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2009/06/29

You must live

You must live

The Qualia Journal
29th June 2009

http://qualiajournal.blogspot.com/

6月 29, 2009 at 08:09 午前 |

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コメント

不勉強ですみません。

未見なのに、想像のみで考えてしまって、
申し訳ありませんでした。

漱石先生の生と死に対する苦悩。
【いくら平凡でも生きて行く方が
死ぬよりも私から見た彼女には適当だったからである。】

【私は今でも半信半疑の眼で
じっと自分の心を眺めている。】

ご自分で自ら伝えた言葉が、ご自分の中の
生よりも死を深く見つめていらした実感とは異なる
アドバイスだったことに、実際のご自分の言動を
これで良かったのかとまるでご自身にがっかりでも
なさったかのような呆然とした感じに
包まれておられるような、もっと深いものだった
ことを、知り、恥ずかしくなりました。

投稿: 発展途上人 | 2009/06/30 21:38:17

夏目漱石、
彼の美しい随筆作品集のひとつ『硝子戸の中』、
彼女の苦労を打ち明けるために
彼の住居に彼を訪ねた一人の女性を思い出す。
彼女の人生の痛ましい歴史を物語った後に、
彼女は生きるべきかどうかを漱石に尋ねた。

「私は、私の心の美しい状態を
時が経つにつれて台無しにしてしまうのでは
ないかと、恐れています。
すべての記憶が失われてしまうであろう
未来を考えることに、私は耐えられない。
そして私は引き続き空虚な心で生き続けることを
好む」と彼女は言った。

時計が11時を打った。
彼女を散歩に連れて行くと、漱石は言った。
それは静かな夜で、通りを澄んだ月明かり
が照らしていた。
曲がり角で、その女性はお辞儀をして、
「あなたの傍ゆえに、御伴することは
私は光栄でした」と漱石に言った。
ただ彼女のような人間として、漱石はそれに答えた。

「本当に光栄だと考えるの?」漱石は尋ねた。
「はい」女性は答えた。
「それならあなたは生きるべきです」
漱石は女性に言った。

漱石は家に戻る前に、もう少しだけ続けて
彼女と歩いた。

その晩その女性との間に何が起こったのか、
私達は知らない。
漱石はこの随筆を出版した一年後に亡くなった。


難しかったです。
この女性のことを漱石は心配で気にかかって
いたのでしょうか。
何となくそのまま一人で帰してしまうのが
不穏な予感がして、少し一緒に月夜の散歩をして、
別れ際に「生きるべきだ」と言ったのかな。

「なぜならば、私が生きていて欲しいと望むからです!」
と、までは・・・たぶんそこまで強くは言えなかった
のではないかという、気がします。
淡々と抑えた調子で話したのかな、と。
私の想像で、申し訳ありませんが。

彼女は、奥ゆかしく、本当は引き止めて欲しかった
のかもしれませんが、それをはっきりとは表現しなくて
いたかもしれない。
そして、漱石も自分が気にかかっていて、少なからず
好意も持っていたかもしれないけれど、表立っては
表さなくて、ただ何となくそうかもしれない・・・
というはっきりとはしない空気だけが
流れていたかもしれない。
それは、もどかしいものだったかもしれないし、
遠まわしに「光栄」だと伝え、確認して、
「それならあなたは(僕のためにもお願いです)
生きるべきです」という言葉で精一杯の想いを
伝えたかもしれない。
客観的には、他人行儀によそよそしく聴こえるかもしれない。
でも、もしかしたらそれが彼流の
人間的な優しさのみではない
彼女への特別な気持ちも込められていたかも
しれないと思うのは、やっぱり考えすぎでしょうか?

「・・・ならば、あなたは生きるべきです」
と自分の尊敬のみならぬ好意の気持ちに
返ってきた言葉として、こう言われたら
その気持ちを受け取って、しみじみと優しさが感じられて、
女性は嬉しかったのではないでしょうか?

長くなりすみません。

漱石は私が生まれた年の、ちょうど100年前に誕生した
ことも今回判りました。
明治時代の抑えた表現の時代の中で
精一杯のきもちの表し方だったのかな?
と感じました。切ないです。
切ないけれど、心地よく浸ります~。
読みたくなりました。
紹介して下さって、ありがとうございました。

投稿: 発展途上人 | 2009/06/29 21:44:31

I read this Blog."You must live"
It's powerful word. I think so.
It's say myself. And make up possible.
If I thinking powerless mind and body.
I say it. huh.

"Live in living now"
I maked up English word it.
Because I came up with "Ikiru" by shuntaro Tanikawa.
This is my favorite poem.
Of corse Soseki novel too.

投稿: ぱろっと | 2009/06/29 20:13:48

To Mr.Mogi
Hello.
It is wonderful to read your k-diary every morning.
I lost my words for expressing my heart as I read his book.人生はなんと切ないのでしょうか…

投稿: acasiam | 2009/06/29 18:13:50

" Do you really think it is an honour? " Soseki asks.
" Yes " the woman answers.
" Then you must live." Soseki says to the women.

An enigmatic and attractive dialogue.
There are leap and reserve in Soseki's reply,
but it sounds directly.
I think the women must have been encouraged
because Soseki's unspoken words
suggest their knots.
Soseki was decent and warm enough
to live close to misfortune.

Seen against green plants,
the photo in pink shirt,
you look nice !
Preserved.

投稿: 島唄子 | 2009/06/29 11:50:34

茂木先生 こんにちわ

How many years would pass since he disappeared.
I saw the parts of ”Inside My Glass Doors " after a long absence.
In addition, I want to read it again.
In addition, there seems to be new discovery.
Even this one paragraph has a feeling
that gentleness smallness of Mr.Natsume appears.
Say that I tended to be slightly strange,
and after all I love his work

投稿: Lily | 2009/06/29 10:11:10

茂木健一郎様
潤みます。夏目漱石先生の生き姿が
心のなかに蘇ってきますね。痛いぐらいに

投稿: Yoshiko.T | 2009/06/29 10:01:53

昨夜の凛としたお月さまの印象と重なった瞬間に、心の中にとても清々しい気持ちがうまれました。

投稿: ふぉれすと | 2009/06/29 9:19:36

硝子戸の中ですね~この前友達に硝子戸の中を熱く語ってしまいました(笑)
「生きていらっしゃい」
漱石先生も、とてもお優しい方だったと思います。
茂木ぃ先生も良い1日を!

投稿: 眠り猫2 | 2009/06/29 8:14:56

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