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2009/01/02

人生の感想戦

 将棋の棋士は、対局が終わったあとに
「感想戦」を行い、ここが勝負の
分かれ目だったとか、ここが失着だった
などと振り返る。

 過去の自分の経験を振り返って、
「こうすれば良かった」と認識するのは
脳の使い方としてとても興味深い。

 「後悔」(regret)するためには、
現実(factual)と反現実(counterfactual)を
比較して認識しなければならない。

 「失望」(disappointment)をするためには、
単に事実を認識すれば足りる。
 一方「後悔」するためには、実際に起こった
ことだけでなく、「起こったかもしれないこと」を
認識しなければならない。
 大変高度な脳の働きである。

 人間というものはやっかいなもので、
何かで失敗したりすると、それが起きた
という事実自体を振り返るのがイヤに
なる。うまくいかなかったこと自体を
否認しようとしたり、あるいはなるべく
考えないようにしたりとする心理的機構
が生じる。

 その意味で、将棋の棋士は、普通の
人の習慣の外にあることをやっている
ことになる。
 とりわけ駆け出しの奨励会の時に、
実戦と同じくらいの時間、時にはそれ以上の
時間をかけて感想戦に臨むのは、
 そうすることで実力が上がるという
ことを経験則上知っているからであろう。

 時には「人生の感想戦」をやってみたら
どうか。
 過去の時期のあれこれを振り返り、
「あの時こうすれば良かった」
「あのようにしていた方が、きっと
こうなっていたに違いない」と
想像して見るのである。
 
 勇気をもって過去を振り返る者に、
 medial orbitofrontal cortex(内側前頭眼窩皮質)
のご加護あれ!

 引き続き、論文について考える。
 ネットの向こうには、柳川透クンが
スタンバイしている。
 いろいろとやりとりをしながら、
二人で考えていく。
 膨大な作業量で、とても終わりそうもない
と思うことも、向き合っているうちに
八合目くらいまで上がって
来るから不思議だ。

 もっと、一山越えても、また
一山、もう一山とあってキリがない。

 フジテレビ。『かくし芸大会』
の生放送。

 フジテレビの朝倉千代子さん、
渡辺プロダクションの大和田宇一さんと
打ち合わせ。

 「この前、東京ドームの近くで
取材があったんですよ。」と私。

 「うんうん」と朝倉さん。

 「それで、たくさん人が集まっているから、
今日は何があるんでしょう、と聞いたら、
ナントカというグループのコンサートが
あって、それで大変なことになって
いるんだというんですよね。」

「ええ。」

「それで、そのナントカというグループを
私は知らなかったのですが、実は凄く
有名らしくて。ほら、今年のレコード
大賞をとった人たち。」

ここで大和田さんが驚く。

「えっ。EXILEですか!」

「そうそう、それです。」

「EXILEを知らないなんて、かえって
新鮮だなあ!」

大和田さんが、絶滅危惧種を見るような
目を私に向ける。

本当に、ぜんぜん知らなかったのです。

でも、柳川クンの論文を直しながら見ていた
「紅白歌合戦」でEXILEの人たちが出てきて、
その歌や踊りは私の大変好きなタイプの
ものでした。

自分が世間から大きくずれていることを、
こういう機会に知って、大いに反省する。

生まれて初めて羽織袴を着る。

隣りに座ったフェンシングの太田雄貴さんに
聞くと、太田さんも初めて着たとのこと。

今年は難しいことに挑戦して、
大いに反省して、そしてもう一回くらいは
羽織袴を着ることとしよう。


フジテレビの神原孝さんと。(photo by Chiyoko Asakura)


フジテレビの小松純也さんと。(photo by Tomio Takizawa)



スタジオ前の廊下で。(photo by Tomio Takizawa)

______________

 前節で述べたように、量子力学が非決定論であるということの意味は、個々の選択機会における結果が予見できないという意味である。このような選択機会のアンサンブルを考えると、その結果の分布は、完全に決定論的な法則によって記述される。
 このことから、たとえ、量子力学が、自由意志の起源にはなり得たとしても、その自由意志は、本当の意味では「自由」ではない。何故ならば、量子力学は、個々の選択機会の結果は確かに予想できないが、アンサンブルのレベルでは、完全に決定論的な法則だからだ。
 このことについて、第6章で紹介した「中国語の部屋」(Chinese Room)の議論を提出したサール(Searle)はその著書「心、脳、科学」の中で、明確に述べている。

 たとえ物理的粒子の振舞いの中に何らかの不確定性の要素があり、その予測は統計的なもののみによって可能であったとしても、粒子の振舞いの予測が統計的にのみ可能であるという事実からは、人間の心がその統計的にのみ決定された粒子に命じてその本来の経路から外れさせることが可能であるという事実が帰結するわけではありません。それゆえに、この統計的不確定性という事実のみから人間の意志の自由の可能性は生じ得ません。要するに、不確定性という事実は、人間的自由が持つ何らかの心的エネルギーが分子を動かし、それがなければ別の方向に行っていたはずであったその分子の運動の方向を変えるというようなことが可能である証拠にはならないのです。

よりあからさまに言えば、量子力学に基づく自由意志は、次の「アンサンブル限定」(ensemble restriction)の下にあることにある。

 アンサンブル限定(ensemble restriction)

 個々の選択機会において、その結果をあらかじめ予想することはできない。しかし、このような選択機会のアンサンブルを考えると、その全体としての振る舞いは、決定論的な法則で記述される。

 アンサンブル限定の付いた自由意志においては、個々の選択機会については、あらかじめその結果を完全には予測できないという意味でそこには「自由意志」が存在するように見える。だが、同じ様な選択機会の集合(アンサンブル)を考えると、そこには決定論的な法則が存在し、選択結果は完全に予測できるのである。
 あなたが、ある瞬間に意志決定を行うとしよう。その選択肢は、AかBかという簡単なものでも、あるいはもっと複雑なものでも良い。あなたの意志決定が量子力学的なプロセスに基づくものであるとすると、その瞬間の意志決定の結果が、どのようなものになるかは、あらかじめ予想することはできない。現在のあなたの脳の状態をいくら精密に測定したとしても、予想することは不可能なのだ。これが、量子力学の非決定性である。
 さて、そのような意志決定を行うあなたの「コピー」を沢山用意したとする。これが、すなわちあなたのコピーからなるアンサンブルだ。このアンサンブルの中の、ある特定の「あなた」の選択は、上に述べたような理由で予想することはできない。しかし、全く同じような「あなた」のコピーからなるアンサンブル全体としての振る舞いは、完全に決定論的な法則で予測することができるのだ。
 必ずしも正確とは言えない比喩だが、一人一人が何歳で結婚するかという問題を考えて見よう。私たち一人一人は、何歳で結婚するかを、自由意志に基づいて決定していると思っている。確かに、ある人が何歳で結婚するかは、完全に予想することは不可能である。だが、社会の中のこのような人々のアンサンブルをとってくると、人々が確率的に何歳で結婚するかということについては、厳密な社会科学的な法則が成立するように思われる。アンサンブル限定のついた自由意志は、たとえて言えばこのようなものだ。つまり、個々の選択機会においては、自由があるように見えるのに、そのような選択機会の集合をとってくると、その振る舞いは決定論的で、自由はないのである。

茂木健一郎 『脳とクオリア』 

第9章6節 アンサンブル限定のついた自由意志 より

______________

1月 2, 2009 at 09:08 午前 |

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私が、今年の本の読み始めに選んだのは、 茂木健一郎さんの「脳とクオリア」、 一版、一刷が出されたのが1997年4月24日、 8年前のことなんですね。 [続きを読む]

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「勇気をもって過去を振り返る者に、 medial orbitofrontal c [続きを読む]

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コメント

茂木さんの博士的な文章を
ここで初めて
読ませて頂きましたm(_ _)m

なんか…
ユングの
   シンクロニシティ(?)
必然たる偶然or偶然なる必然を
 置き換えて、
自由なる当確or当確たる自由
 って、オモいました。

学の無い素人考えで、
 すいません
もう少し勉強させて
 頂きたいと思っています
        m(_ _)m

投稿: ぱろっと | 2009/01/12 14:21:54

羽織袴よくお似合いです
袴紐の結び方が侍の一文字結びになっているのが更にGOOD!
近頃では居合の演武会を見ても、町人結びの高段者が多いんです^^;

投稿: 町井勲 | 2009/01/09 3:54:02

明けましておめでとうございます。
袴姿、めっちゃ素敵です!
さっき「ネオコラ」という番組にチラリと出ておられましたね♪

あれも欲しい、これも欲しい、だけが欲じゃない
人間は頭脳や容姿だけでなく、欲も高度化することができる
より洗練された欲を志向しよう

みたいなメッセージがとても心に響きました。
地球を守ろう的な視点からではなく、自らの欲望として地球にいいことを嗜好するってとこまで持っていかないとダメですよね。
うんうん。

茂木さんの考えてることっていつも超かっこよくて大好きです。

投稿: 小島みどり | 2009/01/04 3:57:32

物理学の歴史上で論争が盛んだったことがある問題ですね。

>さて、そのような意志決定を行うあなたの「コピー」を沢山用意したとする。これが、すなわちあなたのコピーからなるアンサンブルだ。

そういったコピーをどうやって用意するのか、現実問題として同時に用意するのは非常に難しいでしょう。というかできないと普通は考えるでしょう。
時間を異にすれば可能でしょうが。

哲学上の問題で、「運命破りのパラドックス」というものがありますが、それは、運命の記述をその対象者が読んだら、その記述から外れた言動ができる、ということです。
「その解決として、それを読むときに、その記述とその本人の間に干渉が起こって、記述とその本人の予定などが変化すると考えれば、どうですか。不確定性原理が適用されるとして。ちょうどアナログレコードを再生すると針つまり読む方も、レコードの溝つまりその記述も干渉というか摩擦で変化するように」と、大学時代、哲学の先生に答えたことがあるんですが、その先生は考え込んでいました。それでも、その記述と現実の間との関係が理解できなくなってくるし、何度でも読んだらハウリングとか合わせ鏡の映像のようになるし、その記述が絶対に読まれないところに置かれるとしたら、その確かさの検証ができないし、などで、不可知論的な領域にはいってしましそうですね。
現代科学のどこかに欠点があるかもしれないし、非常に難しい問題です。

投稿: 西山 | 2009/01/03 23:49:40

 >量子力学に基づく自由意志は、次の・・・

 量子力学に基づく自由意志などあるのだろうか。自己矛盾に陥ってはいないだろうか。

 >人間的自由が持つ何らかの心的エネルギーが分子を動かし、それがなければ別の方向に行っていたはずであったその分子の運動の方向を変える

 ここでは量子力学に作用する、いわば別次元の"心的エネルギー"なるものを仮定しているというのに。

 量子力学に基づく限り、自由意志は計測、検知できない。
 
 のみならず人に果たして、自由意志すなわち”私”なるものがあるのだろうかと思えてくる。
 すべては量子力学に基づいていて、”自由”や”私”など無いと考えると妙に腑に落ちるのだ。

 いずれにせよ、”時間”というものを把握する事の出来ない人類には、その謎を解くことなど未来永劫、出来はしないのではなかろうか。

投稿: 大栗 勝 | 2009/01/03 12:28:00

羽織、お似合いですね

投稿: no name | 2009/01/03 10:12:30

茂木健一郎さま

「 感動する脳 」
拝読させて頂きまして
それも小樽にスキーの今回、それが幸運です

昨年の6月の時点で
キロロスキー場さまのシーズンリフトパス
三万六千円でしたか
キロロリゾートさまに支払い、本来は今回、小樽グランドホテルさまより無料送迎バスにて毎日、キロロスキー場さまに
でも
キロロスキーアカデミースキースクールの細野さまと事前に電話にて、お話した際
透けて見えるんです
会話の中でで
妙だな
私がキロロスキー場さまに参る初日はいつ?と
申すと、お会いしましょう!ご挨拶! との

釈迦の無記、として話の内容的なことは、ただし電話で内容は済んだので聞かれたことを話
細野さまは、他の人達から聞いていた高木英樹さんの実像と実際、ご本人とお話して、腹の中でのモヤモヤが消えた!
申され、電話でです

それで済んだ

それを、今度は、いつキロロに?お会いし挨拶!

茂木健一郎さま

ぬくぬくとスキーをしてきた私ではなく
釈迦の無記として
せっかく楽しみにしていたキロロスキー場さまでスキーですが
言いたい放題のスキー指導者がキロロスキー場さまにいる、細野さまから聞かされ
それで、小樽天狗山スキー場さまの昨シーズンも年末年始の際、1ヶ月バス、二万五千円を想定外に支払いスキーの今回も小樽天狗山スキー場さまで10日間滑れば償却

「 感動する脳 」
大晦日に購入させて頂きました二冊のです

茂木健一郎さま
文中より、プライベートの時でさえスケジュールがびっちり、余白のない日本人
もし私、今回のスキー
毎日、キロロさまにスキーでしたら朝食から時間的に動きバスに乗り夕方の決まった時間にキロロさまからバスに乗り戻る翌日も、その翌日も
体験的に
天候不良でも時間的スケジュールで動きスキー場に行き、そして動かないリフトなど見て決まっ夕方の無料送迎バスで戻ったこと
そういうマイナス意識を超越、大げさではなく
私の心の意識として
それも承知で毎日、時間的スケジュールで動くのはキロロスキー場さまで、それでも楽しいスキーと
しかし、細野さまの、いつキロロに?お会いし挨拶!
嬉しい人もいるでしょうが私の場合は、なにか細野さまに、透けて見える部分を感じ
偶然にリフトに乗り、高木さん!で良いのに

それでバスの時間も、ある意味、曖昧で良い路線バスで行く小樽天狗山スキー場さまに
そして行く前に物事を考えて小樽天狗山スキー場さまでスキーの時は一切あれこれ考えない
茂木健一郎さまの書籍

「 脳とクオリア 」
東京から持参し夜に拝読をと
それが幸運にも
「 脳にいいことだけしなさい 」

「 クオリア立国論 」

「 感動する脳 」

三冊、今回、北海道で購入という偶然の幸運
そして私が驚き
読書が苦手な私、拝読を三冊 叶いまして

そして決断するのは物事、感情であること
つまり感情をコントロールしていないと的確な判断は出来ない
私、小樽天狗山スキー場さまに今回、スキー
私は正しい判断と
もしキロロさまにスキーでしたら、今まで同様の
釈迦の無記的なスキーでしたかと

茂木健一郎さまにとても感謝です。

本を読んだ方が良い
体験的に私は、そう感じます茂木健一郎さまの書籍を拝読させて頂き思います。
こういう気持ちでスキー、初めてです。
充実してます。
昨日、小樽天狗山ロープウェイ山頂レストランの方、高木さん滑っているの?今日、何本目?と、聞かれ
え?私が滑っているの誰かがどこかで見て
あれ高木英樹さんいない!

今までは、なんで?と
悩む私
しかし、悩む考えても答えは出ないと感じていましたし事実、「 感動する脳 」にても

ケロッとケーキを食べる心の切り替えが、そもそも人にはあった!

茂木健一郎さま
悩む、考えては
小樽グランドホテルさまの 1109号室に置いて小樽天狗山スキー場所さまに参りスキーの際は考えない
それでも、あれ?と、あったらケーキでも実際は食べなくて良い
心のゆとりとして
ケーキでも食べればね!ですね。

具体的に考えてです。

投稿: TOKYO / HIDEKI | 2009/01/03 7:25:40

茂木先生おはようございます♪
色々と考えながら気がついたら寝ておりました。(>_<)
人生の感想戦、とても奥が深いのです。過去の中に後悔の念は沢山あります。ともすると、私の人生自体が後悔そのものではないかと思うくらい、あの日のあの時に戻れたならば…と思うことがあります。振り返ることは、生きてきたみちを否定するようでマイナスな事だと思っておりました。勇気をもって過去を振り返る者に、medial orbitoflontal cortexのご加護あれ!…とても心強いお言葉で深く胸に響きました。(*´_`*)
過去を振り返らずして未来は語れない、今でもこれで良かったのか考えてもこたえは出ないのですが、日々反省すること、忘れないように謙虚な心持ちで歩んでいきたいなと思いました。
羽織袴のお写真とても素敵なのです☆☆☆
茂木先生を凄い方だと思いましても、ずれているなんて感じたことは微塵もないのですが。絶滅危惧種的な先生を私は尊敬しております。
それでは茂木先生、本日も素敵な1日をお過ごし下さいませ。(*⌒∀⌒*)ノ☆☆☆

投稿: wahine | 2009/01/03 6:56:38

はじめまして。イギリス在住の茂木さんのファンです。
茂木さんの本は6年前にはじめて手にとりました。

クオリアという概念は、私には目からうろこでした。
私が、子供のときから考えてた言葉に表せない感覚。。。
それを表現してくださった茂木さんに感謝します。

イギリス在住ですので、まだ全部あなたの著書を読破しておりませんが
もっと、もっと煮詰めた茂木さんの世界が知りたいです。

お仕事頑張ってください。

投稿: 宇宙塵 | 2009/01/03 3:10:55

明けましておめでとうございます。

>そのナントカというグループ・・・
 その歌や踊りは・・・
  ↑ プッ!  ナイス!茂木先生。
私はその、ナントカというグループの「Choo Choo TRAIN」を職場の忘年会でみんなで歌いました。「銀河鉄道999」をテンションアップのために出勤時に車で聴いたりしてます。


自由意志について、改めて考える機会を与えていただきありがとうございます。

電子が二つのスリットが開いたスクリーンに向かって運動するとき、個々の電子がどちらのスリットを通るのか確実に決定することはできないが、たくさんの電子のアンサンブルをとってくれば完全に予測できる。→自由意志が量子力学に基づくとすると、アンサンブル限定においては決定論的である。→アンサンブル限定がついた自由意志は本来的には自由であるとは言えない。

AならばB(Aという条件が与えられたときBという行動をとる)の因果関係の連続やミックスが、私たちの思考を含めた行動を決定づけている。として、
一方で、軌道を逸脱させるようなベクトル、例えば、微小な身体のマイクロスリップ、ずれによる身体の傾き、一瞬の稲妻のようなインスピレーションなど無意識からくるようなパターン・・・これらは決定論の例外?と思えたのですが、おそらくそれらさえもアンサンブル限定の下においては予め決まっているものなのかもしれない、と思えてきました。

不確定性原理が存在することで量子力学そのものにおいて不確定要素を認めざるを得ないとするならば、自由意志の理論に完全性を追究するのはもしかしたら難しいのかもしれない・・・と思いました。

無学なくせにイメージばかりが先走ってすみません。

最終的に自由意志が幻想に過ぎなかったとしても、人間が「自由」という感覚を感じることのできる存在であることが驚異だと思います。
制約があってこその自由。「シシュポスの岩」で、男が重い岩を運び続けるその運命を引き受けたときに無限の自由を感じたという神話には、奥深い示唆があるような気がします。

目の前の理論ひとつ・・・茂木先生なら、きっと、その背後に隠れたものたち、アンサンブルをすり抜けているものたちを離さず抱え続けているのだろうなあ。

アインシュタインが時間と空間の問題に直面した困難と同じように、当たり前に前提としていることを疑い、その根拠を問い直すことの困難。そして崇高さ。

>今、認識の理論は、一人のアインシュタインを必要としているのである。

茂木先生、猛進してください。究極のステップを越えて。
私、信じてます・・・21世紀のアインシュタインを。

投稿: s.kazumi | 2009/01/03 1:30:43

明けましておめでとうございます。
4月に受験生になる者です。
実は、僕も茂木さんのように脳科学について研究がしたいのですが、
どの学部に行けば脳科学の勉強ができるのでしょうか・・・?

茂木さんは脳科学を、クオリアを通じて研究してらっしゃるようですが、
僕は音が脳にどう関わっているのか研究してみたいんです。
たぶんこれもクオリアに関わっているのでしょうが・・・。

担任の先生の話だと、医学部がいい、とおっしゃるのですが、
いろいろ調べてみると、理学部や農学部でもいいと出ているので・・・。

一学生の質問ですが、どうぞよろしくお願いします。
あと、今年も頑張ってください
応援しています


受験生さま

日本では、脳科学は大学院から
研究を始めることが多いので、
学部はどこでもだいじょうぶです。

医学部はもちろんいいですし、
御自身の興味にあわせてふさわしい
学部を選んでください!

茂木健一郎

投稿: 受験生 | 2009/01/03 0:15:19

茂木健一郎さま

釈迦の無記

そういえば1月2日の
産業会館前のバス停で日本航空さまのタグをスキーケースにの子供さんとお母様
羽田からの便500番台は羽田と札幌のですので
小樽天狗山スキー場さまに着いた後、お声をかけて頂き
鎌倉にお住まいとの小樽にお住まいでした、らしいですが現在は鎌倉との
確か、すずき様でしたか?それても、さとう様?
実は、ハッキリ覚えいますが、ここでは曖昧に。
子供さんが天狗山が好きで!との
そして、私のことスキー上手!昨年、拝見してました!申され
茂木健一郎さま
やはり小樽天狗山スキー場さまはスキー場社員さんだけではなく、あ!あの人!!そういう温かみあるスキー場が小樽天狗山スキー場さまです。

「 感動する脳 」
本日、スキーから戻りました後から拝読させて頂き最後まで

釈迦の無記

長所をみて!と一言ではなく

釈迦の無記

私、茂木健一郎さま
長所を!よりも
釈迦の無記 具体的です
「 感動する脳 」
購入させて頂けたことに幸運です。

投稿: TOKYO / HIDEKI | 2009/01/03 0:13:16

明けましておめでとうございます。

今年も本に雑誌にテレビ等々、ご活躍楽しみにしています。

私は毎年その年の「テーマ」を決めているのですが
昨年のテーマは「省エネ」でした。
もちろん環境的な意味も含めているのですが
その他に「余計な気を使わない」または
「余計な気を使わなくて良い関係を築く」等など。
そして今年のテーマは茂木さんの本に刺激を受け
「組織力・総合力」にしました。
仕事の上で、とても楽しみなテーマとなりました。
良い刺激をありがとうございます。

「後悔」について、後悔して「ああすれば良かった」など
考えるのは、それはファンタジーであるから
あまり意味はないのかと思っていましたが
体に今までにない運動を優れた状態(無意識・脱力状態)で
行おうとした時には反射的な運動が必要になり
反射的に動くようになるまでには、繰り返しの随意運動が
必要になるのだと思う。

それと同じように、何度も何度も反芻することにより
類似した状態に陥った時に、反射的に、以前とは違う反応として
表現できるようになる、そう言う事かなぁと思い
拝見させて頂きました。

投稿: おふくろ | 2009/01/02 23:55:28

質の科学でいう、「人間の言動(=体験)は、自由意志によっていくらかの期間は自由にできるが、しかし結局、自由意志はまったくなかったのと同じ結果に至る(=質時間回帰)」、という内容を連想しました。

投稿: 西山 | 2009/01/02 22:56:46

茂木健一郎様

膨大なるお仕事の山
頑張って下さい!
楽しみにしております。
羽織袴のお姿も素敵でいらっしゃいますね
q(^-^q)

投稿: m | 2009/01/02 22:49:11

茂木先生 新年おめでとうございます♪
今年も脳にアハ体験たくさんさせてあげたいと思っています。過去の自分の経験を振り返って、いろいろ思うのが高度な脳の働きで、いいことだなんて、思いませんでした。振り返ってそれをポジティブにいかすから、いいことなんですね!今年もたくさん振り返ろうと思っています(笑)それと先生でも知らないことがあるなんて、少し安心しました。ますます好感度、大ですね!今年は自分で、こうして見よう!と思っていることがあります。お勉強的なことではないのですけど、好きなことなので出来ると思います。年明けしたら気分は春です。春のお化粧で、気分一新。ふわふわと頑張ります…笑♪

投稿: 平井礼子 | 2009/01/02 22:35:09

茂木さん、羽織袴姿すてきです!
過去の事を振り返り、自分のこれから歩む道を決めていく事…これが大切なのですね!過去の事…色々反省したり考え、この道を進むのが一番幸せな道と結論が出るのは、良いことですよね?
私も、難しい事に挑戦し、反省して…(*^_^*)
山、一気に登りきりたいですね!

投稿: 奏。 | 2009/01/02 21:42:22

こんにちわ

感想戦は、パラレル宇宙論を考えることにつながらないでしょうか?

自分が、パラレル時空を旅してると考えると、いい旅をしたいと、気が楽に「人生の感想戦」が出来るのではないでしょうか?(^^)


投稿: パラレル宇宙論のクオリアby片上泰助(^^) | 2009/01/02 17:17:35

茂木さん、こんにちは。
初めての羽織袴姿だったのですね。
思わず、「新郎様~!」と声をかけて
しまいそうです。(笑)
よく、お似合いです!(*^。^*)

「後悔」は、したくないですね?!普通は。
お正月ですし、時間はあるから「人生の感想戦」
してみましょうか・・・。
茂木さんもしていらっしゃるのでしょうか~???

「論文」はなかなか大変そうですね。
一山、もうひと山、人生と重なります・・・。

EXILEをご存知なかったとは・・・。
私も最近の歌手の方はあまり詳しくないのですが、
それでもEXILEはCMソングで知っていました。
歌がなかなかよい!ですね。

今晩は私の友人がやって来ます。
昨年のお正月、「NHKで赤毛のアンの特番があるの
だけれど・・・。」と教えてくれた女性です。
彼女からの電話がなかったら、番組はおろか、茂木
さんのこのブログにも出会っていなかったでしょう。

今年もおせちを食べにやってきます。(笑)

では、論文はたいへんそうですが、美味しいものを
召し上がりながら、楽しいお正月を!


投稿: 茂木さんの崇拝者より | 2009/01/02 14:35:15

親愛なる茂木先生様。
先生のお話に深く納得いたしました。私は物事の尺を量子力学で計っていました。アンサンブルでは決定的な結果が出てしまう。
なるほど、「アハ」が脳を軽くしてくれました。
脳は本当に難しく面白い。
「太陽」を入力するのとその映像を入力するのでは全く違う反応をする。映像は支配的ですが、言語は様々な広がりをみせて果てしなく創造する。文字の開発は映像の陰陽をあるていど解析した後のもので、航海士のような絶えず風景が変わり決定論をもたない人々には作れなかったのかもしれません。そうすると論文は普遍的でなければならない。先生の脳には数多くの自信と情熱が宿っている。先生の言語は、同じく普遍的なものを多少もっている自分にはある種の永久機関が稼働します^^先生はカッコイイのスタートから。
今年は先生の言語で脳に機関をつくろうと目標を立てました。

投稿: deep blue | 2009/01/02 13:17:00

茂木健一郎さま

明けましておめでとうございます。
今年も元旦から大活躍でしたね。
お体にお気をつけてさらなる飛翔を
期待しております。

ところで私はこれまでずっと
「もしあのときああしていたら」
と考えるのはよくないことだと
思っていました。

自分の選んできた道に悔いはない、
と思いつつもつい
「あのとき、ああしていたら」
と、ときどき、とくに17歳のころを
思い返してはためいきをついていました。
そしてそれはいけないことだと
思っていました。

でも今日の日記を拝見して目からウロコでした。

ありがとうございました。

でも、過去にとらわれることなく
未来を信じてやっていこう、ということは
やはり大前提です。

今年が茂木さんにも、クオリアー(クオリア日記読者、
勝手に名づけてすみません)の皆様にも、よりよき年となりますように。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。


投稿: リリアン | 2009/01/02 13:09:41

感想戦
    この度の勝ち戦さ アンサンブル限定に ござりまする!!

         粗に密に  密に粗に
      不意も無く 追も無く  補遺も無し


      【風林火山】 クオリア 多動【山】 多様【山】

              
 2009年  丑 本年も 思う存分 戦い遊ばせ ///
  
        敵は ほこ【矛】  たて【盾】
        
             永い束の間  初荷・初夢  丑の歳

     北九州 快晴のお正月です。
           今年は北九州にもお越しくださいませ・・

    


  

 

投稿: 一光 | 2009/01/02 13:06:18

そうなのですよね、八合目までやっと来た、と思っても次から次へ山がでてくる感じってキリがないと言うしかありませんよね!そんなふうにして、いつも大変で難しいことに取り組んでるお姿は、とっても素敵です!(羽織袴のお姿も!)

投稿: ふぉれすと | 2009/01/02 11:02:21

茂木さん、おはようございます。
今朝も茂木さんに驚かされました・・・!
「後悔」するのは脳の高度な働きなんですね!
ほんとうにびっくりです。。。
後悔は逆によくないのだと思っていました。
現実と反現実の比較、人生の感想戦、
えっ!そうなんだ!と。
人生の壁にぶつかりっぱなしだった頃
よく目にした本には、
過去にとらわれない、後悔しない、
という言葉を多く見たように感じます。
でも脳科学的には、それこそが大事なんですね!
新年早々から茂木さんには刺激されっぱなしです☆

そしてもうひとつ・・・
EXILEを知らなかった!
メディアの仕事も多い茂木さんなのに
ホントにびっくりですが
わたしはうれしく思いました☆
やっぱりピシパシの脳科学者なんですよね。
自分の興味ある部分に
情熱を傾ける!わき目もふらず!

茂木さんのそんなところ、大好きですっ♪

投稿: Loly | 2009/01/02 10:40:53

おはようございます!
茂木さん羽織袴似合ってますね!!

私もTVが欲しくなってきました。

今日は箱根駅伝の応援しました。
新八ツ山橋。
まだ団子状態でみんなしっかり、着実に進んで行きました。
何か 新鮮でした!
たまたま実家に電話したら、「今、先頭集団 田町だけん急いだら見らるっばい」
まだ起きてすぐでしたがチャンスだと思って見に行きました。
応援に行く人々が私と同じように小走りで。
寒さに勝って見に行って良かった!!!!

ちょっとの違いで喜びが手に入る。
今年の目標は 毎月6冊 本を読む!
積極的に動く!! 美しくなる!笑。です。
茂木さんに負けないぞォーーー!!笑!!!

投稿: 光嶋 夏輝 | 2009/01/02 10:23:12

後悔といえば、今でも覚えている言葉がある。

「バカの智恵は後から出るというが、後から出る智恵は智恵ではない。それは後悔というものです」

後悔するな、というけれど、後悔無しに人生が進んだ験しはない筈だ。

自らの身の振りかたを省みるに、失望よりも、後悔のほうが自分の未来への生きる希望をつなぐ大切な糧になるのかもしれない。

後悔しないように頑張ることは大切だ。後悔の中にはとり返しのつかないものもあるからだ。

けれど、まるっきり後悔というもののない人生なんてのもおかしい。後悔も前進も希望も絶望も、全て含んでこそ人生の筈だ。

私個人の後悔といえば、人間関係が圧倒的に多い。

あのとき、こうすればあんなことにならずに済んだよな、こうしておけば○○ちゃんともっとよい関係が築けたかもしれないな…、とか。

何度も何度も、後悔している。

その後悔を白紙の明日へと、よい形でつなげていくのが大切だ、としみじみ思う。

p・s・かくし芸大会、途中から拝見しました。芸能家たちのパフォーマンスを見ていると、人間の可能性の極限まで引き出そうとして、必死の苦闘を彼等はしてきているんだなぁ、と視聴しながら、つくづく思った。

ところで、茂木博士。本当に紋付羽織姿が様になってます!似合っているというか、見事に着こなしてらっしゃるというか…


投稿: 銀鏡反応 | 2009/01/02 10:08:05

茂木健一郎さま

旅のこと

自分探しの旅

果たして何も持たず、衣類しかの意味

私は旅の前と変わらないと感じます

旅先に持っていく書籍

茂木健一郎さまに本来は旅行代理店さまお尋ねになられて欲しいです
そして
茂木健一郎さま

旅先で拝読の書籍を世に出されて頂きたいです

旅先で考える、私の場合は考えてからスキーに参るんです小樽天狗山スキー場さまへ
もっとも昨年みたいな、つまんないスキーはしない
つまんない、とは・・の
ワープして・・と

小樽天狗山スキー場さまに参りのスキー充実してます
茂木健一郎さまの書籍のお蔭です。

投稿: TOKYO / HIDEKI | 2009/01/02 10:05:10

茂木健一郎さま

「 脳とクオリア 」を拝読させて頂いてなかったら、昨年までの北海道でスキーと同じ

お値段が実は他の書籍に比べたら
しかし
そもそもお値段の比較など

「 脳とクオリア 」という書籍のクオリアは、この書籍にしか
ただし
茂木健一郎さまの他の書籍に触れ、あ!あれは
「 脳とクオリア 」で!気づきも事実

それで茂木健一郎さまの他の書籍にも手が出てしまい読書家でもない私
昨年から自分に驚きです。

投稿: TOKYO / HIDEKI | 2009/01/02 9:31:04

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