文明の星時間 落語の癒し
サンデー毎日連載
茂木健一郎 歴史エッセイ
『文明の星時間』 第75回 落語の癒し
サンデー毎日 2009年8月17日号
http://mainichi.jp/enta/book/sunday/
抜粋
先日、移動中の飛行機の中で、林家木久扇師匠の落語『松竹梅』を聞いた。
子どもの頃から、落語の世界には親しんでいた。父母や祖父に連れられて、浅草演芸ホールや上野鈴本、新宿末廣亭に何度となく通った。自然に、慣れ親しんだ演目が出来上がっていった。
もっともなじみ深いものの一つが『松竹梅』。何回となく聴き、また文庫本の古典落語全集でも読み返した噺。それが、長年「笑点」で親しんだ木久扇師匠の巧みな話芸で語られると、なんとも言えない温かい気持ちになった。
『松竹梅』は、のんびりした調子の落語である。どこか間が抜けている松五郎、竹蔵、それに梅吉の三人が、大店の婚礼に招かれる。一同は、どうしたらいいだろうとご隠居に相談する。ご隠居は、三人合わせて「松竹梅」なのだから、いかにも縁起がいい。名前を活かして何か余興をやったらどうかと提案する。
全文は「サンデー毎日」でお読みください。
本連載をまとめた
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8月 4, 2009 at 07:09 午前 | Permalink
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コメント
「笑点」は毎週、家族みんなで見ています。大喜利では、林家喜久扇師匠独特の“すっとぼけ”ぶりにお腹を抱えています。
イマドキのTV的笑いと違って、落語はやはり、昔の粋人の心意気とユーモアがてんこもりの感じがする。
個人的に、たしか『松竹梅』というネタは、以前何処かで聴き覚えがあるものだった。
連載を読ませて、『松竹梅』とはなるほどこういう噺だったんだな、と改めて知った。
「ジャになった、ジャになった、何々屋の婿がジャになった」「なんのジャになった」「長者になった」「おめでとうございます~」
マイナスなイメージの言葉をプラスに変える、江戸ののんびりしたしゃれっ気がそこにあるんだなぁ。でもって、それが、あまりにも猥雑過ぎてどこか「しゃれてない」今の時代にも“癒し”になっているのだなぁ…と感じていた。
我々が今、江戸や昭和30年代に癒しを見出しているのも、その過ぎ去ったものの“本質”に知らず知らず、触れて感動しているのだろう。
その“癒し”が世知辛い今世紀を楽しく生きるエッセンスのひとつになるのに違いない。
投稿: 銀鏡反応 | 2009/08/04 22:43:15