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2008/11/30

情熱者の系譜

構内を歩いていると、
アナウンスが聞こえてくる。

「湘南新宿ライン、東海道線は・・・」

すぐに切り替えて東京駅に向かった。

新幹線で新横浜へ。
乗り過ごして名古屋まで行って
しまうのではないかと心配で仕方が
ない。

タクシーに乗って「神奈川大学へ」
と告げると、「ああ、ジンダイですね。」
と運転手さんは答えた。

ジンダイはきれいなキャンパスだった。

陽光の中、歩き、ホールに入る。

会場にいる人たちから伝わってくる
空気が良い。

「高松でフェリー乗り場に行くと、
なぜか様子の良い人たちがたくさん
いまして・・・」

直島にしばらく行っていない。
聴講にいらしていた佐々木厚さんと
東京大学へ。

安藤忠雄さんとの対談。
福武ホールにて。

安藤さんは「独学」である。
大学に行かず、19歳の時に
一日18時間勉強して建築に必要な知識を
獲得したという。

京大の建築学科に進んだ友人が
読むような教科書を読んだ。

安藤さんの独学の成功の秘密は、
本筋に寄り添ったものだった
ということだろう。

それと、孤立していなかった。

たくさんの友人がいた。

情熱。それを教えるのが一番難しい。

情熱さえあれば、何とかなる。

野澤真一は、質問をした。
最近、野澤は必ず質問する。

情熱者の系譜へ、ようこそ。

これから先は、長いよ。


安藤忠雄さんと対談


野澤真一の質問で、安藤さんと床を検証


質問をした野澤真一クン。

(photos by Atsushi Sasaki)

本郷通りを歩いていて、
あれっと足を留めた。

大学院生の時よく行っていた
「梅寿司」の明かりが消えている。

「売却物件」の札がある。

なくなっちまったんだな。

イメージが奔流した。

白木原さんや、徳永さんや、それに。

あの頃のオレがやってきて、
現在のオレの前に立ちはだかり、
「お前はまだうたっているか」と問い詰めた。

11月 30, 2008 at 08:36 午前 |

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コメント

貴重な対談に感謝致します。なんとも言えない、心温まる時間とパワー戴きました。本当にありがとうございました。次回も楽しみにしております。

投稿: 渡部真喜 | 2008/12/03 22:52:59

安藤忠雄さんが、「独学」である。
とはまったく知りませんでした。感動~!
学校に行かなくてはできないこととばかり思い込んでいました。

私は、安藤さんのウエスティン淡路ホテルや
それを取り巻く環境が大好き。
それは、コンクリートで建てられているにもかかわらず、
なぜが自然に溶け込んでいて
(プールから望む景色は特に最高)、
また帆立貝の殻で敷き詰められた上を流れる
なだらかな水はほんとうに美しい。

なお、花はく会場の花壇を楽しみつつ歩くと、
花壇のと共鳴するような
階段を流れ落ちる水の流れが
自然に波打っているようにみえ、
なんとも心安らぐ環境。 とても素敵な建築で、
私自身もその素敵な環境に
溶け込んでいるような不思議な感じがするのを、
今、思い出ています。

それはもしかすると、独学だから、彼の情熱が学ばせ、
吸収させてつくりあげた安藤スタイルとしてかもしだされたものに
触れた感動なのかもしれませんね。

そして、安藤さんが、独学者(情熱者)。
彼自身の方法で、京大の学生が読むような
教科書を読んだり、お友達もたくさんいたという話が、

赤毛のアンが先生をしながら、大学のテキストを取り寄せて、
ギルバートという善きライバルを意識しつつ
学習するという話に共通しているようで。。。

その共通点は、情熱だったのかとも考えると、
大きなエールが届けられた気がしましたぁ。

茂木先生の鼎談やら対談やらからの感動や
それへの視点に触れると、
私自身触発されてとても不思議な発見に気づき
とても楽しいです。 

お体を大切に(^O^)w、
ますます茂木先生のご活躍をお祈りいたします!

投稿: Natural2 | 2008/12/02 1:53:59

茂木先生
 こんにちは
 生まれて初めてコメントというものを書かせていただきます(ドキドキです)。
 「ジンダイ」の講演会、拝聴させていただきました。
 いろんな思いが交錯しました。・・・感動が大きかったです。
 残念だったのが早口なので聞き取り切れなかったことと、メモしきれなかったことです(年のせいです)。何よりスっと記憶しきれないのが悔しい!そんな私ですが、直ぐに浮かんだお話しは、「大学の資源は人である」です。得た情報を如何に活用するかも「人」
 
 そこ(不本意入学の大学に)にたどり着いた学生が、自分のことならまだしも、大学を卑下する。そんなに嫌なら再挑戦して灯台(東大)でも行けばいい!と言っても次の努力をするつもりはない。そして友人が作れないのは自分が悪いんじゃないとノタモウ。
  ・・・こんなことを毎日のように繰り返し聞かされると切れそうになります。・・・
 
 芸術の見方。自分が感じたままに受けとめればいいというのも、「うん。そうそう」大納得です。
 世の中、総批評家、評論家と言っても過言ではないくらい、美術館に行けば勝手な解説が耳につきます。映画も同じです。
 自分が自分でありたい時間を大切にしたい。そう思います。
 長い文章ですみません。失礼致しました。
PS.
 先生は、テレビより講演会。生のお話しの方がいいですね。お人柄の良さがよく表れていらっしゃいます。次の機会が楽しみです。

投稿: めたポン | 2008/12/01 13:53:37

人が「モノが劣化して朽ちて(果てには)無くなってしまう」と思うのは儚いですね。
(建築も、劣化の問題があるので安藤先生も気を遣われていることでしょう・・・・)

哲学の永遠のテーマかもしれません。

投稿: 僧正 | 2008/12/01 7:47:58

役者の方が


情熱に満ち


舞台で


人生を
繰り広げるように

“情熱”は‥


どんなモノよりも


本人の


心と体を


目標へと導く


“源”では?



私は

そう感じています

(=゜ω゜)ノ

投稿: レイブン | 2008/12/01 1:51:10

茂木先生こんばんは♪「お前はまだうたっているか」と問いつめた…心の叫びのようなものが響きました。
情熱を教えるのは難しい…教えてもらう側として自分なりに考えてみたのですが、そういうものに対してhungryになっている時はスーッと入ってくるのですが、与えてもらって当然のような気になっていたり、心を閉ざしている時は何を言われてもピンと来なかったように思います。でも、必ず後からそうか、あの時言われていたのはこういう事だったのか!と、ひょっこり芽を出す時がくると思うのですが。熱く語って下さった方の言葉というのは無意識に心の内に残っている気がします。
情熱さえあれば何とかなる…大変心強いお言葉と拝しました。
野澤さんいい表情をされていらっしゃいますね。
私も先生にいただいた(勝手に頂戴した気になっております(笑;))情熱の種で奇麗な花を咲かせられるよう頑張ろうと思います。
安藤さんの独学の成功の秘訣も大変勉強になりました。
いつも有り難うございます。m(, ,)mペコリ

投稿: wahine | 2008/11/30 22:29:10

「独学で成功する」為には、【審美眼】が必要だ。絶対条件。
これを選べば高みに到達するという、道・価値を見極める確かな見る目・判断力だ。
じゃあどうして安藤氏にそれがあったのか。

それはもともと持って生まれた能力・天賦だということがわかる。
物事の多様性、興味深い関連性、クールで超然とした観察者。

コツコツと知識を蓄える、職人のような気質。
さわやかで行動的な、高いコミュニケーション能力。
これはもともと、母親のお腹に命の灯火としてやどったときから
安藤氏がもっている力、なんだ。


そして、生命の誕生とは、そういうことなんだ。
人類が誕生して数百万年、シンプルなフロー(仕組み)から
いくつかの才能を組み合わせて、無限に異なった人間が生まれる。
脳は、ココロ(魂)を理解・伝達する存在であるし、そうあるべきだ。

投稿: 木田ひこの | 2008/11/30 22:09:51

本日の日記を読み、


私も頑張らなければ!!と思いました。

本当の気持ちや言葉を伝える事。

情熱を持って、進もう。と

投稿: 奏。 | 2008/11/30 20:14:48

こんにちわ

「質問三年、講義八年、独学無限」と、勝手に思っております。(^^)

投稿: 質問のクオリアby片上泰助(^^) | 2008/11/30 18:03:03

茂木先生 こんにちは♪
コンクリート・オアシス拝聴させていただきました。安藤さんと言えば髪型とお声に特徴がある方と思っていましたが、まさに独特の個性があり素敵な方でした。とてもお茶目で真面目な顔でジョークを言うので、返ってプハァ~!とおかしかったです。茂木先生も言われていたように、感性はどのように教えることが出来るのでしょうか?私は感性は生まれた時からあるものだと思います。その物事に対して強い感性(意識?)を持って生まれた人が、その道に自然に進んでいくのではないかと思います。もちろん環境は大事ですけど、環境に左右されずに出てくる物がある人が、感性がある人だと思います。努力以前に備わっている人は確かにいると思います。あとそれを育てて行くのは、その人の努力ですね。赤門は始めてくぐったのですけど、三四郎池、安田講堂と歴史ある場所を見たり、またイチョウ並木もすごく立派でした!「一粒で二度美味しい」秋の一日でした♪

投稿: 平井礼子 | 2008/11/30 14:40:27

茂木さん、こんにちは。
大阪は今日も快晴。
小春日和の穏やかな一日となりそうです。

さて、安藤忠雄先生ですが「これが安藤忠雄だ!」
という世界をもっていらっしゃる。
独学で建築学を学ばれた!というお話はとても有名
ですが、それは想像を絶するものだと思うのです。

茂木さんの著書で「天才論」の中に、やはり
ダ・ヴィンチは独学だった!と書かれていたと思うの
ですが・・・。
確か、学校には行っていなかったのですね?!

想像力というものを考えると、「独学」に勝るものは
ないのかもしれない!とこの頃、思います。
誰かに何かを教わっている間はその壁を超えられない
のではないか・・・と感じます。
お喋りや犬のトリミング&訓練も我流が出来上がってこそ、
自分のスタイルが構築される。

安藤先生は、道端に捨てられたガラクタさえも宝に
変えられる人。
そのお話を伺った時、私はものを創る最も大切な魂
を安藤先生から感じました。

「情熱さえあればなんとかなる」・・・そうですね!
いろ~んな場面をもその情熱で乗り切っていきたい
ものです。

茂木さんは、電車の乗り間違えはありませんか?
私は一度、やってしまいました~。(笑)
船上DJをしていた頃、仕事以外のことでどっぷりと
疲れることがあり・・・。
幼い子供二人を連れたご婦人の様子がおかしい。
直ぐにパーサーに連絡をして、とにかく海へ飛び込まない
様に気にしつつおしゃべりをし、その方と話し込み、疲れ
果てて港へ着き、早朝帰宅。

家で仮眠をとっているつもりでしたが、爆睡。
その翌日、名古屋へ行くはずが仮眠をとったことから
勘違いをしてしまい、新大阪へ行ってしまって・・・。
指定席を見ると「赤い風船」の団体客。
私の席におばさまが座っており、大騒ぎに。
丁度、車掌さんがやってきて、「何かおかしいかも?!」と
自分の指定席券を見てみると、「うわぁ~、一日違う~。」
と気づいて、慌てて飛び降りたことが・・・。(笑)
あんな勘違いは二度としたくないですね~。(爆)
(でも、おばさまもを始め誰もがJRのミスだと思い、私を
 疑う人はいませんでした~。アハハ・・・。)

気をつけないといけません。

乗り過ごし防止方法として、携帯電話のアラーム機能を
セットしておくとよいですよ~。

では、今日も一日、スマイルで!

投稿: 茂木さんの崇拝者より | 2008/11/30 12:20:54

講演会「コンクリート・オアシス」、楽しく拝聴させて
いただきました。

大阪のそこいらのおじさんのような、闊達な関西弁の口調で語られる安藤忠雄さんに、何とも言えない親しみを感じた。

安藤さんが全くの独学で、建築の全てを学ばれたというお話には、本当に驚いた。しかも本筋を外さずに…というところが、心底、凄いと感じた。

白熱のほむらの如き情熱がなければ、とてもそうはならないと思った。

質疑応答の時間、私のした拙い質問にも、安藤さんは懇切丁寧に答えてくださった。本当に有難う御座いました。

情熱と感性は、まさに教えられるものではない…今回拝聴した講演は、そのことを再確認させるような、深くて熱いものだった。

自分の内より沸き上がる情熱と好奇心が、もてる感性を磨き矯(た)めさせてくれるのだ。まさにこれこそ、センスを磨く「教師なし学習」だ。

その為にも、もっと様々な、美しいものと出遭っていこう。時間がない…などというのを言い訳にしないで。

情熱と感性の炎を、カンカンに熱くして、生きていこう…!


追伸:“建築は藝術”という安藤さんの言葉に、計画性のない大都会での、ビルの乱立ぶりの醜さを思い浮かべ、その残念ぶりを心でひそかに嘆いた。

投稿: 銀鏡反応 | 2008/11/30 11:27:25

茂木さん、おつかれさまです☆
昨夜のハテナの殿堂、すごくおもしろかったです!
ビデオにおさめて、たった今見終わったところです。
養老孟司さんの名前を茂木さんのブログで知って
本を何冊か読みましたが、テレビで拝見したのは初めてです。
「あっ!すごい!茂木さんと養老孟司さんが一緒に出てる!」
それだけで楽しくなってしまいました♪

そして1日18時間使って独学で建築を勉強された安藤さん、
「わぁ!すごい!」と思わず叫び声です☆
わたしもスペイン語を勉強しようと志はあるのですが
なかなか習慣にできず、ついつい他の事に時間を優先してしまう・・。
「脳を活かす勉強法」を読み終えたときには
「よしっ!」と意気込んだのですが、意志が弱いのか全く情けないです。
独学ってそのものに対する情熱がないとできないですよね。
1日の時間をうまく使って、脳を切りかえていかなくちゃ!

茂木さんにかかわる人って、本当にすごい人たちばかりですね☆
それは茂木さんのパワーからくるものなんでしょうね。
茂木さんの存在そのものにしあわせを感じているわたしですが
「すごいなぁ」と感じる人たちが増えることで
よりいっそうハッピーになってます♪

投稿: Loly | 2008/11/30 10:56:28

はじめまして・・・

私、5歳からピアノを続け 
四半世紀以上になる 
41歳 未年のものです。

先日の「世界ベストハウス ダヴィンチスペシャル」の内容は
知らないうちに引き込まれ、
7歳の息子と一喜一憂しながら見させていただきました。

芸術の奥深さ と 
現代科学の素晴らしさ の
一見両極にあるもの同士が
結ばれたようだ・・・と思いました。

あまたの数の芸術作品の中で 
ごく 限られた作品としか巡り会うことが出来ませんが
その作品との出会いは
偶然ではなく 
必然であるのだなぁ・・・と
近頃、強く感じながら
ピアノに向かっています。

何かしらのメッセージが残されている芸術作品(絵画も音楽も)に
触れることは、
何にも替えがたい 心の財産です。

「情熱」・・・気恥ずかしささえ覚える言葉ですが
夢中になれるものが「好き」だからこそ
「情」(気持ち)が
「熱」くなるのでしょうか?

投稿: カズキザウルスママ | 2008/11/30 10:49:40

ハテナの殿堂を見ました!
出演者の顔ぶれが、今のジダイの代表者に思えました。
一人ひとりの出演者の後ろには、同じ系譜の日本人が並んでいるのではないでしょうか。
たけしにはたけしがいて、河本には僕がいるつもりで見た。本つながりだ!
音でつながるじゃないか。たけしもそう言っている。
いじめっこたけし。ジャイアン。僕はノビタなんだろう。

投稿: NHK | 2008/11/30 10:10:43

おはようございます!
茂木さんは「うたっている」と思います。
茂木さんのうたう「熱」が、みんなの心を打つ「今日」が
あるのだと、すごく思います・・・☆☆

情熱のない言葉&思想は、心に響かない、届かないものですね。
わたし自身「うたっているか」問い続けたいものであります。

投稿: 月のひかり | 2008/11/30 8:50:32

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