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2008/11/23

いつか真実が

「ここですか」
 
 「いや、もう少し先でしょう。」

 制服を着た小学生たちが、あかあかと
照らされた校門から出てくる。

 それは、附属学校のようだった。

 「あっ、ここです、ここです。」

 門を入ると、すでにホールに入っていく人たち
がいた。

 立教大学は、Saint Paul's Universityと言う。
 『三四郎』の中で、美禰子が
「会堂(チャーチ)」に行く。

 「美禰子の会堂へ行くことは、はじめて聞いた」

 あの時代のさあっと枯れ葉が舞うような、
そんな優美なイメージが立教大学にはある。

 「未来のことはとにかくわからないのです。」

 そんなことから話しはじめる。

 質疑応答になって、さっと手を上げた男を
見たら、慶應の近内だった。

 あいつ、また来たのか。

 講堂の外に出たら、ウェッジの松原梓さんと
近内がしゃべっていた。
 
 「写真を撮っていいですか?」

 「本を買ったのだけれども、忘れてしまって」

 ペンを走らせていると、タクシーを停めて
下さった。

 松原さん、近内と丸の内に向かう。

 車中で、松原さんにゲラをもらう。

 「インサイドというのはインサイトですね。」


 なるほど、著者しか知り得ない事実という
ものはあるのである。

 丸の内ホテルの7階に着いて、
和田京子さんに電話したら、
 しばらくして
 身体の大きな男と歩いてくる。

 「あれっ、内田さんも一緒だとは思いませんでした。」

 内田樹さんの最近のブログはますます
良いと思う。

 オアゾの中の店で黒糖焼酎を傾けながら
まず撮影。

 続いて座談の様子を撮るが、
スィッチの入ったもつ鍋が気になって
仕方がない。

 何しろ、ニラがたくさん入っていて、
餃子の皮まで上に載せられている。
 もつは頼もしく下に沈んでいる。

 そういえば、お昼を抜いていた。

 いやあ、本当に楽しかった。

 対談を終え、三島まで行くという
桑原茂一さんと東京駅に向かう内田樹さんを
見送りながら、至福の時を想った。

真実というものは巧みに隠されていて、
たどり着くにはちょっとした技術がいる。

おいしいもつ鍋を作る工夫と、
同じことではないかしら。

いつか真実がほらそうだむこうの角を曲がって
やってくる。そんな心楽しいたくらみに満ちた
夜。


内田樹さん、桑原茂一さんと。

桑原茂一Diary 

内田樹の研究室 

11月 23, 2008 at 09:05 午前 |

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フジTV「ボクらの時代」で、 松本幸四郎、市川染五郎、松たか子が登場し、 親子の鼎談が繰り広げられた。 [続きを読む]

受信: 2008/11/23 11:05:49

コメント

茂木先生お早うございます♪
私も昨夜、もつ鍋をいただいたのですが、先生の記事を想い出し、少し嬉しかったのです。ぷりぷりのそれは、確かに頼もしく下に沈んでおり、口の中で弾むようにとろけました♪
真実というものは巧みに隠されていて、たどり着くにはちょっとした技術がいる…深いお言葉と思いました。きっと簡単に見つかってしまうようなものは真実ではないのですよね。技術を身につけるにはやはり努力が必要で、難しいからこそいつか真実に触れた時、それは最大の喜びへと変わるのでしょうか。
向こうの角を曲がってやってくるように…小鳥の翼の中、星の篝火の中、移りゆく季節の花の中に隠されているのかもしれない。。ふとタゴールの詩が浮かびました。私の血はそんな見えざる路の智慧をもっているのかと問いながら。
心楽しいたくらみに満ちた夜、満月の光が先生を照らしているかのようです。
笑顔の素敵なお写真にほっこりしました。(*´∀`*)
それでは先生、今日もよい1日をお過ごし下さいませ。
(*⌒∀⌒*)ノシ
☆追伸☆
毎日お忙しくされている先生、朝晩一段と冷え込みますから、お風邪などひかないよう心から祈っております☆☆☆

投稿: | 2008/11/24 8:30:31

真実にたどり着くには、どうすれば良いのでしょうか?

求めて…待っていれば、来るものなのかしら?

投稿: | 2008/11/23 23:11:28

どうぞ そのまま お元気で。

投稿: | 2008/11/23 22:46:37

モギ―先生、こんにちは。
今、目の前にほかほかの茂木健一郎先生のお顔があります。そうです。読売ウィークリーです。こんな林の中を毎朝まさしく疾走していらっしゃるのですね。昨日も養老先生ご推薦の、響きあう脳と身体・・を、その前の日には、脳にいいことだけをやりなさい・・を興味しんしんで手元に置いて、日々の仕事の合間に読み込んでいます。テレビで養老先生の熱帯雨林の番組も偶然見る事ができて、モギ―先生のコスタリカや、養老先生のお話のされ方や雰囲気をキャッチできて幸運でした。今日のクオリア日記のモギ―先生のお言葉に優美という文字を見つけて、ピカピカと嬉しかったです。美しい文章に酔える幸せを思い出しました。パソコンなのに、優美という文字が光ってたのです。目にハートだったのかしら?

投稿: | 2008/11/23 15:18:52

こんにちわ

茂木さんが「意識の問題の先に、どんなサプライズが何かあるだろうか」と、言っていましたが、将来、時空間と意識の関係が解けるのではないでしょうか?


グツグツ、おいしいもつ鍋つくる、脳は、お鍋とコンロ?(^^)

投稿: | 2008/11/23 14:50:33

こんにちは。

この世の中、真実というのがそんなに簡単に辿り着けたら、世界からは“秘密”とか“謎”というのがなくなり、すべてが筒抜けになってしまうのに違いない。

想像もつかない何かが「真実」として秘められている。それを知りたくなるから、私達は「秘密」あるいは「謎」という言葉に、磁石に吸い寄せられる砂鉄の如く、引き寄せられる。

でも、そんな真実はあるとき、ひょんなことで明らかになる事がある。

それを知ったとき、人は驚いたり、喜んだり、ホッとしたり、がっくり来たりと、いろいろな感情を抱く。

とにかくこの世は、あらゆる姿の「真実」が、簡単には探り当てられない所に隠されているからこそ、難しく、だからこそ、面白いのに違いない。

内田樹さんや桑原茂一さんとご一緒のショットがいいですね。そういや、もつ鍋に限らず、鍋のますます恋しい季節になってきました。

日々大車輪のように活動される茂木さん、本当に毎日、お疲れ様です。新型インフルエンザが、今年は流行るかもしれないので、くれぐれも御自愛下さい。

投稿: 銀鏡反応 | 2008/11/23 14:26:17

茂木さん、こんにちは。
今日の大阪は快晴、でも寒くて・・・。
また、甘酒を飲んでしまいそうです。(笑)
このあと、愛犬と一緒にお出かけします。
茂木さんもジョギング、出来ていますか?

さて、「未来のことはとにかくわからないのです。」
誰にもわからないのですが、未来予想図の様なものは
一応、心に描いて進んでいますが、「それが駄目なんです。」
とおっしゃらないでくださいね。(笑)
夢の予想図の様なものです。
こういう自分になっていたいな!という感じのもの。

「真実?! 美味しいもつ鍋を作る工夫と同じこと?!」
一所懸命に丁寧に愛情を込めて作るということなのでしょうか?
もつ鍋ともんじゃ焼きは、未だに食べたことが無いのですが。
珍しいでしょうか?(笑)
夫から言われて、まだ、食していません。
どんな味がするのかなぁ~と時々、想像しています。
作ってほしいと思うお料理は必ずそこへ連れて行かれるのですが、
茂木さんは、好きなのですね?!
アルコールと合うのでしょうか?
夫はアルコールが一滴も飲めませんから、駄目なのかしら?

「たくらみに満ちた夜?!」ですか。
な~んだか、桑原さんとご一緒している時の茂木さんは、
毎回の様に‘たくらみ’を抱いている様な感じですね!(笑)
そのようなお仲間なのですか~?

そういえば、私の周りにも「大型犬」を飼いたい!という方が
いましたが・・・。
もし、「犬を飼いたい」という方がお近くにいらっしゃる場合は
どのような家族構成であるか、どのような所に住んでおられるか
その犬とどのような生活をしたいかを、まず考えた方が良いので
すが・・・。

例えば、ゴールデンだとかラブラドールなどは、お散歩なども
引っ張る力が凄いから、生後4ヶ月の頃から訓練を入れないと
大変みたいです。
ボランティア先にもゴールデンがいますが、オーナーさんが
お忙しいからスタッフの方がお散歩に連れて行っていますが、
急に暴走し、膝のお皿を割ってしまわれた方がいます。
ゴールデンは皮膚や間接が弱いこも多いです。
それから老犬になった時、寝返りが出来なくなった場合、人の
手が必要になります。
お散歩中に発作が起きた場合、連れて帰る時は?とか、大型犬
を飼われる場合はこんなことまで考えられた方が良さそうです。

ただ、ゴールデンやラブなどは、普段は性格が穏やかですので
とにかく見ているだけでも癒されます。
躾・訓練さえしっかりと入れさえすれば、言うことなし!のわんこ
ちゃんです。
レトリーバーというからには、泳ぎが上手!(運ぶという意味)
猟師が鳥を撃って水の中に落ちたその鳥を「運ぶ」犬として、
つくられた犬ではなかったかな?!
プードルもそうですね!
レトリーバーの様な犬は一緒に泳いだりも可能ですし、四季を
問わず楽しめます。
先ほどの訓練は、「服従訓練」で、一通り覚えさせるのに6ヶ月
~1年くらいでOK!が出されるはずです。
一回の料金は、だいたい5千円~7千円くらいで、週イチか週二
のどちらかになると思いますので、週イチの訓練なら二万円~ですね。
何でも訓練所の質や値段はあってない様なものですから、よ~く
お調べになられた方が良さそうですが。

ただ、レトリーバーといっても種類やカラーもいろいろ。
ゴールデン、ラブラドール、フラットコーテッド(毛が長い)

犬のことは学びましたので、資料もたくさんありますが、
今、書いた様なことを想像し、自分たちに合った犬かどうかを
検討されて、大丈夫そうだったらお求めになられてはいかが
でしょうか?

茂木さんのご友人にどうぞ、よろしくお伝えくださ~い。(笑)

では・・・。
  

投稿: | 2008/11/23 14:24:23

僕はYODAが、この世界の成り立ちを、分かりやすい表現(数式や公式ではなく)で提示していただいていることに感謝しない日はありません。
しかしながら、真実には毒があります。
「バカの壁」からの衝撃は、この日本、大和中を揺るがしました。被害者はどうしても出ます。しかし、それはバタフライ効果です。これも風呂敷にある言葉です。
僕の語ることは、
結局のところ、教えていただいた(盗んだ)ことを繰り返しているに過ぎません。(もちろん、それが正しい解釈かも黒白がつきません。)
だから、僕は人形(楽器)です。
自分のオリジナルを出せないかと考えます。それは
個性ですが、個性は僕の身体。
存在していること自体が、僕のオリジナルです。僕の場所には僕しかいません。でも、それは誰でもそうでした。たしかに個性を持っていたら、病気ですもんね。

フォースとともにあらんことを

投稿: | 2008/11/23 11:04:52

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