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2008/11/16

オバマ氏の言葉の力

ヨミウリ・ウィークリー
2008年11月30日号

(2008年11月17日発売)

茂木健一郎  脳から始まる 第129回

オバマ氏の言葉の力

抜粋

 オバマ氏がアメリカの政界に彗星のように現れるきっかけとなったのは、2004年7月の民主党大会における基調講演。ジョン・ケリー氏が民主党の大統領候補となっており、その応援演説が主眼だった。
 当時、オバマ氏は民主党の上院議員選の候補者にはなっていたが、中央政界ではほとんど無名の存在だった。「オバマって一体誰?」と半信半疑の会場の雰囲気が、オバマ氏の演説を聴いているうちに変わっていく。オバマ氏の言葉の力が、人々の心を深いところから動かしたのである。
 (中略)
 「私たちの国が偉大なのは、摩天楼があるからでも、軍が強大だからでも、経済規模が大きいからでもありません。私たちは、200年以上前に打ち立てられたごく簡単な原理に基づいて生きている。『私たちは、次の真理を自明なものと認める。全ての人間は、平等に創られている。』と」
 オバマ氏が話を進める度に、「この男は何ものだ?」「凄い」「注目に値する」「素晴らしい」と会場を埋めた人々の反応が変わっていく。最後は熱狂的な満場総立ちの拍手。未来のアメリカ合衆国大統領が、華やかにデビューした瞬間だった。
 それから僅か4年と少しの後。オバマ氏はアフリカ系アメリカ人として初めて大統領選に勝利し、演説する。
 「確かに、長い時間がかかった。しかし今晩、今日私たちが成し遂げたことゆえに、この選挙において、この決定的瞬間に、変化がアメリカを訪れたのだ。」
 オバマ氏を当選させたのは、人種でも、お金でも、若さでもなく、その言葉に表れた政治思想の卓越であった。
どのようなヴィジョンを持ち、どのように語るかで政治のリーダーが決まるアメリカ。ひるがえって、年功序列や根回しで指導者が決まっていく日本は、アメリカという鏡に映った自らの姿をどのように省みれば良いのだろう。 

全文は「ヨミウリ・ウィークリー」でお読み下さい。

http://info.yomiuri.co.jp/mag/yw/

11月 16, 2008 at 08:47 午後 |

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コメント

禁煙について、言葉の力を考察してみました。
http://smoke-free.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/post-fb6b.html

脳を活かす勉強法 についても紹介し、禁煙に考えを巡らしました。
http://smoke-free.cocolog-nifty.com/blog/2009/03/post-f8fd.html

宜しければ、見ていただければ幸いです。

投稿: 楽しく禁煙 | 2009/06/19 23:19:56

こんばんは♪こちら拝読させていただきました。
『私たちは、次の真理を自明なものと認める。全ての人間は、平等に創られている』と。
オバマ氏を当選させたのは、人種でも、お金でも、若さでもなく、その言葉に表れた政治思想の卓越であった…深く共感致しました。
確かに現実の政治は必ずしもきれい事では進まないのでしょうが、身の安全も危惧される中、変化をもたらしたオバマ氏の“言葉の力”が人々の心を深く動かしたのだと思います。うわべだけの言葉には何も感じませんが、信念から湧き出てくる言葉は、深く響きます。私たちも日本の政治家の言葉で感動の涙をながしてみたいものだと思いました。
それでは、先生もうお休みでしょうか。いい夢を。(*^ω^*)ノ☆☆☆

投稿: | 2008/11/18 13:25:44

歴史的にも、安全保障的にも、経済的にも、文化的にも、日本はアメリカに大きく依存している以上日本人が「アメリカ、アメリカ」というのも自然なことだとは思いますが、やはり僕はEU諸国の方にも同等かそれ以上の興味があります。長い歴史の中で生み出された数々の基本理念と伝統の重みは、やはりアメリカではなかなか見つからないものだと思います。最近、白洲次郎の無相荘と旧吉田茂邸を見学させて頂きましたが、当時の日本にはオバマさんのように気骨のある日本人の政治家はいたと思います。そこでもし白洲次郎がイギリス・ケンブリッジ大ではなく、アメリカの有名大学を卒業していたら、アメリカ人にとって白洲次郎は威厳のある「従順ならざる唯一の日本人」から親近感がもてる「ちょっと言う事を聞かない日本人」になっていたのかもしれません(笑)問題の本質は白洲次郎の人格自体にあるので、どこで教育を受けたかがすべてを左右するとは思いませんが、それでもやはりイギリスの空気を感じ取って育ったことは間違いなく何らかの影響を及ぼしていると思います。オバマさんのスピーチももちろんカッコイイですが、やっぱり白洲次郎のもカッコイイ!いや〜白洲次郎がますます好きになりました!!

私は、「戦後」というものは一寸やそっとで消失するものだとは思わない。我々が現在声高らかに唱えている新憲法も、デモクラシーも、我々の本当の自分のものなっているとは思わない。それが本当に心の底から自分のものになった時において、初めて「戦後」は終わったと自己満足してもよかろう。〜白洲次郎〜

投稿: | 2008/11/18 2:19:52

はじめまして。

コメントさせていただきます。

政治的意図はありませんが、あの大統領が決まった瞬間、鳥肌が立ちました。
なぜか興奮したのです。
私は日本人ですし、世界で一番日本を愛しています。

しかし、肝心のわが国の総理が決まった瞬間はなんとも思わなかったのですが、オバマ氏の当選には感動しました。

アメリカは今とてつもない危機に苛まれています。
もちろん世界中がですが。。

しかしそんな危機に直面した時に、あれほどにまでに差別を受けた黒人を大統領にする、その「変化」に対応できる国民性に感動したんだと思います。

先延ばしの日本をつらく思います。

そんな茂木先生の言葉に感動しました。

ありがとうございます。

投稿: ヤマモト リョウタ | 2008/11/16 22:32:24

オバマ氏の演説をテレビで聞いたとき、
ロスに住むギリシャ系アメリカ人の私の家族は
心が奮い立ったそうです。

アメリカのマイノリティの沢山の方達がそう思われたのでは。。。
主流派のワスプの方達もそう思われたとおもいますが。

その後 ネットでオバマ氏の演説を聞いたとき、
カリスマってこういう事なのかなと思いました。
凄い力の有る方ですよね。心酔してしまいました。

アメリカの街と町を隔てる
道に立っていた見えない貧富の壁を思います。
あれにはびっくりしました。
妖怪の塗り壁みたいにそこに有りました。

茂木さん カレー好きですよね〜
そう言えばイギリス人の友達が作ってくれたカレーは最高でした。

投稿: | 2008/11/16 21:20:40

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