文明の星時間 ショルティへの手紙
サンデー毎日連載
茂木健一郎 歴史エッセイ
『文明の星時間』 第63回 ショルティへの手紙
サンデー毎日 2009年5月24日合併号
http://mainichi.jp/enta/book/sunday/
抜粋
ちょっとしたことが、覚醒へのヒントとなる。例えば、留学中足繁く通った英国ロンドンの王立オペラハウス、通称「コベント・ガーデン」での出来事。ある夕べ、日本から私を訪ねてきた哲学者の親友と出かけた。チケットを買って、まだ時間があるからと劇場の周囲を歩いていると、楽屋口の前の通りに一台の車を見つけた。
助手席に、封筒が一つ置かれていた。宛名に「サー・ゲオルク・ショルティ」。往年の名指揮者、ショルティ宛の封書がさり気なく置かれていたのである。
人通りの絶えない一般道。ショルティは、自分で車を運転してきてそこに停めたのだろう。そのまま楽屋口に入る。その生き生きとした時間の流れが象徴されたような光景。高校生の頃から、デッカ版のワーグナー『ニーベルングの指環』の演奏で親しんできた伝説中の人が、生身の存在として姿を顕した。そんな瞬間。
助手席に無造作に投げ出された「ショルティへの手紙」に心を動かされたのは、私だけではなかった。何ごとにつけて目利きで、友人たちの間で「あいつだけは天才だ」とかの青山二郎のごとく一目置かれている巨体の哲学者は、何年も経ってから「いやあ、あの時、ショルティへの手紙が置かれていたのは良かった」と懐かしがった。
全文は「サンデー毎日」でお読みください。

本連載をまとめた
『偉人たちの脳 文明の星時間』(毎日新聞社)
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5月 12, 2009 at 08:07 午前 | Permalink
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コメント
考えて見れば、クラシックのコンサートへ行ける人は、この日本では、まだまだ、数が少ないように思える。
でも、そんな状況も少しずつだが変わりつつあるように思えたのは、この間のゴールデンウィークに出かけて行った、ラ・フォル・ジュルネでの経験だった。
みんな本当は、クラシックが聴いてみたいのかもしれない、ただ、今までは敷居があまりに高くて、なかなか足を向けられず、その所為で、クラシックに如何しても馴染めなかったのかも。
その敷居をラ・フォル・ジュルネが下げてくれたのだ。
ただ、演奏された音楽の質は少しも落ちてはいなかった。私が聴きに行った「ベルリン古楽器アカデミー」の演奏は、最高のレヴェルだった。
西欧の文明・文化の形を輸入するだけで、その内面的精神性をあまり学べなかった我々島国の住人が、この「熱狂の日」がきっかけで、クラシックの内面的な精神性を学べるようになれば、と思った。
投稿: 銀鏡反応 | 2009/05/18 21:54:28
茂木健一郎さま
偉人の頭脳
どうなのでしよう?
でしたら私、拝読すべきですね。
お魚釣り今月この後も行こうと思い
小絵さんの気象解説を拝見しながら週末のお天気を気にするのが楽しい私
昨晩は不覚にも小絵さんの気象解説を拝見できず
今晩は必ず小絵さんの気象解説を拝見しながら週末のお天気、気にします
書籍の購入は、後々に必ず、です。
投稿: TOKYO / HIDEKI | 2009/05/14 6:38:41
長野でも、松本では(サイトウキネンや鈴木メソッドなど)文化的な動きが盛んですが、
長野市は文化不毛の地(笑)と言われております。
城下町の松本に対して、大衆信仰・善光寺の門前町として発展してきたせいでしょうか…
クラシックが好きな人は少ないようですし、
好きでもコンサートはなかなか賑わわないようです。
長野のコンサートは拍手するところが違う、
とか言われたり…
困ったなぁ、どうすればいいの?
とか。
そういう事ですよね?
合唱は盛んみたいで、長野県合唱祭・イン・ウィーンとか。
ウィーンまで行ってやってたみたいですが…(笑)
市民コンサートは大好きです。
経済的にも(笑)
上手くないんですが、
感動が降りてきて、ステージも客席も一つになる感じが。
長野も、一流の方が来たくなるような町になるといいなぁ。
わたしも、いけるような余裕ができればいいなぁ(笑)
投稿: K | 2009/05/13 15:53:22
サンデー毎日で全文拝読いたしました。
ロンドンの人波の絶えない通りに、スッと車を止めて、颯爽と楽屋口に消えるサーゲオルグショルティ様のお姿が、まるで目に見えるようでした。
茂木さん、塩谷さんと素敵な体験されていたんですね♪
直接逢わずに、助手席に手紙があってそれでショルティの車だって分かる所が、これまたいいです♪(>_<)
まるで流星の軌跡のようですね。星☆と星☆☆が交錯してます
o(^-^)o
宇宙的♪
投稿: 眠り猫2 | 2009/05/12 22:58:02