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2009/04/04

ワルキューレ

 霞ヶ関の総務省にて、平成21年入省の
方々を前に講演させていただく。

 研修3日目ということで、
フレッシュで熱意にあふれた
顔が印象的だった。

ソニーコンピュータサイエンス研究所

学生たちと、チェゴヤでランチを食べながら
話す。

関根崇泰、石川哲朗、柳川透と
セブンイレブンに行って
「買い出し」をする。

新国立劇場。

『ワルキューレ』。

今回の講演のパンフレットに山崎太郎さんとの
対談が掲載されているご縁で、
お招きいただいた。

素晴らしいプロダクションだった。

とりわけ、ジークリンデの
マルティーナ・セラフィンが素晴らしい。

虐げられ、追い詰められ、苦しみの
中にある女が見いだした一筋の光明。
「これで、生きていける」という希望。

その春の訪れの爆発的歓びと底に
流れる不安。

ジークムントとジークリンデの二重奏で、
音楽の美しい奇跡が降臨した。

オーケストラが素晴らしい。
ダン・エッティンガーが東京フィルハーモニー
交響楽団からふくよかでつややかな響きを
引き出した。

昨日は初日。
まだ何公演かあるので、このプロダクション
は絶対に見に行くべきだ。

http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/20000074_opera.html 

日本でこの水準のものが見られるとは、
時代が変わったものである。

山崎太郎さんはもう一回行くとのこと。

塩谷賢も、行くと言っていた。

終演後、ロビーを歩いていたら
呼び止められて、パンフレットの対談ページに
サインを依頼された。

聞くと、京都大学の1年生で、京都から
来たのだという。

「お前、偉いな!」と叫んだ。

思えば、学生の頃から、アルバイトで
得たお金を注ぎ込んでオペラに通って
いた。

会場で、塩谷賢とか、山崎太郎とか、
和仁陽とかと遭遇した。

世の中にはそのような最上のものが
あるんだと知らなければ、何も始まらない。

京都からわざわざ来た君、ぼくは
君の中に過去の自分を見たよ。

終演後、劇場上の
「マエストロ」で、山崎太郎さん、
文化人類学者の上田紀行さん、
サントリー音楽財団の佐々木亮さんと
感想を語り合った。

『ワルキューレ』、良かったなあ。

良いものに接すると、生きる勇気がわく。
とても書ききれるものではない。

良いものだけを見て、そこだけに
選択的注意を向け、自分の中で大きく
おおきく育てていけばいいんだよ。

4月 4, 2009 at 07:48 午前 |

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コメント

そうですよね!
そうですよね!

投稿: 夏輝 | 2009/04/05 11:37:57

茂木健一郎さま

私の場合は

カラヤンもカルロス・クライバーも好きですが

チェリビダッケ、二回ほど公演を聴きに参ることが叶ったこと今でも印象に
もちろんカラヤンもクライバーの公演も印象的でしたが
チェリビダッケは

ベルリン・フィルの常任指揮者になった可能性はカラヤンの他に

チェリビダッケが指揮の公演、ふと聴きながら

フルトヴェングラー
カラヤンと
その間に
チェリビダッケでしたベルリン・フィルの歴史など想い演奏を聴いた時の
ふぁーっとした感覚

歴史と指揮者の事実

その指揮者が演奏
とても今でも印象的にです。

投稿: TOKYO / HIDEKI | 2009/04/05 0:47:09

『ワルキュ-レ』そんなに良かったのですか、行ってみたいです

投稿: life | 2009/04/04 23:26:41

茂木先生 こんにちは♪
題を見た時、トム・クルーズ主演の映画かと思ってしまいました(笑)オペラは見たことありません。食べず嫌いのお料理みたいで、なんか好きじゃないみたい?それ食べるんだったら、いつも美味しいこれ食べるからね!みたいな感じでしょうか?お金が限られているので、どうしても好きな物、馴染みの物のほうを優先してしまいます。なんでも食べて見ないと、味はわかりませんね!食べるきっかけがあるといいのですが、まずは、口にすることが大事なのでしょうか?良いものはなんに限らず、気持ちを浄化させ、イキイキさせてくれます!短い人生、これからどの位の綺麗に出会うことが出来るのでしょうか?綺麗を見つけたら、どんどん栄養を上げて、大きく育てて、花や実がいっぱいなるような、綺麗な木にしたいと思います♪

投稿: 平井礼子 | 2009/04/04 22:55:53

 昨日はご来場いただきありがとうございました。今回の「ワルキューレ」は、私ども職員も大感激の出来栄えで、スタッフ、キャストの皆様にただただ深謝であります。
 また、茂木先生におかれましては、公演プログラムの山崎太郎先生との対談におきまして、ご多忙の中お時間を割いていただき本当にありがとうございました。この対談も大評判で、早くも後半2作品での対談を待望する声が寄せられております。
 このブログで、京都大学生の方が来場されていたことを知り、またまた感謝感激であります。
 ただ、オペラはやはり多くの学生の皆様には高額です。新国立劇場では色々な学生優待制度を用意しておりますが、最近お薦めしておりますのが「アカデミック・プラン」です。25歳以下の方を対象にした登録制の優待制度で、公演2週間程度前にS席に残券がある場合、登録者にメールでお知らせし、希望者は5,000円で購入できるというものです。「ワルキューレ」は4月9日(木)17:00と15日(水)14:00が対象日で、現在受付中です。このような凄いプロダクションのS席を5,000円(定価26,250円)で鑑賞できるのは25歳以下の若者だけの特権なので、多くの若者に利用していただきたいと思っております。
http://www.nntt.jac.go.jp/release/updata/10000439.html
 茂木先生にこの公演をご推薦いただけましたので、宣伝めいて心苦しくはございますが、よりお安くご覧いただける方法をご案内させていただきました。
 ご免下さいませ。 

                   新国立劇場営業部 梅田潤一

投稿: 梅田潤一 | 2009/04/04 22:06:08

苦しんだ末に選びとった光明は、きっと未来を明るいものとしてくれるでしょうね。

音楽の美しい奇跡…日常生活で起きて欲しいなぁと思います(o^∀^o)

投稿: 奏。 | 2009/04/04 20:09:13

茂木先生、こんにちは。
 同感です。昔も今も、最上のものに接したくて普段は原始食に自然生活です。今、ホメオタシス強度の努力中です。美しいものに接すると、やる気か゛起きることを思い出させて戴きました。今日も有り難うございます。

投稿: ぶらんか | 2009/04/04 15:56:48

茂木健一郎様

東京に行かなくてはと思うことの最も大きなことは、
さまざまな一流の芸術にふれたいときです。
出逢われた学生さんの想い、とてもよく理解できます。
歌唱や演奏、様々な芸術の「最高総合芸術」
とされる オペラにおいて、曖昧さなどはないのですね。
登場人物の感情の振幅起伏の厳重さには、
現実を生きるものの心震わせる。

>世の中にはそのような最上のものが
あるんだと知らなければ、何も始まらない。

とてつもない大きな励ましの言葉をいただけて
幸せです。

ああ、まだまだこれから〜!と頑張ります。

投稿: Yoshiko.T | 2009/04/04 14:06:32

ワルキューレ、絶対行きます!行くしかないですね!!

投稿: 川崎麻衣子 | 2009/04/04 12:59:29

今日は午後から関東でも下り坂・・・。しかし、空気は本当に春ならではの、柔らかな温もりを伴い、道行くところ津々浦々に流れ通っている。

「ワルキューレ」の前奏曲だったか、そのテープを繰り返し聞いていたのはまだ二十代の頃のこと。当時は「ワルキューレ」自体のストーリーもよくわからないままに、自ら想像を膨らませながら聞いていた。

高い空にもくもく昇る雲の合間から、天馬に乗った騎士たちが次々と現れるシーンを思い浮かべながら、聞いていた。

武者小路実篤の言葉のひとつに「悪書を読むな、頭が悪くなる」とある。

悪書はもちろん、悪い言葉、悪い音楽、悪い芸術には、目もくれずにただひたすらに「最上のもの」「まことのよいもの」だけに目と耳と心のベクトルを向け続ける。のべつに「悪いもの」が溢れかえるこの浮き世に、心身ともに美しくありたいならば、自らの感性を信じ、魂にさらに磨きをかけるべく、ただよいものだけを追い求めていくに如くはない。

つらつら思うに、茂木さんは、ヴァーグナーの残した至高の音楽と、誠に幸福な出会いをされた希有の存在のように思える。

私も、浮き世の泥に塗れつつも、あらゆる至高のものに出会うことを、志向し続けて生きていこうと思う。

投稿: 銀鏡反応 | 2009/04/04 12:22:57

『世の中にはそのような最上のものが
あるんだと知らなければ、何も始まらない』

『良いものに接すると、生きる勇気がわく。
とても書ききれるものではない』

『良いものだけを見て、そこだけに選択的注意を向け、自分の中で大きく
おおきく育てていけばいいんだよ』

世の中の悪いところ、作品の足りないところ、人の情けないところ、
につい目がいってしまい、何とかしなくっちゃ、という世直し癖はそう簡単には払拭できません。
でも、少なくともそのエネルギーを上回る情熱で良いもの、良いところをキャッチしようと心がけることはできます。良いところを見始めると、悪い、嫌だ、と思えていたことが小さく見えるからふしぎですね!

新国立劇場で7月に仲間たちが「現代能楽集 鵺」というのをやります。宣伝に「戦乱の世をさ迷い続ける敗残の悪霊、あるいは正史に名を残さなかった「まつろわぬ魂」との遭遇を描く、新たな鎮魂の劇」とあります。
ワルキューレのように、「これで、生きていける」という希望、一筋の光明が見いだせるといいんですが。

投稿: 島唄子 | 2009/04/04 9:33:18

ワルキューレ

         □ シュレディンガー ■  アロサでの出来事

投稿: 一光  | 2009/04/04 9:09:57

茂木さん、おはようございます。
「良いものに接すると、生きる勇気がわく」ほんとうにそう思います!勇気は消耗品なのでそのつど仕入れなくてはならないものだと思っています。良いものと出会いたい。そう思ってうろうろする毎日です。

投稿: 柴田愛 | 2009/04/04 8:11:29

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