« A diligent boy | トップページ | Visually stunning drama »

2009/09/19

幻の銭屋

必要があって、ダーク・スーツを
つくった。

店員さんが、「これは、いい生地ですよ。
なにしろ、ゼニヤのですから」と言った。

それで、私は不思議な気がした。
そうか、最近は日本の繊維業界も進んで
いるんだな。
それにしても、銭屋の生地を使うのか。

話を聞いているうちに、何だか
ヘンな気がしたので、念のため、
「あのう、銭屋というのは、日本でも老舗の
メーカーなんですか」と聞くと、
店員さんが唖然としている。

「あの、イタリアのメーカーなんですが。」

「えつ。どんな綴りですか? Zenya?」

テーブルの中から生地の見本を
見せてくれた。

「Ermenegildo Zegna」と書いてある。

「あっ、この文字の並び、見たことがあります! 
そうか、Zegnaか。ぼくは、銭屋だと
思っていました。ごめんなさい。」
「ぜんぜん大丈夫です!」

店員さんは、「ぜんぜん大丈夫です!」
と言って下さったが、ぼくはぜんぜん大丈夫
じゃないような気がする。

それで思い出した。畏友、田森佳秀と
同じ飛行機で学会に行った時のこと。
となりの席で熱心にカタログを見ていた
田森が、突然、「ああそうか!」
と言った。

「どうした?」

「いやあ、フェラガモって、カモの
絵が描いてあるからフェラガモって
言うんだね!」

「?!」

「ほら」

田森が見せてくれたSalvatore Ferragamo
バッグには、確かに、たまたま、カモの
絵が描いてあった。

「あのね、田森ね、フェラガモというのは
イタリアのブランドなんだよ。イタリア語
でカモはカモと言わないと思うぞ。」

「あっ、そうか、ごめんごめん。」

田森は、電光石火で自分の間違いに
気付いた。

教訓。イタリア語は日本語に似ているので、
間違いのないように気をつけましょう。

埼玉会館で行われた、
民生委員、児童委員大会で講演。

コミュニティ作りについて。

銀座の歌舞伎座にて、
吉右衛門さんが出ていらっしゃる
浮世柄比翼稲妻、勧進帳、松竹梅湯島掛額を
見る。

吉右衛門さん演ずる
幡随院長兵衛、富樫左衛門、紅屋長兵衛が
それぞれ存在感があって渋く、
奥行きのあるせりふ回しと
美しい立ち姿を堪能した。

一幕と二幕の間に、
楽屋に吉右衛門さんを訪ねる。

富樫の準備でおしろいを塗りながら、
吉右衛門さんは温かくお話下さった。

 「勧進帳」が、なぜ歌舞伎の
古典なのか、改めてその理由を
認識する。

(英文ブログ、The Qualia Journalに書きます。)

松竹梅湯島掛額のうち、第二場
櫓のお七の八百屋お七の福助さんの
「人形振り」が絶品。

好きな男に会いたいが為に、御法度を犯す、
その狂気に至るプロフィールが、美しく
描かれた。

芝居がはねた後、サンデー毎日
『文明の星時間』でイラストを描いて
下さっている
谷山彩子さん、編集者の大場葉子さんと、
築地の「つかさ」へ。

店へのアプローチでわかった。
以前、佐藤雅彦さんに連れていって
いただいた店である。

藤田浩毅さんからマグロを仕入れている店。

マグロもシンコもシンイカもみんな美味しく、
堪能した。

9月 19, 2009 at 09:22 午前 |

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 幻の銭屋:

» 偽の警告仮説 トラックバック 須磨寺ものがたり
笑うということの起源について、 誰がどういっているのか、 興味をもち少し触れてみたいと思います。 [続きを読む]

受信: 2009/09/19 11:44:22

コメント

茂木健一郎さま

波の心配なく小松島一文字沖堤防で釣りですが
濁りと言いますか
台風の影響

まったりした時間ですが人数は多いです釣り人の
ウキフカセ釣りの発祥地ですからね徳島はメッカです
そこに東京から単身、沖堤防で私、お魚釣り、でも最高です

投稿: | 2009/09/20 8:03:10

茂木さん、Hello♪(^-^)フゥ〜♪(笑)お風呂の中でおじゃましまぁ〜す♪(*^^*)уうれしいな♪入浴剤とか好きだから今日は♪弱酸性で♪お肌と疲れ(笑)とかにいい感じの入浴剤を♪(^o^)у茂木さん♪きっとお洒落で高級な生地のダークスーツ♪よかったですね♪(^o^)у私は今タオル(綿100%(笑)で画面をフキフキしながらです♪(笑)昨日も忙しかったですが♪今日は更に忙しかったです(笑)少々お待ち下さいませ♪(笑)えぇ♪あがりまして♪今日は大好きなフルーツが色々あるので♪(^o^)уフルーツパーティー♪(笑)したいと思いまーす♪(笑)では♪プラムをいただきま〜す♪(昔♪友達と居た時にいただきま〜すと言ったら♪いってらっしゃ〜い♪と言われました♪(笑)私は手を合わせて言うのですが♪(笑)前に♪手を合わせながら♪いらっしゃいませ♪と言ってしま(^.^)いしばらくしてからあれ?っと気付いた事もあります♪(笑)何これ〜♪(笑)とっても甘くて美味しいプラムでございます♪(笑)続きまして〜♪ブドウ♪グリーンとブドウ色(笑)の二種類♪キレイだな〜♪密閉出来るビンに♪キレイに洗ったブドウを(桃とかもお好みで♪)♪赤ワインに皮ごと入れて3日間位(冷蔵庫で♪)すると♪とってもフルーティなワインになりますの♪(最近知って1回目♪(笑)DVD観たいな〜♪オセロも久しぶりにしたいなぁ♪茂木さん♪オセロ得意ですか?♪私は得意です♪(^o^)уいつか茂木さんとオセロしてみたいです♪(私の夢♪(笑)ところで、茂木さん♪どうした?♪(笑)うんとね〜(笑)あのね〜♪(笑)もう一杯♪(笑)(^3^)それでは茂木さん、また今度です。

投稿: | 2009/09/20 7:04:43

茂木健一郎さま

徳島は小松島市

沖堤防

小松島一文字沖堤防に今、私は立っています

幾分か、風はありますが
細心の注意
ながい渡船さんの船長さんから指示、道具を流されないように!
ライフジャケットの着装確認をされです。

台風の影響は今のところありません

これから満潮と申しますか、かなり上がってきてますが7時前が満潮ですから、まだまだ上がってくるかと
まだ幾分か暗いので動かず様子を見ます。

あ!少しづつ夜明けで明るくなってきてます

半井小絵さんも先週、申されてましたが不意の大きな波にも注意

ただ波は実はないです
でも油断なく

自衛隊の基地の管制塔が見えます

明るくなってくると早いですね

地球の自転スピードの実感です。

投稿: | 2009/09/20 5:23:10

茂木健一郎さま

日の出、ゴールデンウイークの時期より遅くですよね
ながい渡船さん、アバウトに5時ごろ出船

まだ暗いのに船、本当に来ました、沖磯に今からです

投稿: | 2009/09/20 5:00:51

茂木健一郎さま

おはようございます

午前4時には小松島市の釣具店 いはら釣具店さんに参りエサ代金を昨日、支払いの受け取り
いざ!
ながい渡船さんへ!

さて、そういえば
昨日、徳島空港の日本航空さんのカウンターで帰りの航空券を発券購入
黄色い明細書、以前、通りですが
航空券、あれなんですね、日本航空さんの航空券は白を基調とした航空券だったんですけど
昨日、徳島空港で発券の航空券は明細書と同じ黄色い用紙でした

とても良いな!と私などは

今までの白い航空券は、それ自体を別に発注されていたハズ、しかし、明細書と同じ用紙であれば発注は一つにですよね。
そろそろ支度して、では、お魚釣り!
釣れないことは考えません!
なにか釣れると良いな
でも、安全の中でのお魚釣り、台風の影響が心配です。

投稿: | 2009/09/20 3:23:42

茂木さんおはようございます。
ダーク・スーツ、できあがる日が楽しみですね!!
新調するというのは、たいへん嬉しいことで興奮します♪
自分で気に入った生地を選ぶのですもの!
わたしもできあがりが楽しみです♫✷✿♩

田森さんの合点も、電光石火の訂正もかなり魅力的です!。

投稿: | 2009/09/20 2:30:58

こんにちは

確か、スペイン語かイタリア語で、ニンニクを「アホ」と言うみたいですよ。(^^)

投稿: | 2009/09/20 0:34:33

こんばんは 茂木サン 。
昨日も お忙しい 、 楽しい一時でしたね。
プロフェッショナルに出演された 藤田サンですか!
茂木サン マグロ美味しかったことでしょう


芸術の秋、 食欲の秋 と 秋の夜長に 堪能されて
よかったですね。

投稿: | 2009/09/19 23:03:58

茂木先生 こんにちは♪
ゼニヤ?私も知りませんでした。でも店員さんの言われるように、知らなくても、ぜんぜん大丈夫だと思いますけど…!?人生、生きてく上で、問題になることではないと思いますが…ぜんぜん大丈夫じゃない気がしている先生は、それだけでもう、ぜんぜん大丈夫です…笑!店員さんも優しい方ですね。知らないと馬鹿にするような態度をとる人もいて、そんなお店では、たとえその物が欲しくても、買わずに帰ります。(笑)ブランド品は大好きですけど、実際高くて手が届かないので、目の保養だけさせてもらい(笑)自分に合った値段の物を購入しています。そして田森さん、ほんとユニークで、いい人ですね~笑!あぁ~勘違い!と言う所でしょうか?ところで、そのスーツ姿は、私達も拝見することが出来ますか?先生がスーツを作られるなんて、何かしら?と思ってしまい…失礼しました。でも素敵なゼニヤのスーツ!拝見できたらと、楽しみにも、していますけれど…笑♪

投稿: | 2009/09/19 22:37:16

ダーク・スーツ?
何なに??と思い、思わず検索しちゃいました(;^_^A

世の中、知らない事って多いな〜。
知っていると思っても、違っていたり。

八百屋 お七というと、マンガのガラスの仮面でマヤが演じたお七のイメージがあります。歌舞伎で演じられるお七は、どんな感じでしょうか?連れていってくれる人がいれば、行ってみたいなぁ~(^◇^)/


知っていると思っても、違っていたりした時、気づく。
それまでの時を申し訳なく思いますが…今の私には、それしか考えられません。

投稿: | 2009/09/19 22:05:03

茂木健一郎さま

本物の賢明な方々は
何故、真っ直ぐな鉄道の線路のごとく、歪みがないのか

間違えに瞬時に気がつき修正される
これが、間違えに気がついても自分たちの思惑を優先し、そんな思いはない、嘘です
歪みがない精神でしたら
間違えに気がついた時点で修正され、いわゆる王道である賢明な道に自然に導かれますもの
これは幼い頃からの

心根、根性、なのでしようか
根性、は 根底の性格

本当は間違えに気がついた時点で修正した方が賢明で逆説的に後々が楽と私は思います。

実は、これが、なかなか優しいようで難しく物事の本質かと

徳島に本日からですが

人生って良いよな!と私、それはスキーも、そうですがお魚釣り、良いです!本日はお魚釣りしてませんけどね。寝ます、なにせ深夜3時過ぎには起床ですので。

投稿: | 2009/09/19 21:13:43

茂木さん、千葉でのアサカル講演、お疲れ様でした。

Zegna→銭屋,Ferragamo→ふぇら“がも”・・・(笑)

いけや→IKEA,・・・外国語なのに日本語に聞き成してしまう言葉、結構あるようですね。

それにしても「カモの絵がかいてあるから“フェラガモ”」か…!田森さん、実にうまい。(笑)


中村吉右衛門さんで、私のような者がまず思い出してしまうのが、英文ブログのお写真にある「勧進帳」と、TVの「鬼平犯科帳」。

「火付け盗賊改方、長谷川平蔵である!」と悪人に向かっていう台詞は、流石に格調高かったです。

夜時々見る「藝術劇場」で昨夜、巴里オペラ座バレエ団で28年間、エトワールを勤めたマヌエル・ルブリという人の、引退までのドキュメントと、彼が出演したバレエの舞台「ドン・キホーテ」を見た。

無駄のない美しい動きは、吉右衛門さんの歌舞伎の所作の美しさにも、スタイルこそ違え、何処か通底しているものがあったりして。

バレエは歌舞伎と違って台詞はないが、つま先から指の先まで、登場人物のさまざまな思いや感情を、滑らかな動作で表現している。

歌舞伎もバレエも、見ていると、本当にその所作の美しさにまず、引きこまれてしまう。


その銀座の歌舞伎座も、来年かあたりに建て替え工事が始まり、今の建物の面影を残しつつ、硝子張りなオフィスビルのようになるのだといわれている。
 
昭和の名建築の一つであるだけに、建て替えによって姿が変わってしまうのは、歌舞伎を生でなかなか見る機会のない私のような者にとっても、何とも名残惜しいものがある。

それはさておいて、ダークスーツ姿の茂木博士も、想像するになかなか凛々しい姿だったりして。

博士にとって、明日も豊穣な一日でありますように。

投稿: 銀鏡反応 | 2009/09/19 19:44:48

茂木健一郎様
「歌舞伎」から、かぶく者、常軌を逸脱した行動に
走る演舞には、時空を動かす力があることを見たくて
歌舞伎を見に行かれるかたもいらっしゃいます。
私ももちろんそのひとりですが、
私はその演舞の役者の芯部にうずまく輝きに
深く惹かれます。

投稿: Yoshiko.T | 2009/09/19 11:32:38

ええっフェラガモって鴨の名前じゃなかったんですかっ?!∑( ̄口 ̄)


なんてね~思いませんよ~\(≧▽≦)/(バシバシバシっ)朝から面白いです。田森さん愛くるしいです
お腹ツンツン事件も(笑)
茂木さんも銭屋ってなんなんですか?
(^~^)
その場の店員さんになりたかったなぁ(笑)
ダークスーツって何があるんですか?
茂木さんがgentlemanになるとなんだか寂しいです♪
\(^_^)/
ぴぃぴぃぴぃぴぃ
(うるさい…)
昨日は勧進帳ですか~
歌舞伎見たことないから見てみたいデス(・ω・)/
能の「安宅」は拝見したことありますが同じ内容ですよね?
そゆえば昨日見た「龍田」の謡で「真夜中に太陽が輝く」って節がありました。「真夜中に太陽が輝く」ってなんだかユング的…って脱線!
勧進帳といえば、黒澤明の「虎の尾を踏む男たち」も面白かったです。
恐らくこんなタイトル…?(←殴っ)

では今日も良き日を♪

投稿: | 2009/09/19 11:27:34

 なんと!インテリにあるまじきボケに、親近感がグッと上がりますね。
 背中を捉えた!見えた!見える…気がしたような気がしないような…

 出せる速度以上のものは出ないからね~。せいぜい長生きすることにします。

>好きな男に会いたいが為に、御法度を犯す、
>その狂気に至るプロフィールが、美しく
>描かれた。
 今の時代ならキモイストーカーというレッテルで片付けられる話ですね。
 気が付いたら、理解と共感が、排除と拒絶に入れ替わっている…
 一体何があったんだろう…???

投稿: 岡島 義治 | 2009/09/19 10:20:13

茂木健一郎さま

本質です

鈴屋

間違いと分かっても
自分たちの都合で
本当だぞ!と数年間

鈴屋!鈴屋!と間違いを信じていると
本当に鈴屋となります?
なりませんよね

自分たちの都合で嘘を事実と信じたい
いけません
かなり思います

投稿: | 2009/09/19 9:55:16

茂木健一郎さま

池屋?
イケヤ?

確かありません?

さて、徳島行きの飛行機
先ほど到着、只今、清掃中かと

投稿: | 2009/09/19 9:46:31

コメントを書く