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2009/07/02

セレンディピティの時代

茂木健一郎

講談社文庫
『セレンディピティの時代



西川浩史さんと米津香保里さん

青年が主な読者の「KING」に連載された
ということもあり、今までの私とは
異なる文体で書いています。

ぜひぜひお読みください!

「あとがき」より

茂木健一郎

 偶然の幸運に出会うこと=セレンディピティを活かすためのさまざまな方法について考えてきた。
 脳についての処方箋においては、「これさえ押さえておけばだいじょうぶ」という万能薬はなかなかない。自分の脳という「道具箱」の中にいくつかの道具を入れておいて、その時々の状況に合わせて自由自在に繰り出すのが一番よい。偶然の幸運に出会い、それを活かすための方法も、「これだけでだいじょうぶ」というものはない。柔軟に、臨機応変に考えなければならないのである。
 何よりも大切なのは、「生命」としての動きを止めないこと。セレンディピティは、最初は「周辺視野」の中に現れる。まわりにぼんやりと見えているものに気付き、そこに注意を向けることで偶然の幸運との出会いは始まる。そして、対象を視野の真ん中でとらえたら、今度はじっくりと観察しなければならない。相手をよく理解しなければ、その活用もできない。
 同時に、一度注意を向けてしっかりと見始めたものは、もはやセレンディピティの最先端ではなくなっているかもしれない。今度は、その時にさらに周辺視野の中にぼんやりと見えているものが、セレンディピティのさらなる深まりをもたらしてくれるかもしれない。つまり、セレンディピティとは、どんどん逃げていく幻のようなもの。存在するかしないのか、その中間のうすぼんやりとした場所にこそ、私たちに恵みをもたらしてくれるセレンディピティはある。
 偶然の幸運は、絶えざる運動の中にしか現れない。人生の他のさまざまな大切なことと同様に。
 本書は、講談社の雑誌「キング」に連載されたエッセイを下に構成されたものである。幾つかの章については、追加取材として私がお話して、それを編集者の米津香保里さんが文章にまとめるという形をとった。
 「キング」における連載の企画を立てて下さり、また連載も中いろいろとアドヴァイスを下さったのは、講談社の小林司さん。小林さんがいらっしゃらなかったら、本書は存在しなかったろう。単行本化に当たっては、講談社の西川浩史さんと、ペダルファーブックスの米津香保里さんにお世話になった。西川さんの決して芯を外さない粘り強い仕事ぶりと、米津さんの的確に要点をとらえる筆力に何度も助けられた。また「KING」連載時から、西家ヒバリさんには熱の入ったイラストを描いていただき、改めてお礼を申し上げたい。
 ここに、小林司さん、西川浩史さん、米津香保里さん、そして西家ヒバリさんに心からの感謝を捧げます。

2009年5月 新緑の美しい東京にて。 茂木健一郎

7月 2, 2009 at 08:12 午前 |

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久しぶりにやってみると、 以前習ったことが蘇り、 ああこうやるんだったと関心しきり。 [続きを読む]

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セレンディピティの時代―偶然の幸運に出会う方法 (講談社文庫) 作者: 茂木健一郎 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2009/06/12 メディア: 文庫 読み終わったのでちょっとコメントを。はい。茂木健一郎氏の「セレンディピティの時代」。本人も書いている通り、文体がまるで... [続きを読む]

受信: 2009/07/10 1:04:42

コメント

茂木さん、おはようございます。

新刊「セレンディピティの時代」が欲しくなりました!

この思いもセレンディピティの一つかなと思いました。

投稿: yasufumi | 2009/07/05 7:55:51

茂木さん、こんにちわ。 毎日集中して過ごせるようになってきました。 昨日、おととい、茂木さんの音楽の本を読んでおりました。
おもしろかった! コインランドリーへ行くと、ぐるぐるまわる機械の
音が頭に響き、なんか覚醒しちゃった!!! わーい わーい
ぼくがなにをできるか、です。 わーい わーい 

投稿: | 2009/07/03 15:10:21

これ、昨日ちょうど父から送られてきました^^
気になっていた本です。
「化粧する脳」と「脳を生かす生活術」もあるけど
では、こちらを先に読ませていただきます♪
今読んでいる「芸能脳」!
これまた面白くて止まりません!
ありがとうございます^^

投稿: Welco | 2009/07/03 8:37:47

こんばんは。セレンディピティ を 生かす方法 みんな 知りたい ですね。 偶然と驚き、終わるか or 必然と感じ 変化していく事を 選ぶのか その差 は 小さいように 思いますが 実は かなり開きがあり、 人生を 大きくかえる 。 だんだんわかってきました。

セレンディピティの時代の表紙 なかなか セレンディピティ なイラスト! 素敵ですね。 天使サンもたくさん集まってくれそうです あとがきだけでも、 買いたく なりました。

投稿: | 2009/07/03 0:31:34

楽しいイラストの中に笑顔の先生が
溶け込んでいらして、素敵ですね。

カラヤンのCD付きのご本を注文して
届くのを楽しみに待っています。
ですので、拝読拝聴してから、
私もお財布と相談しまして、近いうちに
ぜひ拝読させて頂きたいなと思っています。

投稿: | 2009/07/03 0:17:19

こんばんは~ 茂木先生~!

“セレンディピティ”
私が茂木先生の本と出合ったことも“セレンディピティ”ですね~

「セレンディピティの時代」この本は青年向けに書かれたもの
なんですか~?
私は若くないですけど読めますか~?(笑)

『感動する脳』も読み終えたので次は何を読もうかと
思ってます。先生のお薦めは「セレンディピティの時代」
ですか?
一度に何冊か購入するので他にも「是非これを~」って
いうのがあれば教えて(紹介)下さい。

先生の本を読むの、楽しみです~♪

投稿: | 2009/07/02 23:23:30

イチローのマルチヒット。
石川遼の、チップインバーディー。

… 偶然の幸運の積み重ねが、必然の幸運に化けるのかなっ (^O^)/C□☆

投稿: | 2009/07/02 23:19:00

茂木健一郎さま

今晩の半井小絵さん

私もスキーウエアが同じ色です明るい黄色

恰好よく、さり気ないクオリアは間違いなく半井小絵さん。素敵です。

さて、
茂木健一郎さま、偶然の幸運との意味合いセレンデイピティーですが、

ノーベル賞の方々のお話
研究に失敗して、失敗の中から実は今回、ノーベル賞受賞の!と、
偶然の幸運、セレデイピティ

こういう言い回しでの皆様が お一人どころではなく

つまり最初から
これは幸運!ではなく
失敗されている事実

そこから光明が、ほのかに輝き それに気がつくか気がつかないか
それも、なにせ失敗の中でのことですので普通は、失敗した、はい終わり!かと。

偶然の幸運
セレンデイピティー
成功の顔立ちで訪れてくるよりも失敗の顔立ちで訪れてくる気がします

私、ゴールデンウイークの徳島での渡船
私、一人だけ沖堤防で降ろされたこと、あれは偶然の幸運 セレンデイピティーでした
その時は幸運など全く感じなく、しかし
後で幸運でしたと気がつき感謝ですもの永井渡船さんに。

ちなみに
セレンデイピティー
同じセレンデイピティーでも、一人一人の受け手によって、それはセレンデイピティーであったり、なかったりかと。

私は沖堤防で降ろされた徳島でのことセレンデイピティーですが、人それぞれ、それはセレンデイピティーではなくの人もいるかと

画一的ではないのがセレンデイピティー、と現段階での私。

あとがき

拝読させて頂くことが出来まして私は幸運です

あとがき、から書籍の拝読をさせて頂きます私ですので、これも人それぞれですよね。

ところで、ですが
日曜日、東京は不安定な空模様の週間予報、半井小絵さんのお見立てはスキー同様、お魚釣りでも最重要です。

お魚釣りには行きません。安全第一と、あくまで私としてです。

投稿: | 2009/07/02 23:08:07

「セレンディピティの時代」拝読いたしました♪ (・ω・)/
ちょっと元気のでない時に読んだら、茂木ぃ先生の明るい暖かいパワー頂きました♪
女性は自足せず欠落してる位で丁度いいとか妙に納得してしまったり(笑)お勧め本です♪
\(^_^)/
話飛びますが、最近ちょっとブルーだったんですけど、原因が分かりました!
(・ω・)/
「ダロウェイ夫人」を読んだら、バージニアウルフのタナトスが移ったみたいです(笑)
本てパワーありますね!!
女性には「めぐりあう時間たち」って映画がお勧めデス。
バージニアウルフが出てくるんですけど、ようやく意味がつながりました(映画見たのは5~6年位前)つながるの遅いなー(笑)でも色々考えさせる映画です
(・ω・)/
では何度も失礼~

投稿: | 2009/07/02 16:47:16

えっつ!!!

いつもとテンションが違います!!(♯✺∇✺♯)!!✧♫コンナ感ジ♩
茂木さん、いいじゃないですかぁ❣❣

なんだか象の足の上に椅子の脚がのっかっていたり、
茂木さんの足が手前の葉っぱにのっかっていたり、
少女の左腕が茂木さんに隠れていたり、
(エッシャー??笑。)
そのあたりのザックリしたコラージュ感がいいですね♫♪!!
ほえぇえぇ〰✷
楽しみです。

投稿: | 2009/07/02 15:29:29

まず、この本のタイトル『セレンディピティの時代』を見てたいへん驚きました。それというのも、今は閉鎖されてしまいましたが、80年代のはじめ私たちがよく集まっていた場所の名称と同じだったからです。
私は岩国に住んでいますが茂木さんのブログを楽しみにしています。アメリカ軍岩国基地の正面ゲートとフォーコーナー(国道188号と正面ゲートに向かう道路の交差点)の間にその建物「セレンディプティー」(私たちはそう言っていました)がありました。
詳しくは、国際キリスト教兵士センターとも言われ、全米キリスト教協議会がローカルコミッティ(現地委員会)とともに運営しているものでした。
アメリカ軍兵士やバーで働く人々、地元住民が住む“カワシモ”という特殊な地域ということもありいろいろな活動をしていました。私がよく通っていた頃は、イヨヤさんという日系アメリカ人の牧師さんがおられて「臨機応変にいきましょう」というのが口癖でした。
当時はセレンディピティという言葉の意味をよく分かってはいませんでしたが、そこの牧師さんの言葉や活動のあり方が『セレンディピティ』の意味そのものだったということがわかってきました。
さっそく、『セレンディピティの時代』を読んでみます。

投稿: 原田文明 | 2009/07/02 15:20:52

人 言葉 事   出会いこそが鍵

          ワタクシことば  セレビンティティ メロディー ♪


      それぞれの 音 周波数 ~~~~~~~~

投稿: | 2009/07/02 8:24:44

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