「義」はそういう
意味なんですよ」とおっしゃった。

志をともにする者が集う場所。

そんな場所になれたら、大学は
積極的な役割を果たすことができるだろう。

学術情報自体はネットにあふれている。
大学の唯一の資産は、「人」なのである。

10月 30, 2009 at 07:43 午前 | | コメント (17) | トラックバック (2)

2009/10/29

Childhood follies

Childhood follies

子どもの頃やっていたおろかなこと。

The Qualia Journal

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29th October 2009

10月 29, 2009 at 08:35 午前 | | コメント (4) | トラックバック (0)

脱藩の道

 ある言葉や概念に出会う
ときには、ふしぎな気配が
漂う。

 それは、最初は霧のなかに
あって、それから次第に見えてくる。

 「偶有性」ということばが
自分の中で重要になってきた
経緯も、そうだった。
 
 ある特定の文章や資料で
それに出会うのではない。

 自分の内側の白いもやもやの
中からそれは浮かび上がってきて、
やがて確固たるものに変わっていく。

それからが長い。

「偶有性」という言葉の意義は
定まり、めぐって思考も展開して
いくものの、それを日々の行動の
中で定着し、実践し、そして自分の
血肉としていくことには
配慮と注意と行動がいる。

偶有性の「初級者」から始まって、
やがて「有段者」へと変わって
行かねばならぬ。

その文脈で言えば、ぼくは
まだまだ級位者に過ぎないだろう。

このところ、ずっと、高知の
和霊神社から
下る石段のことを考えていた。

坂本龍馬が、「吉野の桜を見に行く」
といってそれから、土佐藩を
出奔するために駆け下りていった
「脱藩の道」。

あの時、龍馬は偶有性という
大海を泳ぎだしたのである。


和霊神社からの「脱藩の道」

10月 29, 2009 at 08:34 午前 | | コメント (17) | トラックバック (5)

2009/10/28

I shall doubt myself today.

shall doubt myself today.

自己懐疑が心を開く。

The Qualia Journal

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28th October 2009

10月 28, 2009 at 08:02 午前 | | コメント (6) | トラックバック (1)

冬の気配

冬の気配

タクシーに乗って、
「有楽町のニッポン放送わかりますか」
と言ったら、
「ちょっとわからないんですよね。」
との返事。

「ペニンシュラの近くなんですけれども。」
と伝えたら、「私、二日目なんで、
よくわからないんですけれども、
だいじょうぶですか」と運転手さんは
言った。

「じゃあ、有楽町を目指して
走ってください。この道をまっすぐ
いけばいいのです。近くになったら
また言います!」
とお願いして、それから手元の
仕事を必死になってやった。

一段落つけたときには、皇居の
緑が見え始めた。

コンピュータを閉じて、
窓から差してくる太陽の光を
見る。

「運転手さん、二日前に
始められた、と言ってらしたでしょ。」

「ええ。」

「その前は、何をされていたのですか?」

「建設ですよ。仕事がなくなっちゃってね。
私、北海道なんですよ。」

「えっ、そうなんですか。」

「北海道はねえ、街によっては、
収入の半分が公共事業なんですから。
減ったら、もうやっていけないんですよ。」

「それじゃあ、ご家族は?」

「私ひとりで来ました。」

「年末は帰られるのですか?」

「帰りませんねえ。稼ぎ時ですから。」

「それじゃあ、時期をずらして
帰るのですね。」

「いやあ、帰ることができるかどうか。
私も60ですから、本当は定年ですからね。
家にいても、ジャマになるだけですから。」

そうやって
話しているうちに
ペニンシュラをちょっと過ぎてしまった
けれども、停めていただいて、
そこから歩いた。

知っているはずのニッポン放送が
うまく見つからなかった。

キマグレンのクレイさんとイセキさんが、
湘南の風を吹かせて現れた。

田原総一朗さんに、「茂木さんが
やるしかないでしょ!」と言われた。

NHKで、ファブリーズ座間味こと、
座間味圭子さんの気合いの入った
仕事に接し、有吉伸人さんと
膝詰めをして話した。

フリスクの粒ひとつふたつ。

集英社の仕事で、箱根に来る。

歓談中、ふと思って庭に出ると、
虫たちがリーリー鳴いている。

あと何夜彼らは鳴くのかな。

やがて、有機体は分解されて
土に還る。

北海道は、一足先に
冬の気配に包まれている
ことだろう。

10月 28, 2009 at 08:02 午前 | | コメント (27) | トラックバック (3)

2009/10/27

プロフェッショナル 中村伸一

プロフェッショナル 仕事の流儀

“いい人生やった” その一言のために
~診療所医師・中村伸一~

本当に忘れがたい、
中村伸一先生の回が
アンコール放送されます!

生きること、死ぬこと。
地域の中で暮らすということ。

一人ひとりの生き方に寄り添って
力を尽くす中村伸一さんの
姿に、感動する。

NHK総合
2009年 10月27日(火)22:00〜22:49

http://www.nhk.or.jp/professional/

すみきち&スタッフブログ

Nikkei BP online 「生命を支える「点」と「線」
〜 診療所医師・中村伸一 〜」
(produced and written by 渡辺和博(日経BP))

10月 27, 2009 at 07:55 午前 | | コメント (7) | トラックバック (2)

Contagious

Contagious

どこに住んでいても、ただ一つのことさえあれば

The Qualia Journal

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27th October 2009

10月 27, 2009 at 07:55 午前 | | コメント (5) | トラックバック (1)

外は嵐

時に過酷なる自然の
中で生きることは、
大変だったに違いない。

野生の生きものを見ていると、
いつもエサを探しているし、
天敵に襲われないかと
びくびくしている。

そんな中で、ひだまりの
中のまどろみのような
時間もある。

文明を発達させた人間は、
さまざまなものに守られるように
はなったが、
「大変さ」の総量のようなものは
変わっていないんじゃないかナ。

何が起こるかわからない、
という「偶有性」や、
あれこれと工夫を重ねなければ
ならぬ、というその必要性は
きっと変わっていない。

つまり、サプライズや
アップダウンから逃げては
ダメだ、ということじゃないかナ。

六本木のリッツ・カールトンで
白洲信哉と話をした。

『家庭画報』主催。

大いに楽しかった。

青山のイタリアンにて、打ち上げ。

自然からは逃げられないんだから、
結局、人の世のよろこびは、
厳しさ、烈しさに寄り添う
ということからしか
生まれないのではないかと思う。

外は嵐。台風は太平洋はるか沖を
ぐんぐんと進んでいったらしい。



白洲信哉さんとリッツカールトンで。

(photo by Atsushi Sasaki)

10月 27, 2009 at 07:52 午前 | | コメント (18) | トラックバック (2)

2009/10/26

A massacre of possibilities

A massacre of possibilities

150日連続達成。
昔、塩谷と河原で喋ったこと。

The Qualia Journal

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10月 26, 2009 at 07:37 午前 | | コメント (11) | トラックバック (1)

とてもよい風情

 旅先のホテルで、
 加藤和彦さんや伊勢正三さんの
歌を聴きながら、
 「あっ、そうか」
と思った。

 この人たちの歌に
対するテンションと、学問に
対するテンションは同じじゃ
なくてはいけないんだな。

 人生のすべてに向き合い、
自分の命の有限性を引き受けて、
営みを重ねる。
 そういうテンションを持っている
学問にしか、ぼくは興味がないんだ。

 スピノザを読んでいる。
 スピノザのテンションは高いぜ。

 生きること。自然。神。
物質。意識。

 すげえな。そんなにたくさん
引き受けて。

 テンションの低い人たちの
ことはボクは知りません。

 東北芸術工科大学にて、
デザセン。

 高校生たちの熱いプレゼンに
心を動かされる。

 小山薫堂さん、赤池学さん、竹内昌義さん、
原研哉さん、藤原正義さん、中山ダイスケさん、
マエキタミヤコさん、楽しい議論と
共有の時間をアリガトウございました。

 山形の街には、とてもよい風情が
漂っていたヨ。

10月 26, 2009 at 07:37 午前 | | コメント (17) | トラックバック (4)

2009/10/25

Imagining liberates

Imagining liberates

タイからもらった一通のメール

The Qualia Journal

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25th October 2009

10月 25, 2009 at 07:14 午前 | | コメント (3) | トラックバック (0)

どうbootstrap するか

富士山に行くんだけれども、
ふしぎなことに、
都心から地下鉄に乗ると、
もうすぐに着いた。

「しまった、こんなに近いんだったら、
もっと頻繁にくれば良かった」
と考える。

駅から出るとすぐに、
寺院があって人々が
祈ったり所作をしたりしている。

「ああ、山岳信仰か」と思った。

卓球台がたくさんあって、
家族連れなどが球を打ち合っている。

空いている台はないかな、と目を
こらしていたら、背景の方に
次々と台が見えてきて、
十分な数があった。

こんなことならば、ふだんから
もっと卓球を
やりに来れば良かった、と思った。

夢は続く。

壁を乗り越えて向こうに行くと、
レンジャーの部屋があって、
そこでテレビを見る。

部屋を出る時に、
テレビを消そうか、つけたままに
しようかと迷う。

なんでこんなヘンテコな夢を
見るかね。

起きてしばらく呆然とする。

脳内現象としての意識が
どうbootstrap するか。

まったくもってわからない。

恵那市のシンポジウムで
講演。

とても気持ちの良い会だった。

名古屋の三省堂書店で
『あなたにもわかる相対性理論』のサイン会。

来ていただいたみなさん、ありがとう
ございました!

PHP研究所の横田紀彦さん、川崎さん、
NHK名古屋放送局のタカさん(
山本隆之さん)とご飯。

川崎さんは一足先に京都に帰る。

タカさんと横田さんが盛り上がって
楽しかった。

良かったヨカッタ。

10月 25, 2009 at 07:13 午前 | | コメント (23) | トラックバック (3)

2009/10/24

Masahiko and Katherine

Masahiko and Katherine

マサヒコとキャサリンについて

The Qualia Journal

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24th October 2009

10月 24, 2009 at 08:46 午前 | | コメント (5) | トラックバック (1)

晩秋の大三角形

「人間にはネガティヴな感情とか、いろいろ
あるだろう」
と島田雅彦が言った。

一日のうちで、否定的な谷だとか、
雄大な頂きだとか、いろいろ
あるから人間なんだヨ。

そう、島田は言いたかったんだろうな。

島田が、「オレが尊敬するおじいちゃん」
と呼ぶ
鶴見俊輔さん。

日米の両国にわたる戦争中の
鶴見さんの体験はよく知られる通り。

「その鶴見さんがね、日本は
一度亡びればいいんですよ」
と言うんだよと島田。

ぼくは答えた。
きっと、人間は、真実に向き合うと
一度ならず何度も亡びるんじゃないかな。

それから島田は熊の話をした。

ボクは、平成の日本というものが、
大きな大きな熊に見えてきた。

まっしぐらに打ち上げの席に
行って島田と飲んでいた。

新潮社の金寿煥さんが来て、
「脱藩」の話をした。

それからリリー・フランキーさんの
近況を聞いた。

島田雅彦、リリー・フランキー、
大きな熊。

心の中の空に、
晩秋の大三角形ができた。

ありよしさんからのメール。

____

From: 有吉伸人
To: "'Ken Mogi'"
Subject: ありよしです
Date: Fri, 23 Oct 2009

茂木さーん。今日のクオリア日記は歴史的な傑作でしたね。
高知ロケもありがとうございました!!

______

ごめんね、マイケル、じゃなかった
荒川さん。

10月 24, 2009 at 08:45 午前 | | コメント (14) | トラックバック (3)

2009/10/23

本日 島田雅彦との対談

対談 島田雅彦 茂木健一郎


『脳と狩猟』

朝日カルチャーセンター

2009年10月23日 18時30分〜

詳細

参考図書:


島田雅彦、茂木健一郎
『クオリア再構築』(集英社)



10月 23, 2009 at 07:29 午前 | | コメント (6) | トラックバック (2)

Original sin

Original sin

再びグールドの音楽について

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23rd October 2009

10月 23, 2009 at 07:28 午前 | | コメント (2) | トラックバック (0)

マイケルのサスペンス

自らデジカムを回し、
驚異の撮影技術で
宮崎駿さんや、井上雄彦さんといった
希代のクリエーターの創造の秘密に
迫る。

その凄みのある仕事ぶりから、
「NHKのマイケル・ムーア」
「マイケル荒川」との異名をとる
荒川格ディレクター。

高知市内のホテルで、朝食で
顔を合わせると荒川さんが
浮かぬ顔をしている。

「どうしたい、マイケル、じゃなかった
荒川さん。」

「いやあ、ひょっとしたら、嫁との
結婚指輪、なくしちゃったかも
しれないんですよ。」

「えっ!」

「昨日、ホテルの部屋に入って、
靴を脱ごうとして気付いて、真っ青に
なって、ベッドのシーツの裏とか、
いろいろ探したんですが、みつからなくって。」

「家に置いてきたんじゃないの?」

「それがねえ、記憶がはっきりしないんですよ。
ふだん、家にいる時はつけないで、
お皿の上に、妻のと一緒に置いてあるんですが。」

「家に電話して聞いてみたら。」

「そんなことできないですよ。そもそも、
つけないで家を出ること自体が、私への
愛が冷めたんでしょ、と嫁に言われますから。」

マイケル、じゃなかった荒川格は、
たいへんな恐妻家なのである。

「困ったねえ。昨日もいろいろな
ところいったしねえ。飛行機とか、
居酒屋とか、ラーメン屋とか・・・」

そう言いながら、ハッと気付いた。
ポケットからデジカメを出す。

液晶画面で、写真を送りながら、
荒川さんの左手が映っている
フレームを見つけて、
拡大する。

「ほら、これ、NHKの社会情報番組の
部屋に着いた時。荒川さんが
資料を持って歩いてくるところ。
この時、もうすでに左手に指輪ないよ。」

「あっ、ホントだ。」


証拠物件1:NHK社会情報番組内の荒川格


証拠物件1の拡大図


「それから、これは、高知に着いて、
居酒屋に入る時の写真。やっぱり
左手に指輪ないよ。」

「ふむふむ。」


証拠物件2:くもん屋に入ろうとする荒川格


証拠物件2の拡大図

「これは、居酒屋の中。はっきり
わかるね。指輪ないね。」

「うーむ。」


証拠物件3:居酒屋の中の荒川格


証拠物件3の拡大図

「そして、これは居酒屋の後で
いったラーメン屋。左手の薬指
には、何もない!」

「そうかあ」


証拠物件4:ラーメン屋の荒川格


証拠物件4の拡大図

別に、荒川さんの左手を撮ろうと
思った写真ではないのだけれども、
何気なく撮影したフレームにたまたま
映っていた。

結果として、「指輪紛失スパイ大作戦」
の趣きとなった。

「マイケル、だいじょうぶだよ!
きっと、家に忘れたんだよ!」

「そうかあ!」

荒川さんの顔が、明るくなった。

「いやあ、茂木さん、助かりましたよ。
今日はロケどころじゃないかな、
と思っていたのですが。本当に良かった。
ありがとうございます!」

マイケルの目がきらりと光った。

夕刻。
空港に向かう車中。
荒川さんの目が、
道端のみかんの売店にとまった。

「あっ、みかんだ! 買って
家に送ろう!」

マイケルの頭の中では、
「おそらく指輪は家にあるだろうが、
万が一なかった場合に、
おわびの一環として、
ここでみかんを買うのもいいのではないだろうか」
という計算のようなものがあったのだろう。

気働きのマイケル。
荒川格の男の道はきびしい。


証拠物件5:家にみかんを送ろうとする
荒川格(拡大写真なし)

飛行機は、無事羽田空港に着いた。

夜、マイケルからメールが届いた。

_____

Date: Thu, 22 Oct
From: kaku
To: kenmogi
Subject: 荒川です

茂木さん、高知ロケ、お疲れさまでした。
そして、ありがとうございました。

面白い番組になりそうな手応えがあって
ちょいとウキウキしました。


さて、例の指輪事件。

お騒がせしましたが、家にわすれたことが判明!

ホッ。。

というわけで、無事解決いたしました。
こちらも、ありがとうございました。

____


証拠物件6:荒川格の指輪は、無事、家の「お皿」の上に
見つかった(マイケルから送られてきたメールより)。

良かった!

高知のホテルから始まったマイケルのサスペンスは、
ここに無事ハッピーエンドを迎えたのである。

10月 23, 2009 at 07:28 午前 | | コメント (21) | トラックバック (2)

2009/10/22

Secretly mischievous

Secretly mischievous


公園の売店で買ってしまったもの

The Qualia Journal

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22nd October 2009

10月 22, 2009 at 06:42 午前 | | コメント (11) | トラックバック (0)

ちょっとご相談したきことがございまして。。

NHKに17時30分に
集合のはずが、前日になってディレクターの
荒川格さんからメールが来た。

______
From: "arakawa kaku"
To: "Ken Mogi"
Subject: 明日(今日)、17時に来てもらえますか???
Date: Wed, 21 Oct 2009

茂木さん、明日、よろしくお願いします。

さて集合時間ですが、17時00分に
居室に来ていただくことは可能ですか?

ちょっとご相談したきことがございまして。。
何卒よろしくお願いいたします。
_______

荒川さんと言えば、
宮崎駿さんや、井上雄彦さんの
仕事ぶりを自らデジカムを回して
撮影し、名作へと仕上げた
敏腕ディレクター。

人呼んで、「NHKのマイケル・ムーア」。
「マイケル荒川」との異名を誇る
やり手である。

その荒川さんが、「ちょっとご相談したきことがございまして。。」
と言うのだから、これはきっとキックのある
企画の話だろう。

有吉伸人さんからも、
「茂木さん17時に来てください」
と留守電があった。

有吉伸人さんと言えば、
『プロジェクトX』、『サラリーマンNEO』、
そして言うまでもなく
『プロフェッショナル 仕事の流儀』
などの番組の立ち上げにかかわり、
ヒットさせてきた敏腕チーフ・プロデューサー。

気合いの入ったその仕事ぶりと、
鶏の唐揚げを出されるとついつい
奥さんの禁止令を忘れて食べてしまう
オチャメさで知られる
伝説の人である。

その有吉さんが「念押し」をするの
だから、これは重大なことに
違いない。

それで、17時ぴったりに
10階の社会情報番組の居室に行き、
打ち合わせ室に座った。

荒川さんが、「これなんですが」
とロケの資料を見せる。

むむむ。これは、今日から行く
高知ロケの資料だ。

さては、相談とはこのことだったか。
しかし、なぜ予定より
早く来る必要があったのだろう。

「あの、有吉さんは?」と聞くと、
「有吉さんはですねえ。ごにょごにょごにょ。」
と荒川さんが口を濁している。

何かヘンだ。

それでも、気を取り直して手元の
資料を見ていると、
打ち合わせ室のドアの方がざわざわして、
いきなり、紙コップを持った
有吉伸人さんを先頭に、
わらわらわらと大量の人たちが
入ってきた。

先日の「脳活用法スペシャル」
に出演して一躍「美人デスク」
として有名になった
細田美和子さんや、
「食べ物命」の「すどちん」
こと須藤祐理ディレクター、
ずっと編集室にこもりきりで
編集し、ファブリーズを使うので
「ファブリーズ座間味」の異名を
とる座間味圭子さんもいる。


すどちんを見ると、
杉野英実さんのケーキの袋を持っている。

「せーの」

誰かが声をかけて、みんなが一斉に
歌い出した。

「ハッピィバースデー・ツーユー、
ハッピィバースデー・ツーユー、
ハッピィバースデー、ディアもぎさん、
ハッピィバースデー、ツーユー!」

拍手が起きて、
それから、有吉さんが、
「茂木さん、誕生日オメデトウ!」
と言った。

ぼくはもうくらくらしてしまって、
恥ずかしくて、
うれしかった。

これだったのだ。
マイケル荒川が
「ちょっとご相談したきことがございまして。。」
とメールに書き、
伝説の有吉伸人が
わざわざ留守電で「17時、早めに来てください!」
と念押ししたのは、このサプライズの
ためだったのだ。

杉野さんのケーキは、
とても美味しかった。

みんなの気持ちが
うれしくて、ぼくは
かなりしんみりしてしまった。


みなさん、本当にありがとうございました。
お心づかい、身にしみました。

そうしてボクは、マイケル荒川、
カメラの菊島さん、音声の丸山さんと
ともに、高知に来たのだった。

10月 22, 2009 at 06:42 午前 | | コメント (30) | トラックバック (3)

2009/10/21

週刊ポスト 脳のトリセツ

2009年10月30日号

脳のトリセツ 第15回
酒自体が好きなのか。

http://www.weeklypost.com/091030jp/index.html

10月 21, 2009 at 09:21 午前 | | コメント (3) | トラックバック (0)

文明の星時間 軽蔑されたワイルド

サンデー毎日連載
茂木健一郎 歴史エッセイ

『文明の星時間』 第86回 軽蔑されたワイルド
サンデー毎日 2009年11月1日号

http://mainichi.jp/enta/book/sunday/ 

抜粋

 「神の子」であり、すべての人の中でもっとも輝かしい存在であるはずのイエス・キリストが、同時に「軽蔑され、拒絶される」存在であること。この聖書の記述には、人間というもの、社会の中での個人の評判に対する深い叡智がある。凡庸なる私たちにとっても、無縁ではない。
 アイルランド生まれで、イギリスで活躍した作家オスカー・ワイルドの作品に触れたのは、リヒャルト・シュトラウスのオペラ『サロメ』がきっかけだったように思う。その耽美的な世界観に魅せられた。原作者に興味を持って、オスカー・ワイルドの作品をいろいろと読んだ。
 『ドリアン・グレイの肖像』、『幸福な王子』、『真面目が肝心』。ユーモアとウィットに富み、生きるということの真実を突くワイルドの作品世界は、青春時代の私にとって大切な友になった。

全文は「サンデー毎日」でお読みください。

本連載をまとめた
『偉人たちの脳 文明の星時間』(毎日新聞社)
好評発売中です。


10月 21, 2009 at 09:21 午前 | | コメント (6) | トラックバック (1)

Despised and rejected

Despised and rejected

蔑まれ、拒絶されるものこそ

The Qualia Journal

21st October 2009

http://qualiajournal.blogspot.com/

10月 21, 2009 at 09:21 午前 | | コメント (5) | トラックバック (0)

茂木さんはあのような話が

よく晴れた気持ちの良い日。

できるだけ歩こうと、
仕事から仕事へとテクテク移動した。

新宿で免許の更新。

ICになって、本籍地の
表示がなくなった。

それで謎が解けた。先日、白洲信哉
免許に本籍地がない、さてさてはてはて
と騒いでいたが、なんだ、みんなそうなんだ。

まったく人騒がせだよ、信哉くん!
にやにや笑っているから、
何か裏でもあるのかと思った。

精養軒で小学館「プレシャス」のみなさん
とお話する。
新年号に出るのだそうです。

とても気持ちの良い取材でありました。
ありがとうございました!

不忍池を「アエラ」の大重史朗さんと
てくてく歩く。

11月10日にアエラのビジネス・
セミナーがあるのです。

http://www.aera-net.jp/bizseminar/ 

朝日新聞出版の斉藤太郎さんと英語の
話をいろいろする。

面白くなりそうだ!

東京大学本郷キャンパス。

小型衛星をつくり、打ち上げ、運用する
研究をされている
中須賀真一先生 
と対談。

小型衛星をつくる上で、動力機構や、
通信、電源などに関して
どのような課題があるか。

中須賀先生のお話は本当に面白く、
「わー」「ぎゃあ」「おー」といった
声が思わず飛び出してしまった。

人工知能や電子工学などの専門書に
加えて、アーサー・C・クラークの
SF小説や「結婚式のスピーチ」
の本が並ぶ本棚も眺めていてとても楽しく、
すばらしいひとときを過ごさせて
いただいた。

中須賀先生、ありがとうございました。

帰りに、日経サイエンス編集部の
古田彩さんが「茂木さんはあのような
話が本当に好きなんですね、意外でした。」
と言った。

そうなのです。ぼくは、ガジェットの話が
実はとてもとても好きなのです。


中須賀真一先生と。東京大学にて。

初台の新国立劇場へ。

畏友、山崎太郎さんとワグナーの
魅力についてたっぷりと話す。

新国立劇場では、今シーズン、
『ニーベルングの指環』の
『ジークフリート』、『神々の黄昏』
を上演する。

昨年、『ラインの黄金』、『ワルキューレ』
の公演パンフレットに私と山崎太郎
さんの対談が載り、
それが幸い好評だったので、
今年もお声かけいただいたのである。

何しろ私も山崎さんもワグナーが
大好きだし、今年は私もバイロイトに
初めていった、ということもあり、
話が大いに盛り上がって、
それでも話したいことの10分の1も
カバーできない感じであった。

山崎太郎さんは、中学生の時に
すでにバイロイトに行っているという
筋金入り。

毎回教えていただくことがとても多い。

新国立劇場の『ジークフリート』
と『神々の黄昏』。

本当に楽しみである。

新国立劇場2009/2010シーズン


山崎太郎さんと。新国立劇場にて。

10月 21, 2009 at 09:20 午前 | | コメント (11) | トラックバック (0)

2009/10/20

プロフェショナル 脳活用法スペシャル 

プロフェッショナル 仕事の流儀

プロに学べ!
脳活用法スペシャル 
脳の老化をふっ飛ばせ

お待たせしました。
毎度好評の脳活用法スペシャル。
今回のテーマは、アンチエイジング。

住吉美紀さんが、脳計測の実験に
挑戦します。

スタジオで、脳の質問千本ノックに
答えます。

今日、10月20日はボク(茂木健一郎)
の誕生日でもあるし、
みんな見てね!

NHK総合
2009年10月20日(火)22:00〜22:49

http://www.nhk.or.jp/professional/

すみきち&スタッフブログ

脳を活かすには自分との対話を深めること
脳の老化をふっ飛ばせ
(produced and written by 渡辺和博(日経BP))

10月 20, 2009 at 09:33 午前 | | コメント (44) | トラックバック (4)

The next big thing

The next big thing

周辺視野で見えているもの

The Qualia Journal

20th October 2009

http://qualiajournal.blogspot.com/

10月 20, 2009 at 09:33 午前 | | コメント (7) | トラックバック (0)

道というもののきびしさ

明治神宮の森を抜けて、
代々木公園を通り、
NHKを脇目で見て、
NHK出版に行ったら、
大場旦が編集長になっていた。


明治神宮の森の入り口。


私の好きな、代々木公園の小径。


NHKの偉容。

酒を飲み、議論しながら、
机をどん! どん! と叩く
大場旦。

「いやんなっちゃうなあ」
「いやんなっちゃうなあ」
と、『東京物語』の杉村春子の
マネをする大場旦。

怪奇、オオバタン。

「ぼくは太陽みたいな女の人が
好きなんですよ。ははは。」
と笑うオオバタン。

オオバタンが編集長になって、
編集長の椅子に座っていた。


編集長の椅子に座る大場旦

編集長、一つ、どーんと行きましょう。

セルリアンホテル。

若杉憲司さんが、パタゴニアの話を
しながら、パンダになった私の
写真を撮った。

「誰も彼も殴り倒したい。友人も知人もくそもない。
どんなに尊敬していても、今日だけは、がまんならねぇ、そいつらみんな、
偉そうな顔している奴、奴、奴をみんな殴り倒したい。
悔しいから 泣き続けてやる。」

桑原茂一さんが書いている。

一度しかお目にかかっていないのに、
何故、ぼくもこんなに悔しいのだろう。

「命かけてと誓った日から
素敵な思い出の残してきたのに
あの時同じ花を見て
美しいと言った二人の
心と心が今はもう通わない
あの素晴らしい愛をもう一度」

ぼくは、学生の頃、安井かずみさんと、
お話したことがある。

生意気ざかりで、うろうろ、
くよくよしていたぼくを、
安井かずみさんは、
「雰囲気があるわね。」
と褒めてくれた。

あの優しさと、加藤和彦さんの
柔らかさは、確かに一つの空気を
帯びている。

本物はみんないい人だし、
みんなやさしい。

道というもののきびしさを
知っているから。

10月 20, 2009 at 09:33 午前 | | コメント (16) | トラックバック (5)

2009/10/19

Enjoy the clumsiness

Enjoy the clumsiness

自分の脳を楽しませる方法

The Qualia Journal

19th October 2009

http://qualiajournal.blogspot.com/

10月 19, 2009 at 06:45 午前 | | コメント (9) | トラックバック (0)

現実のbandwidth

一時期はamazonやbk1などの
ネット書店ばかりで本を買っていた。

今でもヘビー・ユーザーだが、
最近はリアルな書店に行くのが
再び好きになって、
暇があれば立ち寄っている。

といっても、たいてい
5分か10分しかいられないの
だけれども、
本棚の前に立ち、空気を
吸っているだけで気持ちが良い。

きっかけとなったのは、丸善
の丸の内本店(オアゾ内)に
立ち寄った時のことである。

科学書の棚に立って、
「まてよ」と思った。

この圧倒的にパラレルな感じ
は凄い!
と感じた。

視野というものは、よくよく
考えれば不思議なもので、
圧倒的に並列な体験として
成立している。

_________

 もともと、脳は、圧倒的に並列的な感覚入力を、いかに逐次的な運動出力に結びつけるかということをその最大の課題にしている。
 山寺の五大堂から下界を見下ろす場合のように、私たちの心は、多数の感覚入力を、同時並列的に感覚的クオリアとしてとらえることができる。視覚という一つのモダリティを考えてもそうであるし、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚といった異なる感覚のモダリティの並列を考えてもそうである。
 それに対して、運動出力は、基本的に一度に一つのことしかできない。一度に一つの言葉しかしゃべれないし、一度に一つの身振りしかできない。圧倒的に並列に入ってくる感覚情報を、いかにうまいやり方で逐次的な運動出力に結びつけるか、というのが、脳が直面しているもっとも重大な課題である。
 そして、意識は、恐らくは圧倒的に並列的に入力する感覚入力と、逐次的にしか行えない運動出力の間のインターフェイスとして生まれてきたのである。
 言葉の意味が、一度に一つしか認識できないということは、言葉が、単に感覚として受け止められるものではなく、自らも運動として出力するものであることと関連している。言葉の意味は、脳の中で感覚入力と運動出力が有機的に結びつけられる地点に生成されてくるのである。

茂木健一郎 
『脳内現象』 より
___________

圧倒的に並列に見えている
さまざまな本。
その中で、何に注意を向け、手にとり、
ページをめくるか。

この一連の過程は、インターネット上の
どれほど進んだサービス、サイト
と比べてもはるかに
すぐれた、bandwidthを持って
存在している。

同じことをネット上で実現しようと
したら、とてもできるものではない。

私がsecond lifeのような方向性に
一貫として懐疑的なのは、
現実のもつbandwidthのrichさに
比べたら、貧弱なものに過ぎないと
思うからだ。

ネットの利点は、別の次元に
あるのではないか。

書店だけではない。

自分が経験している、この現実
というものは、気付いてみれば
さまざまな枝分かれがあり、
その枝分かれの中で、
行為が行われ、認識が成立する。

一度インターネットのbandwidthを
経験してから現実のbandwidthに
立ち戻ると、
その豊饒は尋常なものではない。

朝、コーヒーを飲みながら
チョコレートを二つ食べる。

その経験の中にあるbandwidthだけでも、
すさまじい。

10月 19, 2009 at 06:45 午前 | | コメント (25) | トラックバック (4)

2009/10/18

様々なる生命

木村秋則さんのお誘いで、
木村さんのサイト

自然栽培広場 Nature's
にてブログ『様々なる生命』を始めました。

生物多様性について、書いていく予定です。
更新は不定期です。

同じサイトには、木村秋則さんや、石川拓治さんの
ブログもあります。

みなさま、ごらん下さい。

茂木健一郎

様々なる生命

10月 18, 2009 at 11:19 午前 | | コメント (9) | トラックバック (1)

名古屋 三省堂書店 サイン会

名古屋 三省堂書店 サイン会
2009年10月24日(土)
三省堂書店名古屋テルミナ店

『あなたにもわかる相対性理論』
刊行記念サイン会

詳細 

_____

『あなたにもわかる相対性理論』まえがき


「科学の感動」

 人間の脳というものはふしぎなもので、たった一つの経験が大きな影響を残し、人生の行く末を変えることがある。
 私にとっては、小学校5年生くらいの時に読んだアルベルト・アインシュタインの伝記がそうであった。同じ頃、4次元時空の話や、相対性理論の話についても読んだように思う。子どもなりに、深い感動があった。世の中で、アインシュタインほど偉い人はいない、と思い定めるようになった。
 人を変えるきっかけになるのは感動である。私は、アインシュタインとの出会いを通して、科学者を志すようになった。もともと、小学校に上がる前から昆虫採集をして、自然に関心を持っていた。アインシュタインその人と、彼が創り上げた理論を知ることによって、「科学者になりたい」という私の決意は動かぬものとなったのである。
 昨今、社会の科学離れとか、子どもたちの理科離れということが言われる。私自身の以上のような経験に即して考えれば、「感動」があれば、このような現象が起こるはずがない。日本の社会にとって、科学に対する関心が低くなることが由々しき事態だとすれば、いかに科学することの感動を伝えていくかが問題になるだろう。
 科学の感動。それは、世界がこれまでとは違った場所に見えることである。私たち自身の存在、私たちを取り囲むものたちのあり方について、より深いものの見方ができるようになる。
 アインシュタイン自身、「感動するのをやめた人は、生きていないのと同じである」という言葉を残している。ここでアインシュタインが言っている「感動」とは、この宇宙を支配している法則に触れることで、私たちの心に起きるさざ波のことであろう。それは、発見する歓びであり、創造へと向かう衝動である。
 科学が明らかにするこの世界の真実に触れて、私たちの心は戦慄する。生きることの意味が、より深いところで確認できるようになる。少々の困難ではへこたれない、前向きに生きる力がわきあがってくるのである。
 この世に感動の素はさまざまある。仕事がうまくいって、成功するというのも一つのきっかけになるだろうし、人に褒められるというのも感動の素になるだろう。しかし、私の知る限り、科学の真実を理解した時、とりわけ、それを、数学的形式の本質においてつかんだ時ほどの深い感動はない。一つの科学的真実の感触をつかむことで、一生自分を支えてくれるほどの感動を得ることができるのである。
 科学と出会うことは、その人の生き方に影響を与える。私は、自分自身の人生を振り返って、そのように信じている。科学とは何か。その真髄を知っているかどうかによって、生きるエネルギーのようなものの質が変化するのではないかと思う。
 私は、ときおり周囲の人に「なぜそんなに元気なのですか」と聞かれる。私が元気な理由の一つは、子どもの頃科学の真髄に触れたことにあると思えてならない。元気になりたい人は、科学について学べば良い。アインシュタインの相対性理論ほど、格好な教材はない。
 アインシュタインこそが、「物理学の世紀」とも呼ばれた二十世紀の物理学の革命の起爆剤になった人であった。「奇跡の年」と呼ばれた1905年。アインシュタインは、量子力学、統計力学、相対性理論という、その後の物理学の発展の基礎となった三つの大きな柱を、一人で打ち立ててしまったのである。
 アインシュタインの人生は、大いなる勇気の物語でもある。落ちこぼれ、大学に残ることもできず、特許局で町の発明家の話を聞きながらこつこつと研究した。アインシュタインは、決して将来を嘱望されたエリートというわけではなかった、むしろはみ出しものであり、ドロップ・アウトであった。そのような若者が、世界の見方の革命を起こしてしまうのだから、科学という営みは面白い。
 この本は、何よりもアインシュタインの相対性理論についての本である。その革命の真髄に触れることが、一生読者を支えてくれる感動につながるのである。そしてこの本は、アインシュタインその人に関する本でもある。青年アインシュタインが、将来の不安に耐えながら、いかに革命を成し遂げたか。アインシュタインのどのような生き方が、大きな成果へとつながったのか。その生き様に触れることで、私たちは科学の感動を取り戻すことができるだろう。
 科学離れ、理科離れの原因は、感動を見失ったことにある。私たちは、科学の感動を取り戻さなければならない。それは、経済合理性のかけ声の下、「役に立つ」ことをやる実用の研究の中にあるのではない。むしろ、何の役に立つのかわからない、難しい問題を追及する暗闇の時間の中に、科学の感動は隠れている。
 私が愛してやまないアインシュタインの精神。その素晴らしい理論。感受性のある人ならば、その真髄に触れて思わず叫ばずにはいられないだろう。
 この宇宙はこんなにも精緻に出来ている! 自然の法則は素晴らしい!! そして、その法則を理解できる理性を持った人間もまた、素晴らしい!!!
 人間に対する、何よりも自分に対する信頼を取り戻すために、さあ、アインシュタインの理論を学ぼうではないか。

茂木健一郎
 
________

10月 18, 2009 at 10:23 午前 | | コメント (16) | トラックバック (1)

日本再発見塾 in 岡山県新庄村

日本再発見塾 in 岡山県新庄村
2009年11月14日(土)、11月15日(日)

黛まどか、上野誠、塩野米、高橋世織、  
野﨑洋光、藤原誠太、麻殖生素子、
茂木健一郎 他。

詳細 




10月 18, 2009 at 10:08 午前 | | コメント (4) | トラックバック (1)

Starry apparitions

Starry apparitions

子どもの頃繰り返し見ていた夢

The Qualia Journal

18th October 2009

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10月 18, 2009 at 09:51 午前 | | コメント (3) | トラックバック (0)

加藤和彦さん

加藤和彦さんの突然の訃報に接し、
深い衝撃を受けました。

ラジオでお目にかかった
時に、とても素敵な笑顔とお人柄に
惹かれました。

『あの素晴らしい愛をもう一度』
『白い色は恋人の色』
『帰って来たヨッパライ』
『悲しくてやりきれない』
など、加藤さんの楽曲が本当に好きで、
お会いできてうれしかったのです。

『あの素晴らしい愛をもう一度』
について、加藤さんは、「あれは、その場で
できてしまったんだよね」と仰って
いました。

つまり、その楽曲を演奏し、歌うのに
かかるのと同じ時間で、いわば即興的に
音楽ができてしまったのだと。

人々の心に長く残る名曲というのは
一つの生命体であり、それが世に出る
時は最初から完成したかたちで
現れるのだと、加藤さんに教えていただいた。

再びお目にかかってお話を伺う機会
があれば、との思いを心に抱いていたのが、
こんなことになってしまって、
とても悔しく悲しい思いでいっぱいです。

会いたい人には早く会わなければならない。

そんなことを今さら思っても、取り返しが
つきません。

ここに、加藤和彦さんが残して
くださったすばらしい楽曲に対して
深い感謝の念とともに、心からご冥福を
お祈りいたします。

茂木健一郎

10月 18, 2009 at 09:48 午前 | | コメント (9) | トラックバック (1)

人徳というものの差

京都から東京へ。

わが友、白洲信哉と対談。

おいしい中華料理を食べる。

小学館の渡辺倫明さんの仕切り。

終了後、信哉の盟友、
瀬津雅陶堂の瀬津勲さんの
展覧会「桃山」を見にいく。

唐津や志野など、よいものを
沢山見た。

「おい、寿司喰い行こう!」
信哉が電話している。

信哉のお母さんの明子さん
(小林秀雄さんの娘さん)、
陶芸家の福森雅武さん、
それに渡辺倫明さんと
神楽坂の「寿司幸」にうかがう。

先日、このブログに「信哉が
寿司幸に行って、新子ばかり30個も食べた」
「4人でいって、全員で100個
食べた」と書いたら、
それを信哉がいつまでも根に持っている。

「池田さんと一緒に、さすが自然科学者
は数字に正確だ、こっちはもののたとえ
で言っているのに、って感心して
いたんだよ。」と信哉。

「もののたとえ、と言っても、もう世間では
白洲信哉は寿司幸に行って新子を100個
食べる、ということになっていますよ。」
と渡辺倫明さん。

あれれ、いつの間にか30個
が一人で100個になってしまっている。

まあ、いいか。

カウンターに座る。御主人が握るのを
5人で次々と食べる。

もはや新子ではないが、コハダがうまい。

最後の一個を御主人が握ったら、
信哉の目がきらりと光った。

「よこせ!」と手招きしている。

御主人は、「えへへ」と笑って、
黙って明子さんの前においた。

「あれ、私に?」

「ええ、最後の一個ですから」
と御主人。

明子さんがおいしそうに食べる。

信哉が悔しがっている。
やはり人徳というものの差だろう。

福森さんが豪快に笑う。
信哉の料理や人生の先生。

ぼくも一度弟子入りしてみたいナ。

伊賀の大らかな空気が
寿司幸の中にこだました。


白洲信哉、福森雅武さん、白洲明子さん、御主人
(神楽坂の「寿司幸」にて)


手前に座るは渡辺倫明さん

10月 18, 2009 at 09:47 午前 | | コメント (9) | トラックバック (1)

2009/10/17

Bullet

Bullet

新幹線の中で怠惰になる。

The Qualia Journal

17th October 2009

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10月 17, 2009 at 08:19 午前 | | コメント (4) | トラックバック (0)

池のあぶく

京都御所横の
冷泉家へ。

第25代当主の冷泉為人さん、
妻の貴実子さんに
お話をうかがった。

藤原定家直筆の『名月記』を
始め、数々の国宝、重要文化財を
蔵する冷泉家。

10月24日からは、東京都美術館にて、
「冷泉家 王朝の和歌守展」が始まる。

藤原定家が「名月記」の中に記した
有名な言葉。

「紅旗征戎吾ガ事ニ非ズ」

19歳の若者が、これだけの激しい
言葉を吐くとは。
どんなに美しい覚悟がそこに
あったことだろう。

歌の会が行われるからと、
次の間に消えた貴実子さん。

為人さんとお話しするその静寂
の中に、私は定家の息づかいを
はっきりと聞いたように思った。

今回の展覧会を中心になって
企画してきた
井出富光子さん
にお話を伺う。

京都国際会館。

消化器系の先生方が1万数千人
集う「第17回日本消化器関連学会週間」。

『プロフェッショナル 仕事の流儀』
にご出演いただいた工藤進英先生が
お誘い下さった。

『脳と創造性』と題してお話しした。

国際会館横の池。

陽光を浴びて、ふらふらと歩いていると、
人生において大切なことは、
池のあぶくのようなものだなと
体感した。

移ろうものの中にこそ真実がある。
定家の趣意はそこにしかない。

10月 17, 2009 at 08:18 午前 | | コメント (22) | トラックバック (3)

2009/10/16

Deviation

Deviation

ほんのひととき外れてみることについて

The Qualia Journal

16th October 2009

http://qualiajournal.blogspot.com/

10月 16, 2009 at 07:53 午前 | | コメント (5) | トラックバック (0)

ディレクターズ ノート もうひとつのプロフェッショナル

スタジオ101に組まれた
高さ5メートルの壁の上にひとり
寝転がって天を見ていた。

下からは、住吉美紀さんがゲストの
山岳警備隊分隊長、山田智敏
さんに話を聞いている声が
聞こえる。

ぼくは遭難者、という設定。

太陽のように輝く
ライトを見ながら、自然に
いろいろなことを考えた。

人生の偶有性で最たるものは、
明日自分が生きているかどうか
わからぬということである。

戦国武将たちにとっての偶有性は、
まさにそのようなものだったろう。

また、一般に、生の偶有性の
ひな型は、生と死の交錯に
あるんじゃないかな。

自分が死なないとしたら、
自分以外のなにものかが死ぬんだ。

twitterから。

kenmogi
The greatest contingency of life is whether you will see the lights of tomorrow or not.

どうやらいつの間にかうとうと
していたらしい。

後で、有吉伸人さんに
「茂木さんがすやすや寝息を立てて
いるシーンもちゃんと押さえてありますよ!」
と言われた。

ようやく、山田智敏さんが
救出に来て下さった。

山田さんが「だいじょうぶですか」
と声をかけてくださり、
脈をとろうと私の手首に
指を当てたとき、
人の温かさが本当に心に沁みた。

山田さん、ありがとう。
救いに来て下さって、ありがとう。


山本隆之さんと、有吉伸人さん


山本隆之さんと。


住吉美紀さんと、有吉伸人さん。

担当ディレクターは、名古屋放送局の
林原摂子さん。

慶應大学SFCの佐藤雅彦さんの
研究室の出身。

NHKに入って3年目の林原さんが、
プロフェッショナルの制作に
かかわるようになったのは、
名古屋放送局にチーフプロデューサーとして
栄転していった山本隆之さん(タカさん)の
推薦。

「この人はどうでしょう」と言われて、
有吉さんは、一言
「目がきれいだからいいんじゃないの」
と言ったのだそうである。


目がきれいな林原摂子さん

収録を終え、有吉さんはいつも
のように鶏の唐揚げを美味しそうに食べた。

山田さんに説明する。

「有吉さんは、奥さんに鶏の唐揚げを
食べてはいけないと言われているのです。
それで、クオリア日記を奥さんが見ると、
また食べている、と怒られるのです。
それで、有吉さんは、ぼくは鶏の唐揚げを
食べられないんです、と言うんです。
ところが、はい、有吉さん、と目の前に
鶏の唐揚げを置くと、ああ、と言って、
一秒後にはパクパクと食べ始めて、
あっという間に平らげてしまうのです。」


禁断の味。唐揚げを食べる有吉伸人さん。

山田さんがお土産で持ってきた
鱒寿司を投入。

帰る時になって、「西口に行きましょう」
と有吉さん。

『ディレクターズ ノート もうひとつのプロフェッショナル』 
の見本が出来た。
それが、西口の受付に預けてあるのだと
いうのである。

この本は面白い。本当に面白い。

プロフェッショナルたちを取材した
ディレクターたちの視点から、
その素晴らしさが語られている。

『プロフェッショナル 仕事の流儀』
が誇るディレクター陣が、
いきいきと語る舞台裏!

番組ファンはもちろん、
仕事で輝きたいと思っているすべての
人にとって、必読と言えるだろう!

日経BPの渡辺和博さんが
「有吉さん、サインください」
と言って、先を越されてしまった。

「有吉さん、サインください」

何か絵を描いてね、と言ったら、
有吉さんはテレビを描いて、
それから、ぼくと住吉美紀さんらしい
人物二人をその枠の中に描いた。


サインをする有吉伸人さん


有吉伸人さんのサイン。

10月 16, 2009 at 07:52 午前 | | コメント (17) | トラックバック (2)

2009/10/15

Flower petals in the wind.

Flower petals in the wind.

椎名誠さんと別れた後で訪れたバーのこと。

The Qualia Journal

15th October 2009

http://qualiajournal.blogspot.com/

10月 15, 2009 at 07:14 午前 | | コメント (7) | トラックバック (0)

椎名誠さんと若冲のこと

青山。

建築家の谷尻誠さんと
お話して、
それから、仙川に行った。

まだ二時間ほどある。
餃子ライスを食べて、それから
ロイヤル・ホストに入って、
コーヒーと梨のデザートを注文した。

必死になって仕事をする。

そろそろ、となったので、
白シャツとジャケットに着替えた。

校門で、守衛さんに挨拶する時、
やっぱり緊張した。

白百合女子大学での講演。

学生さんたちに、脳の可能性について
話した。

都内に戻る。

四谷三丁目。
椎名誠さんに会う。

椎名さんに、「やっぱり、男と女は、
一対一がいいですね。」
と言うと、
椎名さんは「それはそうだよ。」
と応えて、笑った。

キャンプの話をした。

日本は管理されてしまっていて、
なかなか息苦しくなってしまっており、
椎名誠さんが怪しい探検隊で遊んでいた頃は、
ある意味では、最後の黄金時代だったわけであり。

ふぐ鍋でお腹がいっぱいになった。

先日、朝日カルチャーセンターの後、
ライオンで飲んでいたら、横から
つん、と叩かれた。

「椎名誠さんですよね。」
といきなり言われて、
「この人は椎名さんの知り合いだけれども、
本人ではありません。」
と隣りの人が言ってくれたのに、
おばさんはなおも「椎名さんですよね」
と言い続け、その人は、
最後に店を出て行く時に、
「椎名さん、スミマセンでした」
とあやまっていった。

そんな話をしたら、椎名さんは
「ああ、そうか。ははは。」
と笑った。

椎名誠さんの新刊をいただいた。
サインがある。
うれしかった。

『新宿遊牧民』

椎名さんと、その仲間たちのことが、
書かれている、ぼくの大好物。

「これは面白いよ。いろいろなことが
時系列で書かれている
からね。ふふふ。」
と椎名さん。

すぐにでも読んでみよう。


椎名誠さんにいただいたサイン。

椎名さんは、「怪しい探検隊」
の後継となる遊びを続けている。

ぼくは腕立て、腹筋、スクワット
200回ずつなどとてもできないけれども、
今度椎名さんのキャンプに行きたいと思う。


椎名誠さんと。

twitterから。

kenmogi
Running in the sun, I saw a flock of sparrows. One of them is me.

これをつぶやいた時、
ぼくは、若冲のことを考えていたのだった。

10月 15, 2009 at 07:13 午前 | | コメント (25) | トラックバック (3)

2009/10/14

週刊ポスト 脳のトリセツ 

週刊ポスト 

2009年10月23日号

脳のトリセツ 第14回
男たちの羞恥心

http://www.weeklypost.com/091023jp/index.html

10月 14, 2009 at 07:08 午前 | | コメント (3) | トラックバック (0)

文明の星時間 八百屋お七

サンデー毎日連載
茂木健一郎 歴史エッセイ

『文明の星時間』 第85回 八百屋お七
サンデー毎日 2009年10月25日号

http://mainichi.jp/enta/book/sunday/ 

抜粋

 先日、歌舞伎座で福助さんが「八百屋お七」を演じる『松竹梅湯島掛額』を見た。「櫓のお七」の段では、福助さんが「人形振り」でお七の役を演じた。
 人形振りでは、生身の役者が、文楽の人形のようなしぐさをする。生々しい感情を抑制の利いた姿態で表現することによって、かえってその印象が鮮明になる。福助さんのお七は素晴らしかった。
 八百屋お七は、江戸時代に実在したとされる人物。下総国に生まれ、江戸の八百屋太郎兵衛の養女になった。
 八百屋お七が有名なのは、歴史的な「火事」との結びつきにおいてである。井原西鶴の『好色五人女』の題材となったり、人形浄瑠璃や歌舞伎で取り上げられるなど、八百屋お七は今日でも人々の記憶の中で生き続けている。

全文は「サンデー毎日」でお読みください。

本連載をまとめた
『偉人たちの脳 文明の星時間』(毎日新聞社)
好評発売中です。


10月 14, 2009 at 07:08 午前 | | コメント (1) | トラックバック (0)

Private language of music

Private language of music

音楽の私秘的言語。グールドの演奏について。

The Qualia Journal

14th October 2009

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10月 14, 2009 at 07:08 午前 | | コメント (4) | トラックバック (1)

「あっ!体験」

北米神経科学会(Society for Neuroscience)
のポスターつくりを、
みんなでやっていた。

ぼくの前には、石川哲朗が
座っていた。

石川は、決して、はぐれることが
ないのだそうだ。

Open-Ended 

しばらく経って、ぼくは
思った。

「しかし、石川くん、あれだねえ。
ぼくは、こうやっているのが一番
楽しいねえ。」

席を立って、コーヒーを
入れにいく。

そうやって、リズムができる。

コーヒーを入れて、
戻ってくる時に、ぼくは
「あっ!」と叫んだ。

ぼくはこのところ、不思議な
認知現象に気付いていた。

仕事をしていたり、街を
歩いていたり、あるいは
ご飯を食べていたり、人と
話していたりする時に、
突然「あっ!」と叫び声を上げる。

近くに人がいると、「どうしました?」
と聞いてくれる。

事情がわかった人は、
「茂木さんまたか」と思う。

つまりは、やらなくてはならない仕事とか、
締め切りとか、そのようなものを
思い出した瞬間なのである。

To do listはつくらないし参照しない。

頭の中に、何をいつまでにやらなくては
ならないというイメージのような
ものがあって、それが時々
地底から上がってくる泡のように
浮かんでくるのだ。

「これはさあ、どういう認知神経回路の
動作だと思う?」

オレは石川に聞いた。

「そうですねえ。」

石川は考えている。

基礎データをとらなくてはならないから、
ポスターをつくりながら
記録をとった。

「あっ!」と叫んだ時刻と、
思い出した内容をメモする。


16時48分 ユリイカの原稿締め切りのこと。
16時59分 博士の予備審査のこと
17時17分 NHK出版の取材のこと。
17時23分 木村秋則さんのこと
17時25分 メールを送ること

記録をとっている間に5回。

「あっ!」と叫ぶ時間間隔は、
11分、18分、6分、2分
であった。

これはアハ体験ではなくて、
「あっ!体験」だ。

マルチタスクの過酷な状況に人を
置いて、to doを想起させるように
すると、統計性がわかるかもしれない。

ごくろうさま、とみなでわに屋に
行った。

君い、秋は日本酒がしみるねえ。

どこか遠くの方で、すすきの穂は
揺れているのかしら。

10月 14, 2009 at 07:07 午前 | | コメント (17) | トラックバック (3)

2009/10/13

プロフェショナル 村田浩治

プロフェッショナル 仕事の流儀

守るのは、働く者の誇り 
~弁護士・村田浩治~

働くということは尊い。
労働力は、単なる資源ではない。
経済の論理で、人が切り捨てられる。

そのような世の中のあり方に対する
怒り。

当たり前のことが当たり前だと
わからない世の中。

部分最適を図ることが、
人間の根幹を揺るがしていく。

弁護士、村田浩治は立ち上がる。

額に汗して働き、自分たち家族を
支えてくれた
父親の面影を胸に秘めて。

NHK総合
2009年10月13日(火)22:00〜22:49

http://www.nhk.or.jp/professional/

すみきち&スタッフブログ

虐げられる働き手を守る大局観
弁護士・村田浩治
(produced and written by 渡辺和博(日経BP))

10月 13, 2009 at 07:36 午前 | | コメント (11) | トラックバック (3)

The school hike

The school hike

黄金の秋。遠足の思い出。

The Qualia Journal

13th October 2009

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10月 13, 2009 at 07:36 午前 | | コメント (5) | トラックバック (0)

ユーモアをもって

「内藤塾」
講義の3コマ目は偶有性の話をした。

人生において、
不確実性は避けられない。

織田信長が、今川義元の
大軍に攻め立てられて
絶体絶命になった時、
信長は偶有性の嵐から逃げなかった。

「人間五十年、化天のうちを比ぶれば、
夢幻の如くなり
一度生を享け、
滅せぬもののあるべきか」

幸若舞の『敦盛』を舞って、
それから熱田神宮に参拝して
必勝を祈願して、
信長は今川義元の陣地を
急襲した。

信長の人生の転換点となる
「桶狭間の戦い」。

スケールや性質は異なっても、
私たちの人生でも似たような
局面はあるに違いない。

最後の時間は、「自己批評」の
セッションをした。

前に出て、自分の欠点について
ユーモアをもって語る。

自己批評をしている人の
様子は、どこかはにかみがちで、
でも根本的に幸せそう。

人によって、こだまの深さや、
届いている距離は違うけれども。

シェークスピアをやっている
木村龍之介クンが優勝した。

内藤塾を終えて、
ディレクターの加藤さんが迎えに来て、
寝ながら行こう、
と自分で繭をつくりながら
見た山中湖畔は、秋の
美しい日差しに満ち溢れていた。

そういえば、理科I類に入った
時のオリ合宿を、私は
気が進まずさぼったんだっけ。

あの時もし参加していたら、
改修する前のなつかしい山中寮の
様子を見ることができたろう。

10月 13, 2009 at 07:35 午前 | | コメント (16) | トラックバック (4)

2009/10/12

They can't know.

They can't know.

オスカー・ワイルドの獄中からの
手紙にある素晴らしい文章について

12th October 2009

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10月 12, 2009 at 08:46 午前 | | コメント (7) | トラックバック (0)

缶コーヒーを投げて

時間さえあれば、
どんなことでも遊ぶことが
できる。

朝、東京大学山中寮の
お風呂に入り、
自動販売機で缶コーヒーを
買って、
部屋に戻る時にそんなことを想った。

缶を右手に持つ。
投げる。
くるくると回転する。

微糖の芸術 Nescafe
という文字が、
今はアンドロメダ星雲の
方を向き、やがて山中湖、
そして地軸に寄り添う。

何回転するか。
ひねりはどのように加わるか。

たった一個の缶コーヒーを
投げても、そこに無限の
感触がある。

内藤塾に参加したのは約30名。

中心となっている木下健教授と、
そのお仲間たちはとても元気。

考えてみれば、木下先生たちが
学生だった頃、
大学には学園紛争の嵐が吹き荒れていた。

自分が置かれた文脈を所与のものとして
適応しようとするか、
あるいはそれ自体を疑うか。

「お前たちよりもむしろ元気じゃないか!」
そうやって現役学生たちにハッパを
かけているうちに何だか面白くなってきて、
ああだこうだ言っているうちに
午前3時まで飲んでしまった。

そして男は、眠りながら帰るのでしょう。

山中湖の空気を取り入れて。

10月 12, 2009 at 08:45 午前 | | コメント (14) | トラックバック (2)

2009/10/11

When friends and lovers meet

When friends and lovers meet

今や過ぎ去ってしまった時代について

11th October 2009

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10月 11, 2009 at 09:28 午前 | | コメント (7) | トラックバック (1)

小鳥さんみたいに

『ザ・ベストハウス123』
の収録。
 「伝説」がテーマだった。

そうしたら、審議長の荒俣宏さんが、
「伝説ならばボクにだってありますよ。」
と言った。

「なにしろ、出版社内に20年間
住んでいましたからね。」

以下、荒俣さんと、私を含む
スタジオの面々との会話。

「何歳から何歳くらいまでですか?」

「三十過ぎから、五十過ぎくらいまで
かな。」

「えっ、じゃあ、最近までじゃないですか?」

「そうですねえ。」

「奥さんはその間どうしていたんですか?」

「いやあ、うちのが来てくれたのは、最近の
ことなんで。」

「どうやって寝ていたんですか?」

「いやあ、編集部の床に段ボールを敷いて
寝ていたんですよ。」

「なんでそんなことをしていたんですか。」

「ずっと原稿を書いていましたからねえ。
編集部には資料もあるし、便利だから。」

「お風呂はどうしていたんですか?」

「夜になると、近くの公園に行くんですよ。
それで、砂場に行って、砂浴びするの。
小鳥さんみたいに。」

「えっ!?」

「上半身裸になって、砂を浴びるんですよ。
そうすると、きれいになる。」

・・・・・・(一同絶句)

「夜ひとりでねえ、そんなことを
やっていると、どうしてオレの人生は
こんな風になっちゃったんだろう、
って思いましたねえ。」

「っていうか荒俣さん、下着は
どうしたんですか?」

「一月に一度、実家に戻った時に
替えていましたね。」

「ということは、一ヶ月間同じ下着を
着っぱなしということですか?」

「普通、一ヶ月くらい着るでしょう?」

「・・・・・」(一同絶句)

創造性の背後には、
「傷」があると気付いたのは
いつくらいのことだろう。

自我がゆらぐような事態に
さらされなければ、
創造性は生まれない。

そして、そこに愛がなければならない。
宇宙を包むような、大いなる
愛が。

何よりも「自分」から解放
されなければならないのだ。

昨日のtwitterより

kenmogi
When simple things let me down, apparitions larger than the whole universe come to rescue.

先日放送されたベストハウス
「脳スペシャル」の打ち上げ。

朝倉千代子さん、笠原裕明さん、齋藤智礼さん、
舟木商策さん、神原孝さん、濱潤さん、米山範彦さん、
井上晃一さん。

ロンドンブーツの田村淳さんも
いらして、いろいろとお話をしていた。

総合演出の井上晃一さんが
自分の人生の物語を
話していた。

井上さんの人生における、
あまりにも劇的かつ
波瀾万丈な展開に、
一同あぜん。

凄腕の井上さん。

その爆発的な
創造性の背後には、傷が
ある。

しかし、それを育てるためには、
宇宙全体を包むような大きな
愛がなければならない。

そして、自分から解放されなければ
ならないのだ。

そうしたら、自分という大地から
飛び立てるだろう。

小鳥さんみたいに。

10月 11, 2009 at 09:27 午前 | | コメント (26) | トラックバック (3)

2009/10/10

No award is premature.

No award is premature.

オバマ氏のノーベル平和賞受賞について。

The Qualia Journal

10th October 2009

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10月 10, 2009 at 09:11 午前 | | コメント (7) | トラックバック (1)

風の中を舞うチョウたち

台風が通り過ぎた朝、
まだまだ強風が続く中を近くの公園を
走った。

斜面を駆け上がると、
どんぐりがたくさん落ちている。

これらがすべて芽吹いたら。

しかし、覆い隠した葉が
その成長を許さない。

開けた場所にきた。
梢がまだ激しく揺れている。
時折、突風が吹く。

ウラギンシジミが
ちらちらと舞っている。

偶有性の嵐。

こんなにも風は激しく吹いて。

しかし、ウラギンシジミは
その中を紙吹雪のように
舞っている。

茂みの上では、ウラナミシジミが
二頭、お互いに絡みつく
ように飛び回っていた。

自分の中にある、自由意志を決定する
回路は、その振るまいの本質において
風の中を舞うチョウたちと
同じである。

そのように思えてならない。

10月 10, 2009 at 09:10 午前 | | コメント (21) | トラックバック (3)

2009/10/09

Couldn't swallow the pills.

Couldn't swallow the pills.

子どものとき、丸薬が飲み込めなかったこと

The Qualia Journal

9th October 2009

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10月 9, 2009 at 09:11 午前 | | コメント (5) | トラックバック (0)

気を散らすことができるもの

生きている時間は刻一刻大切だから、
その流れをしっかりと意識していたい
はずなのに、
不思議なもので、
生の充実が最高度に達するはずの
没我の
中では時間の流れを忘れてしまう。

『プロフェッショナル 仕事の流儀』
脳活用法スペシャルの収録。

スタジオに100名の観覧者を
お招きして、住吉美紀さんと
アンチエイジングの方法を探る。

途中、住吉さんが光トポグラフィーに
よる脳計測の実験にチャレンジ。

私とさまざまな条件で会話した時に、
前頭前野の活動がどのようになるかを
見た。

開始から、「質問の千本ノック」
が終了するまで、
黄金の集中。没我。

NHK近くの「S」
で打ち上げるそれまでの一連の
時間の流れが、まるで豊饒
の「点」のように凝縮されてしまって。

名古屋放送局から、山本隆さん(タカさん)
が来た。

久しぶりに、有吉さんと、タカさんと
の3ショット。

タカさんは来週の収録に向けて編集中
だけれども、Sにも来た。

タカさんと、久しぶりにビールを飲んだ。

没我の後の夜のしじま。

ふらりと近くのコンビニまで行って、
何か遊べるものはないかな、
と思ったけれども、
雑誌とか、飲み物とか、真面目な
ものばかりで、
ふわっと気を散らすことができる
ものはなかった。

竹富島で買ったバードコール。

リュックの中から探りあてて、
ひとりでキュッキュと鳴らしてみた。


光トポグラフィーの計測装置をつけた
住吉美紀さんと。


有吉伸人さん、山本隆さんと。

(photos by Atsushi Sasaki)

10月 9, 2009 at 09:11 午前 | | コメント (21) | トラックバック (5)

2009/10/08

東京大学 内藤塾

東京大学 内藤塾

今度の日、祝です。

2009年10月11日、12日

東京大学山中寮

詳細 

応募

テーマ

初日 『認知神経科学のシステム論的転回』
二日目 『心脳問題』ークオリアと自由意志を巡ってー

推奨図書リスト

茂木健一郎『脳とクオリア』日経サイエンス社
茂木健一郎『心を生みだす脳のシステム』NHK出版
茂木健一郎『意識とはなにか』筑摩書房
茂木健一郎『脳と創造性』PHPエディターズグループ
Roger Penrose The Emperor's New Mind
Daniel Dennet Freedom evolves
David Chalmers The conscious mind

Otherwise, google these words:
qualia, consciousness, mirror neurons, intentionality, free will,
contingency, compatibility theory

10月 8, 2009 at 11:22 午前 | | コメント (4) | トラックバック (0)

ダイアローグ・イン・ザ・ダーク

昨日、ダイアローグ・イン・ザ・ダーク
を経験してきました。

これはいい。本当に素晴らしいです。
暗闇の中で、さまざまな
ものを探りあて、感性が開かれていき、
深い気付きに至る。

自分の脳、心、世界に関心を持つすべての
人にお勧めします。

ダイアローグ・イン・ザ・ダークを
経験する前と後では、人生の刻一刻の
ものの見え方が変わるでしょう。

あなた自身が芸術体験として更新
されるのです。

そして生き始める。

本当のダイアローグ・イン・ザ・ダークは、
それを体験した後に始まり、
一生続くのです。

ダイアローグ・イン・ザ・ダーク 東京

10月 8, 2009 at 09:26 午前 | | コメント (9) | トラックバック (4)

週刊ポスト 脳のトリセツ 

2009年10月16日号

脳のトリセツ 第13回
惑うからこそ脳は若い。

http://www.weeklypost.com/091016jp/index.html

10月 8, 2009 at 09:18 午前 | | コメント (0) | トラックバック (0)

文明の星時間 日本人と英語

サンデー毎日連載
茂木健一郎 歴史エッセイ

『文明の星時間』 第84回 日本人と英語
サンデー毎日 2009年10月18日号

http://mainichi.jp/enta/book/sunday/ 

抜粋

 自分たちが普段やっていること、感じていることが、世界のメインストリームから外れている。そんな感覚を、明治以来日本人は抱いてきたのではないか。日本語圏で行われることは、世界の流れとは関係ないと思って暮らしている。
 アメリカのハリウッド・スターたちの生活ぶりならば、地球上の人たちがこぞって関心を持つ重大事である。しかし、東京で生活している人がどんなものを読み、聴き、話しているのか、世界という文脈の中では振り返らない。そんな風に思い込まされている。
 だからこそ、外国人に自分たちの国のことを話す時に、少し気恥ずかしさが伴う。自分たちが普段慣れ親しんでいる日常が、普遍的な価値を持つとは思っていない。精神的には、鎖国がまだ続いているかのよう。そのために、いろいろと不都合が生じている。
 日本の日常を、英語で書く。実験を、ブログを使ってやってみようと思った。大げさに言えば、日本代表として「切り込み隊長」になろうと思ったのである。

全文は「サンデー毎日」でお読みください。

本連載をまとめた
『偉人たちの脳 文明の星時間』(毎日新聞社)
好評発売中です。


10月 8, 2009 at 09:13 午前 | | コメント (7) | トラックバック (0)

Typhoon No. 18.

Typhoon No. 18.

台風接近の夜に思ったこと。

The Qualia Journal

8th October 2009

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10月 8, 2009 at 08:52 午前 | | コメント (6) | トラックバック (1)

モコモコのぬいぐるみ

桑原茂一さんのことが大好き
だから、時々、その気配が心にかかる。

心のバロメーター。

炭坑のカナリア。

仕事の後、茂一さんたちと飲んでいて、
ふとそんなことを思った。

時折、はっと気付くと、茂一さんが
気配を漂わせていることがある。

そんな時は、その場の何かが
齟齬を来しているのだ。

昨日の夕食でも、そんなことが
あった。

茂一さんが、何かに耐えた
モコモコのぬいぐるみのように
なっている。

私が「どうしました?」
と聞くと、茂一さんが
「このかかっている音楽が耐えられない」
と言う。

ジャズが流れていた。

その選曲が茂一さんにとって
愛や趣向が感じられないものだったのだろう。

幸い、出版社内の一室だったので、
お願いして音楽を止めた。

ひとりの、感受性が鋭い人。
茂一さんは、カラオケにも一切行こうとしない。

そういえば、
茂一さんがいる場では、
ぼくは暴走しなくなる。

突然の覚醒。

ぼくはカラオケにも行くし、
尾崎豊の十五の夜も唄う。

しかし、そこに茂一さんがいたら、
きっと茂一さんは
再びモコモコのぬいぐるみ
のように固まってしまうだろう。

沈黙は、茂一さんの違和感の表明。

だから、茂一さんの前では、
ぼくは暴走しなくなる。

遠藤周作が小説にしたように、
神は沈黙している。

この世界のありさまの、何かが
神さまと齟齬を来していて、
それで、神さまは
モコモコのぬいぐるみになって
しまっているのかしら。

twitterから。

kenmogi
Being a beautiful fool is the most difficult feat to achieve in this world.


気になる人。時々「モコモコのぬいぐるみ」になる
桑原茂一さん。

10月 8, 2009 at 08:51 午前 | | コメント (17) | トラックバック (0)

2009/10/07

Wall that be

Wall that be

壁に向かって反逆するアーティスト

The Qualia Journal

7th October 2009

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10月 7, 2009 at 07:36 午前 | | コメント (6) | トラックバック (0)

星の裏側

『エチカの鏡』の収録で、
タモリさんと和田アキ子さんが
話していたことが面白かった。

「これは放送できないだろうけれど」
と言ってから、二人が話した
かつて自由闊達だった頃のテレビの
追想が、文字通り腹を抱える
くらいに面白かった。

本当に面白いことは
簡単には語り得ないことの
なかにある。
これは公共的な事柄に
おいても、
私秘的な事においても
本当である。

「ここだけの話だけれどもね」
とひそひそ話で語られることが
一番面白い。

やがて、
そのようなテーマの上には、
雪が降り積むように、
覆いがかかってしまって、
社会の中での公知の
事実になることはないのだ。

歴史上の人物の事蹟など、
どうせ氷山の一角に過ぎない。

織田信長の人生には、語られない
香ばしい瞬間がどんなにかあった
ことだろう。

伝記なんかが、あてになるかね。

この世の真実は、永遠に隠されてあると覚悟を
決めよ。

そう思ったら、大抵のことは
大したことではあるまい。

君い、空の星でも見上げたまえ。

星の裏側はまぶしくて見えないじゃないか。

10月 7, 2009 at 07:36 午前 | | コメント (21) | トラックバック (4)

2009/10/06

暗闇トークセッション

暗闇トークセッション
茂木健一郎× 志村季世恵

2009年10月9日(金)

暗闇の中で語り合います!

今までにない体験がそこにある!

詳細

10月 6, 2009 at 12:53 午後 | | コメント (6) | トラックバック (0)

チーズケーキ

日活の野間清恵さんにそそのかされて、
生まれて初めて
映画の一シーンに出た。

医者役。

不慣れなことをやるとドキドキする。

でも脳にはいい。きっと。

これから、ほっとして、チーズケーキを
食べる。

それからまた仕事をします。

10月 6, 2009 at 11:03 午前 | | コメント (16) | トラックバック (1)

プロフェショナル 三友盛行

プロフェッショナル 仕事の流儀

立ち止まり、足るを知る
~酪農家・三友盛行~

結局、自然環境を大切にするという
ことは私たち自身の生き方を見つめなおす
ということなのだろう。
人間は愚かで、中途半端に賢いから、
部分最適を図って結局は歪みを
招いてしまう。

三友さんの静かな革命。

今、なぜその仕事ぶり、生き方に
注目が集まるのか。

そこに、「本当のこと」があるからだ。

NHK総合
2009年10月6日(火)22:00〜22:49

http://www.nhk.or.jp/professional/

すみきち&スタッフブログ

最先端でも時代遅れでもない
“真っ当な”生き方
酪農家・三友盛行
(produced and written by 渡辺和博(日経BP))

10月 6, 2009 at 08:19 午前 | | コメント (15) | トラックバック (4)

Watershed

Watershed

なぜ日本人の心は閉じてしまったのか

The Qualia Journal

6th October 2009

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10月 6, 2009 at 08:17 午前 | | コメント (5) | トラックバック (0)

相手の気配によって

会話というものは不思議で、
相手の人となりによって
思ってもいなかったような
言葉が引き出される。

紀尾井町ホールで
メニコン主催の東京フィルのコンサート。

私は曲の合間に音楽についての
お話をした。

文藝春秋の皆さんがいらしていて、
「どこかご飯を食べるところは
ありませんか?」と聞くと、
山下奈緒子さんが「バッカナールがあります」
と言った。

そのあたりから何となく風狂になった。
「ああそうか、バカナルか、ぼくにぴったりだな。」

坂道を下りながら山下奈緒子さんと
話す。

文學界に「脳のなかの文学」を連載
した時にご担当いただいたので、
気心が知れている。

「最近、どうですか?」
「いやあ、いろいろ悩みますよ。
もう三十路近いですし。」
「ミソジというと、二十三歳?」
「じゃなくって、二十九です。」
「ああそうか。」
「どうしたらいいでしょう。」
「そうだねえ。」

それから、いろいろと面白い
会話となったけれども、
そのうちエッセーにでも
書こうと思います。

何しろ朝からずっと根をつめて
仕事をしているから、
少しは気晴らしを言わないと
身体が持たぬ。

山下さんとか、PHPの
横田紀彦さんとか、電通の
佐々木厚さんとかと、
打ち上げで飲むのはとても
楽しかった。

会話というものは不思議で、
相手の気配によって、
それまで
まったく考えもしなかった
言葉が生まれる。

会話というものは、何と
楽しいものなのでしょう。

10月 6, 2009 at 08:17 午前 | | コメント (12) | トラックバック (0)

2009/10/05

Stream of consciousness

Stream of consciousness

「意識の流れ」について

The Qualia Journal

5th October 2009

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10月 5, 2009 at 08:11 午前 | | コメント (7) | トラックバック (0)

田森の分もあって

山中温泉の宿を出て、
朝の空気を吸う。

旅館の裏には、川が流れている。
急な道を下りて
いったら、橋の方から大きな声がする。

男の子と女の子、それにお母さんが
遊んでいる。

「こんにちは」

近づくと、お母さんの方から挨拶した。

「何か見えるかい?」
男の子に声をかけても、恥ずかしがって
何も言わない。

「君は男の子だからなあ。橋の上に
橫になって、空を見上げるといいぞ。
トンボや、ツバメや、いろいろ飛んで
いたよ。」

前の日の夕方、私は橋の上に寝転がって、
空を行く雲をずっと見ていたのだった。

対岸にわたり、歩いていくと、
後ろから男の子が「あっちへ
行ってみようよ。」とお母さんに
言っているのが聞こえた。

あやとり橋を渡って、温泉街に
出る。

芭蕉の館のところを曲がり、
小さな路地を選んで歩く。

あっ。

数歩先に、赤みがかった緑の
かたまりが見えた。

カマキリかな?

近づくと、やはりそうだった。

羽根を広げて威嚇している。

大きく育った、立派なカマキリ。

ここまで丸々と太るには、
どれほど多くの虫を食べなければ
ならなかっただろう。

もっとよく見ようと思って
かがみ込んで、異変に気付いた。

頭がない。首のところまでは
きれいにそろっているものの、
一番肝心な、先端の頭がない。

くっと折れてしまって、
かろうじて首の先にぶらさがっている。

それでも、カマキリの身体は
まだ生きていて、
渦巻く風や、その他の気配に
感応するかのように
身体の向きを変え、
羽根を広げ、威嚇を続ける
のだった。

一体、
どうしてしまったのだろう。

よく、交尾の時にオスが
メスに喰われてしまうというけれども、
だとしたら、
どうやってこの路上にたどり着いた
のだろう。

可哀想に。
秋の日の苛烈さを思い、
そのままにそっと
して歩き始めた。

すぐ先の角を曲がる。
斑の小さな猫が
にゃあと顔を出した。

猫は、こっちを見上げて、
それから、カマキリのいた
路上の方へと駆けだしていった。

電話の着信。
滝沢さんからである。

「あっ、茂木さん、朝食準備が出来て
いますよ。703号室です。」

「そうですか。8時からだと思っていたから。
今行きます。」

ホテルに戻りながら、田森佳秀に電話した。

もう、家だった。

温泉に入ってそれから、明け方に
戻ったらしい。

田森は、髭を生やしていた。

「お前、なんで髭なんか生やしているんだ?」
と聞いたら、
「いやあ、あまりにも何回も学生に間違えられる
んだよ。エレベーターに乗っていたら、
学生は乗っちゃダメだと言われて。
だからのばした。」と言ったっけ。

田森が、明け方の山中温泉を
走っていくその様子が、ありありと
浮かんだ。

朝食の席には田森の分もあって、
そこだけぽかんと座布団が空いていた。

「食べてしまいましょうか」
と声がかかって、
温泉たまごは佐々木さん、
魚は滝沢さんの胃に無事収まった。


田森佳秀にカツラをかぶせてよしよしする。


蒔絵作家の山崎夢舟さんの愛犬と。

10月 5, 2009 at 08:10 午前 | | コメント (22) | トラックバック (2)

2009/10/04

白洲千代子展

白洲千代子展

二子玉川 高島屋にて 6日まで
急げ!
白洲千代子さんは白洲信哉の妹にして
素晴らしいアクセサリーを作るのである!

詳細



展覧会場で、白洲千代子さん、おくだ健太郎さん(歌舞伎ソムリエ)と。


白洲千代子さんのアクセサリーを吟味する。

10月 4, 2009 at 11:40 午前 | | コメント (6) | トラックバック (2)

Full moon

Full moon

満月に託した想い。

The Qualia Journal

4th October 2009

http://qualiajournal.blogspot.com/

10月 4, 2009 at 07:16 午前 | | コメント (9) | トラックバック (3)

欠落の塊

漆器に関する仕事で、山中温泉。

田森佳秀に会った。

彼の人生のクラッシックである
「山本ツル」の話とか、
お腹つんつんのこととか、
いろいろ話を聞いて、
ゲラゲラ笑って、
外に出たら、きれいなまあるいお月さま。

ほれぼれする。お月さまを見ているだけで、
しあわせになれる。

その孤独で、冴え冴えとした存在。

夕飯の前、温泉に入っていた。

誰にでも、「欠落」というものが
あって、それに対する態度が
人生をつくるんだなあ、と思った。

そういう考え方は、突然訪れる。

孤独がない人。

髪の毛がない人。

恋人がいない人。

子どもがいない人。

お金がない人。

時間がない人。

落ち着きがない人。

物わかりがない人。

愛情がない人。

智恵がない人。

欠落、ばんざい。

そんなことを考えて、
手を思い切り伸ばして
お湯をぐるぐるとかき混ぜてそれから、
お空のお月さまを見たら、
その輝きは、確かに、
大いなる真空の中での
「欠落の塊」であるように
思った。


twitterから

kenmogi
In life, the death of something is often a start of else, since vibration always fills the void that is left.

kenmogi
What moon tonight. Shining so. In the middle of nothingness, proud existence, extremely sad and yet divine. Are we all like that actually?

10月 4, 2009 at 07:14 午前 | | コメント (22) | トラックバック (5)

2009/10/03

The burning heart.

The burning heart.

タイガージェットシンのファティングスタイル

The Qualia Journal

3rd October 2009

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10月 3, 2009 at 07:27 午前 | | コメント (6) | トラックバック (0)

マグネット

twitterから。

kenmogi
Rain. In University of Tokyo area. Used to be a foolish student full of strange ideas. Now I am a strange man full of foolish ideas.

kenmogi
Time flow consists of now, things that was, and things that will be. Just focusing on the interplay you can get a great kick.

東京大学本郷キャンパスで
APCAPが開かれる。

下條信輔さんや池上高志、
それにオーガナイザーの
Alvaro Cassinelli、Carson Reynolds
といっしょにそばを食べにいった。

Alvaroはイタリア系の両親の
下、ウルグアイで生まれた。

Carsonはデンバー生まれ。

Carson、Alvaroとべらべら喋りながら、
本郷キャンパスの中を
歩いていった。

下條さんは、池上に会うなり
「よお、ハイテンション・プロフェッサー!」
と言ったとのこと。

本郷キャンパスを歩きながら、
母校について考えた。

一番の課題は、「国際化」であろう。
東京大学は、国際的に優秀なひとたちを
惹き付けるマグネットになっているか?

実際、カーソンやアルヴァロ
のように来日して研究している
人たちがいる。

しかし、最大の問題は学部学生。

「学部の入試は聖域なんだよ。」

私の親しいある教授は言った。

大学院以上のレベルでは
それなりに諸外国からの学生が
来ているが、
学部は、あの入試を課していては、
外国からの受験生を惹き付けるのは
かなり難しい。

意識が開かれているか、
外の世界と交流しているか
ということは、その人たちの立ち振る舞いを
見ているとよくわかる。

東京大学だけの問題ではない。

日本全体が、ともすれば閉じがちになる。

深夜。
2016年オリンピック。
東京は落選。
リオ・デ・ジャネイロが当選。

もし続けるのならば、
2020年の招致を目指して、
関係者には頑張っていただきたい
と思う。

何よりも大切なのは、日本を意識的に
開かれた、オープンな国にすることでは
ないか。

まだまだ、あちらこちら、閉ざされた
ドアの中でよどんだ空気がたまっている。

10月 3, 2009 at 07:27 午前 | | コメント (12) | トラックバック (3)

2009/10/02

He really means it!

He really means it!

タイガージェットシンのこと

The Qualia Journal

2nd October 2009

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10月 2, 2009 at 07:34 午前 | | コメント (9) | トラックバック (0)

twitterはスケーラビリティにおいて

Twitterから。

kenmogi Getting connected, you lose something and are lost, as the touch with inside is dissolved. Listen.

ぼくはインターネット上の
サービスは何でも使ってみる方で、
その時の「体験」を大切にしている。

twitterについては、よくわからなかったが、
ようやく使い方がわかってきた。

130文字で何かを書くという
ことは、「俳句」のような短詩型
を試みるということ。

それが、なかなかに心地良いという
ことがわかった。

それと、英語で時々記すことで、
自分の生活に「日本語」
の網とともに「英語」
の網もかかり始める。

「英語」によって生活体験が
構造化される。

そのことに意味があると気付いた。

あとは、スケーラビリティ。

ミクシィは、「マイミク」が
500名を超えたときに
わけがわからなくなって
やめてしまった。

たくさんのハンドル名の
日記が並んで、どれがどれだか
わからなくなったのである。

twitterの私のfollowerは
今の時点で939名の方々
だけれども、そのような
問題はない。

SNSに比べて、twitterは
スケーラビリティにおいて
すぐれている。

もう少し、実験を続けてみようと思う。

10月 2, 2009 at 07:33 午前 | | コメント (20) | トラックバック (3)

2009/10/01

Turner Island

Turner Island

漱石の『坊っちゃん』に出てくる「ターナー島」
について

The Qualia Journal

1st October 2009

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10月 1, 2009 at 08:26 午前 | | コメント (8) | トラックバック (0)

有吉伸人さんの「ぼく」だけ

新宿にて、俳句についての
取材。

いつも行っている五反田のチェゴヤは、
改装されてしまった。

夜まで長いので、しっかり
食べる。ごちそうさま。

Twitterから

kenmogi
Because all words are ambiguous, there is a space for god. The non-existence of private language ensures His omnipotence.

所眞理雄さんとお話しする。

The Brain Club。

慶應大学の数学修士一年の近内悠太
くんが数学の話をしてくれた。

星野英一がチンパンジーの行動に
ついての論文紹介。


数学について語る近内悠太くん

朝日カルチャーセンター。

『プロフェッショナル 仕事の流儀』
のチーフ・プロデューサー、
有吉伸人さんとの対談。

お話ししているうちに、
こんなことを思った。

そうか、打ち合わせでいつも
有吉伸人さんの橫に座り、
住吉美紀さん(すみきち)
の隣でゲストに話を聞き、
細田美和子さんと仕事をして、
時折第一食堂にいってかけそばに
卵を落として食べる、という
経験をしているのはこの世で
ぼくだけなんだなあ。

何についてもそうだ。
自分の
座っている場所から、周囲の
人をこんな風に見ているのは、
世界でぼくだけだ。

みんなで同じ経験をしている
時でも、見ている風景は
それぞれ違う。

瞬間瞬間に、自分だけのアングルで、
ものの配置で、身体の置き場で
いるのはぼくだけだ。

その時間の積み重ねの中で、
本当に「自分だけ」が
深まっていく。

打ち上げで、有吉伸人さんは
美女に囲まれた。

有吉伸人さんの「ぼく」だけ。


美女に囲まれる有吉伸人さん

プロフェッショナルのスタッフに、
「来るな来るな来るな」と言って
いた有吉さん。

それが効いたのか、本当に
誰も来なかった。

そのかわり、花束が来た。

お祝い スタッフより
プロフェッショナル対談 
有吉伸人様。

有吉さんの「ぼくだけ」
がまた一つ増えた。



スタッフからの花束。



講座が終わって、ぼくのリュックを撮影する
ブルータスの「フクヘン」、鈴木芳雄さん。

10月 1, 2009 at 08:26 午前 | | コメント (19) | トラックバック (5)