文明の星時間 西田学派
サンデー毎日連載
茂木健一郎 歴史エッセイ
『文明の星時間』 第66回 西田学派
サンデー毎日 2009年6月14日号
http://mainichi.jp/enta/book/sunday/
抜粋
西田幾多郎は、西洋哲学についての深い学識を持っていた。その一方で、自らの参禅の体験にも裏打ちされたかたちで仏教思想にも造詣が深かった。西田は、東西の思想を深いところで融合しようとしたのである。
「たとえば、色を見、音を聞く刹那、未だこれが外物の作用であるとか、我がこれを感じているとかいうような考のないのみならず、この色、この音は何であるという判断すら加わらない前をいうのである。」
主著『善の研究』の中で、西田哲学の中心的な概念の一つである「純粋経験」について、西田はこのように書く。座禅する時、人は自然に自分の意識の在りよう自体に注意を向ける。そのような時間の中で、感覚を通してとらえられる周囲のありさまをただ機能的に割り切っている日常の状態から、経験それ自体の持つ意味へと目を開かされていく。
全文は「サンデー毎日」でお読みください。

本連載をまとめた
『偉人たちの脳 文明の星時間』(毎日新聞社)
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6月 2, 2009 at 07:18 午前 | Permalink
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商店街の若手の仲間を中心に、
気楽に話し合おうと、、
集まって飲み会をすることとなった。 [続きを読む]
受信: 2009/06/02 9:39:32
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コメント
茂木先生
西田幾多郎先生の「善の研究」をご紹介いただき
ありがとうございました。
鈴木大拙先生の「日本的霊性」に『純粋経験・体験』
が真摯に書かれていますが、何か奥ゆかしい体験者
ならではの内容と受け取れましたが?
投稿: 岡島妙英 | 2009/06/06 0:16:40
今回の連載を読ませていただきました。
京都はさすがに奥が深いと、うなるしかなかった。明治に入り、まさに権力にコントロールされた東京とは違い、学問の自由な空気が醸成されたのはまさに「ミラクル」のような気がしている。
平安京の時代から、多様な文化が十二単のように美しく積み重なった中から、フレキシブルな学究自在の、風通しの良い空気が、西田幾多郎や湯川秀樹をはじめとする、世界にも名だかい賢哲偉才を生み出した風土。
そう言う風土からしか、真の学究は現われないように思える。
投稿: 銀鏡反応 | 2009/06/02 21:49:15
はじめまして。テレビで茂木先生を見てファンになり、何冊か本を買い楽しく読んでいます!!
私は、27歳の主婦です。子供の頃、中学校の先生になる夢がありましたが、遊んでばかりで、いつの間にか高校卒業。バイト生活。結婚。子育てと過ぎてしまいました。今の生活に不満は無いのですが、茂木先生の本を読んでいたら一度きりの人生、もっと学びたい!先生になりたい!と思い始めました。しかし、頭が悪いですし、年もいってます。今から大学を目指すのは、おかしいでしょうか?
勉強も何から始めたらよいのかわかりません。
この年からの受験は、厳しいでしょうか?
あやさん、そんなことはありません。
何歳からでも、学ぶことはできます。
茂木健一郎
投稿: あや | 2009/06/02 19:30:38
人の賢さは、後悔を知っていること
人の愚かさは、後悔を繰り返すこと
なのかなぁ、
投稿: hisako | 2009/06/02 15:56:44
茂木健一郎様
京都に行き哲学の道へ行くと西田幾太郎氏の
ことを思えることを思い出しました。
>感覚を通してとらえられる周囲のありさまを
ただ機能的に割り切っている日常の状態から、
経験それ自体の持つ意味へと目を開かされていく。
これはかなりの快楽のように思います。
逞しくなりたいです。
投稿: Yoshiko.T | 2009/06/02 8:16:04