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2009/04/23

文明の星時間 絶対秘仏

サンデー毎日連載
茂木健一郎 歴史エッセイ
『文明の星時間』 第61回 絶対秘仏

サンデー毎日 2009年5月3日号

http://mainichi.jp/enta/book/sunday/ 

抜粋

 人生の一瞬は全て、二度と戻らない一回性の積み重ねである。秘仏という特別な設いは、私たちにそんな生きることの真実を教えてくれる。
 秘仏は、特に日本で発達した信仰の形式。そこには私たちの祖先の一つの生命哲学が顕れている。命は、決して戻らない時間の中で育まれ、栄え、やがて消えていく。その勢いは次世代へと受け継がれる。古の人は、いかに賢かったことか。
 善光寺の本尊のような「絶対秘仏」は、生命哲学のさらに一段先の深みへと私たちを導く。
 そもそも、この世の本質は見えないものからできている。何よりも大切な私たち一人ひとりの心。「ほら、これ」と取って見せることはできない。
 時折、人の心の美しさがはっきりと感じられて、思わず立ちすくむことがある。それでも、それを絵に描いたり言葉にしたりすることはできない。
 人は、目に見えるものについつい囚われてしまう。偶像崇拝を禁じる宗教もある。一人ひとりの心根であれ、信仰であれ、本質は決して目に見ることができないのだと覚悟を決めること。そのような生の覚醒を、「絶対秘仏」という設いは私たちに促しているのだ。

全文は「サンデー毎日」でお読みください。

4月 23, 2009 at 08:12 午前 |

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» わたしとは何か? トラックバック ただいま妄想中
ちょっと前に、大阪に行った時に オシャレな本屋さんがあって、 そこで見つけた『はじめてのインド哲学』を購入。 読み始めると、やたら難しくて{/face_ase1/}{/book/} 気が向くときに、またちょびちょび読むことに。 その冒頭に 『自己とは何か。自己とはどこまでの範囲か。』 『自己とは頭や胴からなるこの身体に限定された 領域を越えた何ものかであるかもしれないのである。』 と書いてあって、わくわくするのだけれど。 いろいろ考え始めると 脳みそが、ひっくり返りそ... [続きを読む]

受信: 2009/04/23 8:43:35

コメント

            絶対秘仏

      
            象の頭蓋骨   ヘンリー ムーア


 昼休み 市立美術館の一室 象の頭蓋骨 ストーン ヘンジ

            象の脳に帰納

 ストーン ヘンジ検索で 2006・7・29 クオリア日記 辿る

            
            懐古  真髄

投稿: 一光  | 2009/04/23 23:56:34

全文先ほど拝読いたしました。 「秘仏」の評論良かったです!
やはり茂木さんがご自身で直に触れたり、魂で探し求められたものは迫力があります。「セコイアの時間」も独特の美しさと、迫ってくるものがありました。研ぎ澄まされて、熟成された時の茂木さんの文章が好きです!!
私的には小林秀雄氏よりいいなと思う時あります(お世辞でなく。ここでお世辞言っても意味ないですし)
実際に現場に行くことって大事ですね。
「秘仏」といえば、私も琵琶湖の北に十一面観音巡礼の旅をしたことがあります。
まさに心の旅になりました。
特に竹生島が良かったので、また行きたいです。竹生島になんでこんなに惹かれるのかわからないのですけれど。ではではおやすみなさい!

投稿: 眠り猫2 | 2009/04/23 22:08:50

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