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2008/12/02

赤と白では赤に

ワシントンのナショナル・ギャラリーで
モネやフェルメール、ダ・ヴィンチを
じっくり見て以来、どうも意識が
「ペインティング」に回帰している。

モダン・アートやコンテンポラリー・アートが
美の表現のあり方を拡大したことは
素晴らしいことだと思うし、
好きな作品、愛する対象もたくさん
ある。

それはそれとして、
キャンバスの上に提示された
たささやかな世界観の提示に、
ゆったりとした毛糸のセーターを
着ているかのような安らぎを感じるのだ。

品川駅から向かう道すがら、
秋の色を心に取り取り入れた。


ソニーコンピュータサイエンス研究所にて、
脳科学研究グループの会合。

関根崇泰、柳川透(やなちゃん)の論文について
いろいろと議論。

三系列のデータの表示の仕方、
どうしようね、やなちゃん。

お昼はみんなで「チェゴヤ」に行った。

みんなが「赤いもの」を頼んでいる
中で、やなちゃんだけが「白いもの」
を頼んでいる。

「こくがあって、味が深いんですよ。」
とやなちゃん。

「白」と「赤」の対比で思いだしたことがある。

幼稚園の頃、牛乳代を毎日、名前を書いた
袋に入れてもっていった。

コーヒー牛乳の人は赤。
普通の牛乳の人は白。

ボクはコーヒー牛乳が飲みたくて
仕方がなかったのに、
母親がくれる袋はいつも白だった。

赤の袋の人が、うらやましかったなあ。

ぼくが赤と白では赤に惹き付けられるのは、
あの頃のことがあるのかしら。

世界の中に赤や白やさまざまな
色を置いていく。

なんとすばらしいことなのだろう。

昼食後の研究所。

柳川透は、たくさんのお菓子や
ドリンク剤に囲まれてがんばっていた。


論文をがんばる柳川透クン。

NHKへ。
『プロフェッショナル 仕事の流儀』
の打ち合わせ。

ゲストは森林の再生に取り組む
湯浅勲さん。

担当は、堤田健一郎ディレクター。

有吉伸人さん、河瀬大作さん、
住吉美紀さん、細田美和子さん。

『プロフェッショナル』を支える
人々の顔をじっくりと見る。

ゴッホだったらどういう肖像画にするだろう。


有吉伸人さん


河瀬大作さん


細田美和子さん


住吉美紀さん

NHK近くのザリガニ・カフェで、
アエラの大重史朗さんにお目にかかる。

小学館和樂編集部の渡辺倫明さん、
橋本麻里さんと神泉の『小笹』へ。

和樂の『日本のクオリア』連載の打ち上げ。

小笹は、渡辺さんが「ここしか行かない」
という寿司屋である。

御主人にいろいろと教えていただきながら、
四方山話に花を咲かせる。

「この三人だと、打ち上がった感じが
しませんね。」

美しい設いの中で、言葉が交わされる。

この空気感を、いつまでも覚えていたいと
思う。

自分の内なる目が更新される時、
世界の見え方は変わる。

O wonder!
How many goodly creatures are there here!
How beauteous mankind is!
O brave new world
That has such people in it!

William Shakespeare. The Tempest.

12月 2, 2008 at 08:47 午前 |

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受信: 2008/12/03 7:48:20

コメント

こんばんは。
赤と白
たわわに実っていた木村さんのりんご。
農薬を使っても、あれだけの実りになるものなんでしょうか。。
・点滴・という表現はぴったりしていて、衝撃をうけました。

木村さんは御岩木山に守られているのかな..と感じました。
無菌でない木はやはり生命力がありそうですね。
実りも豊かもしれませんね。

フェルメールを見て、
リュートを調弦する女など
好きな、耳飾の少女にもすこし感じますが、
口をあけて笑っている表情は、すこし怖いんですね。。

森村さんもされた絵画芸術は、出品不許可となってしまっていて、
かわりに来ていた「手紙を書く婦人と召使い」というのに惹きつけられました。
その召使いの顔つきもすこし怖かったです。。

ダヴィンチスペシャルに出てきた絵は、真作という感じがじわじわしていましたが、
今回七点来ているなか、
素人目で あれ、これもフェルメールなのかなあ.. というのもありました。
なにをもって真贋とするのか.. はほんとうにむずかしそうですね。

白と赤のお話、すこし切なくなりました。
そういうしくみがあったらきっと、私の母も白ばかりだろうなあ..と
共感しました。 
後から考えてみればよかったのだなあと思うことありますね。


オリジナルチロルを作れるのに、びっくりでした。
カレーの残りに目玉焼きを載せて食べたらおいしかったです。
日比谷公園の百円カレーの日は、まだやっているでしょうか..

すこし戻ってしまい、長くてすみません。
もうすこし戻りたい部分あるのですが、またあらためます..

いちょうは絨毯になっていました。
紅葉の赤もぐっときれいになりましたね。
冷えてきて、そろそろ朝走るとほっぺがちーんとしそうな時季ですね。

ダンスのおじさんはまだ頑張っているのでしょうか。。
ふと気になりました


投稿: M | 2008/12/07 18:12:28

茂木さんが脳科学の力でクオリア(心身問題)を解決するのを、楽しみにしています。

投稿: 僧正 | 2008/12/03 8:03:18

秋色のお写真とても綺麗ですね。
赤は情熱的な感じがします♪世界の中にさまざまな色を置いていく…地球規模の素敵なアートです。
素晴らしき新世界よ。そこに至らしめるのは“勇気”であろう…深く胸に。
それでは先生、温かくされてお休み下さいませね。(*^∀^*)ノ☆☆☆

投稿: wahine | 2008/12/02 23:19:01

紅葉の写真、とても綺麗で素敵です。

私たちが生きていく上で、その人その人のカラー(個性とも言える)を持っていて、そのカラーが混ざりあいながら色々な絵(力)になっていくのですよね。


自分の内なる目が更新されるとき、世界の見方も変わる。という一節。


私自身、思い当たる事があり、とても心惹かれます。
同時に思うのは、内なる目を更新させるためのパワーも結構必要ということ。


でも、更新された後の世界を見てみたい気持ちの方が強いので、 そしてその苦労も 生きていく上で良い肥やしになると思うので、頑張ります!

投稿: 奏。 | 2008/12/02 23:15:37

茂木さん、こんばんわ♪

東京は今紅葉なのですね…青い空に紅葉の赤や黄色が良く映えて綺麗ですね…。
私は紅葉の赤が好きです。

小学校の時、給食のない土曜日にオカン弁当を持たされた私は、菓子パンを買って食べている人が羨ましかった…事を、コーヒー牛乳と白い牛乳のお話を訊って思い出しました…。 ..; 

投稿: blog0708 | 2008/12/02 21:29:40

今晩は。

本当に筆で、キャンバスに描きたくなる、美しい紅葉の光景ですね…!

そういえば、安藤さんとの講演会に訪れた東大本郷キャンパスの、銀杏の
木々が、眩しいくらいに澄んだ青空に映えていたなぁ。本当に輝かしく、眼に染み渡るような美しさだった。

懐寒きこの時代も、内なる視点を変えるなら、銀杏の黄葉(こうよう)をみる如く、美しいものがきっと、見えてくるはずだ。


『プロフェッショナル 仕事の流儀』のみなさんが、とても真剣な表情でお仕事に取り組まれているご様子は、筋金入りの職人のそれにとても似ている。

サンデー毎日の今週号「文明の星時間」を読ませていただいた。

確かに今の社会は、現実に色々な問題が噴き出し、それを嘆いていたりしているけれど、こういうときこそ、現実をズンと見据え、それに打ち勝つくらいの高い「理想」がいるのではなかろうか。

茂木さんの言われる「魂の探究」も、その高い理想を自らの内側に見出すためにあるのではないか。そんなことを思った。

魂の探究が少しでも出来るように、自分も、内なる眼を変えていきたいものだ…!

投稿: 銀鏡反応 | 2008/12/02 21:28:49

茂木先生 こんにちは♪
先生、牛乳の袋は白で良かったと思います。私は小さい頃コーヒー牛乳が好きで、親も私がグズグズ言うせいか、いつもコーヒー牛乳を買ってくれました。でもコーヒー牛乳って、ものすごく甘くないですか?私は飲んだあと口の中がネットリするほど甘かった覚えがあります。それで虫歯がたくさん出来てしまい、大変でした。先生の将来のためにお母様は、いつも白の袋を渡してくれたんですね。あとからそれが良かったんだ!とわかることはたくさんあると思います。でも子供の頃は、今その時が大事だから、なかなかわからないんですね。でも~今大きく育っちゃった?のは牛乳のせいではないですよね?ねっ…!?(笑)私は今から育つように毎日牛乳飲んでます!人の体はまだまだわかりませんから(笑)♪

投稿: 平井礼子 | 2008/12/02 20:01:20

こんにちわ


プロフェッショナルチームの夕食(写真から)(^^)

有吉さん、「今日の夕飯、何にしよう。」

河瀬さん、「今日は、カレーにしよう。」

細田さん、「今日は、コース料理でもしようかしら。」

住吉さん、「誰か、早く、夕食休憩と言わないかしら。」

投稿: 夕食のクオリアby片上泰助(^^) | 2008/12/02 15:18:39

「どうして? どうして 僕の 赤じゃないの?」
先生にとっての 最初の疑問 世の矛盾 だったの?

投稿: no name | 2008/12/02 14:46:31

茂木さん、こんにちは。
テンペストならぬ(笑)、大阪は今日も快晴!
私の心もぽかぽか。
師走の慌しさをよそに、何故か幸せ気分が続いています。

茂木さんも「安らぎ」を感じていらっしゃるとは、
お幸せモードでよいですねー。(笑)

ペインティングに回帰していらっしゃるとは、何かご自分の
色に染めたい対象物がおありなのではないですか?!
それは、多くの大衆なのかな?!
「心に炎を!」という感じなのでしょうか?(笑)

お写真の「紅葉」が、美しいですね!
自然が織り成すいろ~んなカラーを見ていると、人間も同じで
世の中、様々なタイプの人がいるから、調和がとれているので
しょうね。
十人十色とはよく言ったものですね。

バランスが良い人もそうでない人もこの世の中には必要で
影響しあいながら、共生していくことが大事ですね。

「赤」と「白」の対比ですか?
どっちが好きというのは無いですねー。(笑)

灼熱の太陽が降り注ぐ夏のイメージは「赤」で大好きな季節
ですし、情熱の色も「赤」。

雪の白、花嫁さんの白無垢や純白のウエディング・ドレスも
眩い。
お色直しの本来の意味は「あなたの色に染まります。」という
ことでしょう?
そのピュアな気持ちに勝るものもないような気がいたしますが。

茂木さんは、真紅ですか? 深い赤が好きだ!と何かの本に
書いていらっしゃいましたね。
そこにはどんな気持ちがあるのでしょうか?
同じ赤でも深みがかった赤は確かに美しくて、落ち着ける感じ
がいたしますが・・・。

シェイクスピアの「テンペスト」の一文ですね。
う~ん、大嵐ってどんな感じなのでしょうね???
天変地異が起こる感じとは・・・今の私には想像できません。
とにかく毎日が楽しくて。
お散歩をしているだけでも足取りが軽やかで。
こんな気分の時は、何かたくさんのことが学べそうな気がいた
します。

茂木さんも本当にお元気そうで、この頃、クオリア日記を拝見
すると「ほんわか気分」になります。(笑)

では、今日も一日、お幸せにお過ごしください。


投稿: 茂木さんの崇拝者より | 2008/12/02 13:56:44


未熟と無知の


狭間(私)にとって


茂木先生の更新は


いつも


新鮮で


考えることの楽しさと

謎で

いっぱいです**


茂木先生の言葉を

もっと

理解出来るように

なりたいです('-^*)o

投稿: レイブン | 2008/12/02 10:58:07

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