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2009/03/19

文明の星時間 純粋なるもの

サンデー毎日連載
茂木健一郎 歴史エッセイ
『文明の星時間』 第56回 純粋なるもの

サンデー毎日 2009年3月29日号

http://mainichi.jp/enta/book/sunday/ 

抜粋

 カラヤンには、ほの暗い側面もあった。ナチスとのかかわりは、一筋縄ではいかない難問を提示する。そもそも、ロマン主義の中に、暗い運動の萌芽はあったのではないか。ワグナーの音楽自体の中に、時に人間を破壊へと衝動付ける情念は宿っていたのではないか。
 カラヤンの指揮するワグナーの楽劇『神々の黄昏』に聴き入ると、深い森に包まれ、極北の光を見上げながら息づいていた人たちの精神宇宙が立ち上がってくる。その汲めども尽きぬ魅力の中に、現代における人間性の危機は準備されていた。
 コンパクト・ディスクなどの新しい技術の導入に積極的だったカラヤン。ベルリン・フィルへの女性団員の加入をめぐってトラブルを起こしたカラヤン。商業主義が批判されたカラヤン。自らジェット機を操縦し、自動車を疾走させるスピード狂のカラヤン。カラヤンの人生のさまざまを知れば知るほど、そこには乱反射して容易に焦点を結ばない「怪物」の姿が立ち現れる。
 だからこそ、その音楽における純粋なるものが奇跡のように降臨する。ものを知らぬ子どもが聴いても、世の中の様々を見知った大人が耳を傾けても、その純粋なるものが変わらずに響く。やがて死すべき者は、永遠を手にする。
 木々の梢を舞う雪。初恋の人とのキス。洗い立てのシーツの感触。心の奥深くに潜んでいる、まだ誰も見たことがない真の自分。音楽は、私たちにこの世の祝福を思い起こさせる。世俗化した時代においても、それは一つの「宗教儀式」である。現実の世の中における行状がいかに複雑で、やっかいなものであったとしても、すぐれた芸術は、最後は純粋なるものに辿りつく。


全文は「サンデー毎日」でお読みください。

3月 19, 2009 at 05:46 午前 |

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コメント

ももさん! おめでとうございます\(~o~)/✿✿✿~♫♩☆

投稿: 夏輝 | 2009/03/20 9:51:26

茂木健一郎様
『文明の星時間 純粋なるもの』ぜひ、購入しに書店にいきたいと、思います!

投稿: spider | 2009/03/20 2:28:21

茂木健一郎さま

カラヤンについては

ベルリン・フィルの指揮者としてベルリンに
でも住宅はベルリンにはなくホテル住まいでしたこと
常任指揮者として滞在がベルリン

終身常任指揮者と実は契約には、なっていなかった?とか最後の最後まで色々

カラヤン サーカス

写真と、
テレビマンユニオン制作の特番で以前テレビで拝見
フィルハーモニーの外観は、まさに

カラヤンがジェット機で
ファルコン10
でしたか
おぼろげの記憶です

興味深いのは
来日公演の、そのテレビマンユニオン制作の

カラヤンは、凄い汗
それは
ベルリンでのベートーヴエンの英雄 特別なコンサートの映像でも
ただ、その後に制作されたカラヤンの映像公演は
汗などかいてはなく
楽団員さんも不自然なくらい前を見据え

ウイーン フィル相手にしても映像では同じ

それは、不自然なくらいと同時、これが可能は
やはり
帝王カラヤン

カラヤンのオペラ録音にしても独特

フィルハーモニーホールのオーケストラと逆側に歌手の方々を配置され
確かカラヤンは椅子に座り
歌手に指示の際は
クルリと回り
もっとも雑誌で読んだ、もう二十年以上の前の記憶です

南ドイツ新聞でしたか
ヨアヒム・カイザー

この方もカリスマといえばカリスマ

カラヤン、カルロス・クライバーですね
本物のカリスマは

なにか暗い部分があるような
独特に背負っている事柄がある
それが、その上でのカリスマ

カリスマのカラヤン

キーシンとカラヤンの
チャイコフスキー ピアノ協奏曲
コンパクトディスクで聴いたフィナーレの部分がどうしても理解できなく
キーシンがピアノを弾いて、音が止まる、瞬間的に音が間を置いてベルリン・フィルがダッシュ

どうやって間を作っているのか理解が出来なくでしたが
レーザーディスクが出た当時、拝見して納得

カラヤンは天才の天才

キーシンのピアノの音が止まり
でもカラヤンの指揮は動いていて上から両手を下ろし、下の位置でオーケストラがダッシュ

手を上から下に降ろしている瞬間的な間
あれがコンパクトディスクでの瞬間的な間

カラヤンは天才
そのコンサートは、その瞬間的な間が全てであって、試合の勝利
カラヤンにとって、あとはどうでも良いこと
それはカラヤンの映像の表情からも
天才の天才なんだなあ、と 本当にカラヤンは。
そうそう
半井小絵さんの的確気象解説も拝見してます
さくらの開花
早いですね

金曜日の、もう本日ですね

今日と書きます
金曜日の本日は

お昼に浅草橋のスキーショップさんのプロトタイプさんに参り
ラングブーツ

ラング本社で特別組み立ての市販されない選手供給のスキーブーツ、その、お店に参り
チューンのことで
今のスキーブーツもアトリエ組み立てのです
それと、私の足形の石こうを持参しです

スーツケースに大切に入れて

来期には二足併用

ラング本社でワールドカップ選手供給のアトリエにてワールドカップ選手供給の特別組み立てのスキーブーツのそれを私もです
これは大切に使用すべきスキーブーツです
来期はラングの方針としてアトリエ組み立てのスキーブーツは一切市場に出ないので
私は感謝
サンプルの一足を今回、高木さん渡しで!
メーカーさまに感謝
お店のプロトタイプさまに感謝です

春!の今

半井小絵さん、今年の融雪はいかに?
黄砂の影響は大きいので融雪は
ゴールデンウイークまでスキー、今季、どうなんでしようか
スキーがゴールデンウイークに出来ないと
お魚釣りです私。

投稿: TOKYO / HIDEKI | 2009/03/20 0:41:25

おはようごさいます!(^^)!

”初恋の人とのキス”って、叶ったら素敵でしょうね。
私の初恋は小学校2年生くらいでしたから、とってもおませな事になってしまうところでした!(^^)!
明るい愛の表現は見ていて気持ちいいです。


カラヤンの音楽以外は何も知りませんでした!!
純粋な人は恐ろしく爆発的なエネルギーを秘めていますね。

私の両親はカラヤンが好きで、「カラヤンの音楽には華がある!」と 言って誉めていました。
あまのじゃくな私は”華やかな音楽”という先入観によって興味を示しませんでした。
でも、カラヤンにそんな様々な面があった!

改めてカラヤンの表現を聴きたいとおもいます!(^^)!~♫♩♩☆
自分で評価しないとです!

投稿: 夏輝 | 2009/03/20 0:33:00

連載を読ませていただきました。少し内容とずれたコメントになるかもしれないけれど…。

カラヤンの人生に、多くの複雑で醜く、ほの暗く、厄介で、一種俗っぽい要素があったからこそ、至高の演奏は生まれてきたのかもしれない、と思った。

泥のような俗世間。そこに生きる人間たちが、俗世にまみれていればいるほど、藝術は純粋な至高の輝きを帯びて、我々の前に降臨するのだろう。

底無しの泥沼から、1本の蓮が、清らかに咲き薫るように。

投稿: 銀鏡反応 | 2009/03/19 21:01:35

沢山ご迷惑をおかけしましたが、
奇跡を起こすことが出来ました。
高校に合格しました!
ありがとうございました。

投稿: もも | 2009/03/19 17:50:44

先日、図書館でサンデー毎日の茂木さんの↑エッセイ拝読いたしました♪素敵なエッセイでした。
立ちながらふむふむふむと読んでいたら、足元でむぎゅっとした感触があったのです。
ーむぎゅっ?むぎゅってなんじゃい?ー
と思い、足元見たらヨチヨチ歩きの超かわいい赤ちゃんが足にコアラみたいにひっついていて、ビックリしました!(≧▽≦) か~わ~い~い~
一瞬の出来事でしたが、まさにピュアなるものとの出会いでした。
踏んづけなくて良かった(汗) 赤ちゃんや子どもはピュアで無垢だから輝いておりますね。
子どもは宝石です。
そういえば感動する芸術作品て、みな水晶のように研ぎ澄まされた純粋なる魂を内包しているかと存じます。
ピュアなるもの…内なる宝石ですね~
輝く人ってだからピュアなんだ!

投稿: 眠り猫2 | 2009/03/19 8:01:57

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