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2008/10/29

とてつもなく難しいこと

帰国のシャルル・ド・ゴール空港で、
やっとネットが通じる。

レオナルド・ダ・ヴィンチは、
その生涯のうちに、数多くの人体の
解剖をした。

解剖学的知識により、
身体の中がどのようになって
いたかはわかっていたはずである。

そのことは、『岩窟の聖母』など、
彼の宗教をテーマにした絵画に、
どのように反映されているのだろう。

イエスは、十字架にかけられることによって、
自らの肉体をさらし、
その内部がどのようになっているかを
世界に露わにした。

「神の子」の肉体は、つまりは、
私たち人間の肉体と、寸分違うところが
なかった。

にも関わらず、イエスが「神の子」
であるということは、あり得るのか。

休館日のルーブル美術館で、
『モナリザ』『岩窟の聖母』『洗礼者ヨハネ』
『聖アンナと聖母子』を見る。

薄暗いキャンバスの中の
唯一の光源は「人間の肌」であるかのように、
永遠の謎が輝く。

世界の初めから隠されていて、
世界の終わりまで解かれることのない
何ものか。

とてつもなく難しいことに
ずっとずっと向かい合っていたいなと
雨が降り始めたパリの空に想う。

10月 29, 2008 at 06:06 午前 |

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コメント

茂木健一郎博士が とてつもなく難しいこと と言われること

         解けると 人類救世 ・・・☆ 明へと

         繋がっているような 気がする。


         救われたい 人類 そして 宇宙

         髄が痛む   神髄 真髄 心髄

投稿: 一光 | 2008/10/30 6:42:43

人間は永遠に分かることのない謎のある世界に生きているんですね。未知なることに飽きることなく向かい合って生きているんですね。

投稿: nicole | 2008/10/30 3:40:45

茂木健一郎さま

失礼いたします。

ハードスケジュールを難無くこなされてゆくお姿。
かいまみれない部分を時に空想してしまいます。
例えば、
朝のクオリア日記。
アップが早ければ、嬉しい反面、睡眠が充分ではないのかな。
アップの遅いときは、睡眠がとれたかな、なんて少し寂しいのですが、なっとくしてみたり。
勝手な発言ですみません。

もう、おもどりになられたのでしょうか。
ついついブログチェックしてしまいます。

疲れもだいぶたまっているころですね、
おつかれさまです。
どうぞ、お体ご慈愛されてくださいませ。

投稿: 美容師 | 2008/10/30 1:57:15

はじめまして。

世界の初めから隠されていて、
世界の終わりまで解かれることのない

それは感情とクオリアかな?と思いました。

人間にゆるされた、唯一の自由は感情とクオリアなのではないでしょうか。

投稿: akiko | 2008/10/29 23:22:07

熊野…フランス…
スーパーマン茂木先生

天高く秋豊かな自然
永遠の謎、心にキーワード
難しいこと大切に思いながら
やわらか脳やわらか脳…とつぶやきながら
コメント参加させていただきたいと思います

投稿: nishimura | 2008/10/29 22:27:01

茂木先生こんばんは。そしてお帰りなさいませ。(^∀^)ノシ
唯一の光源は人間の肌であるかのように永遠の謎が輝く…先生の著書「天才論 ダ・ヴンチに学ぶ総合力の秘訣」にあるようルーブルで、未来を見て来られたのでしょうか。
ご本にレオナルドは、生涯に30体以上の解剖を行い、機械として人間を観ながら解剖図を残し、一方でキャンバスの中に生を描く2つの目…分解と統合、生物と無生物、拡散と収束など2つのベクトル…「モナ・リザ」「聖アンナと聖母子」「洗礼者ヨハネ」はレオナルドが死ぬまで手放さなかった…作品の謎は“起源の隠蔽”ではないか等、書かれていますが、レオナルド自身も生命そのものの根源に横たわる謎を最期までこの3作品に描き続けたのでしょうか。
脳は学びの依存症である、知の欲望は無限で一生満たされることがない…とてつもなく難しいことにずっと向かい合っておられる先生。知を愛し求めたソクラテスや生涯をかけて善を追求したプラトンが浮かびました。
休館日に鑑賞出来るなんて、羨ましい限りです。その瞬間、先生の星時間だったのでしょうか☆☆☆
長時間の飛行、大変お疲れと思いますので、ゆっくりなさって下さいませ。(*´ω`*)ヾ

投稿: WAHINE | 2008/10/29 22:07:36

人間は、洋の東西、或いは宗教の違いを超えて、人間を超えた存在がないと不安で生きられなくなるのではないでしょうか?
キリストも最後の審判も自分を超越したもの(それが、人間が思い描いただけのものであっても)が生きるよすがになって日々の生活をしているのでは?
民族・エスニシティや宗教間の対立・紛争を研究している者として、民族や宗教と言う非科学的な人工の擬制の超越物でもそれをアイデンティティにして生きているのではないかと思わされること多々ございます。
脳科学的にはどうなのでしょうか?

投稿: ALBANIA | 2008/10/29 21:22:48

私の友人もとてつもなく難しく不思議な人 日本で生まれフランスで教育を受けとてつもなく難しく、そして単純な天才・・・にできあがってしまった様子。いくつもの大学を出て、タイトルを得た後に日本のビジネス社会に舞い戻り、逆カルチャーショックを受けたそう。
なんと、たかりと嘘とごまかしの上手な人が多いことか・・・と話していました。悲しいかな最近その意味が少しずつ理解できてきた私です。
はじめは言っている意味すらわからず反発していましたが、ふとわが部署の上司やそのまた上司に目を向けると実力よりゴマすり、自腹より領収書、等々以外に身近なところで繰り広げられている現実・・・これがそとから見た世界の非常識、日本のサラリーマン社会なのだ。フランス社会とはどんなものなのか・・・見てきてください。

投稿: yami | 2008/10/29 20:54:57

何時か、都内の某大型書店で、「人体解剖モデル図版」の本を読んだことがある。

人間の男女の解剖モデルなのだが、当時、極めて精巧な蝋(ロウ)細工で作られた人間の筋肉や各種内臓模型の、あまりのリアルな作りに、何故かぐいぐいと引きこまれていくのを感じた。

人間の体の中が解剖によってどんなものだか分かってしまっても、その当時の人々の、個々人の心が如何だったかと言うことは、時の彼方に消え去ってしまって、現代の私達にはとんとわからない。

そんな心のありかの問題も含め、まるで海底に棲む“テヅルモヅル”という生物のように、複雑に腕が絡まりあった、如何に頑張っても解けきれそうにもない、何か一種の難しい問題が、私達の前に見えない壁となって、ずっと以前から…もっというと文明開闢以来、立ちはだかっているのかもしれない。

其の問題に向かい合うことは、時に生命を削るような苦しみを味わうこともあるけれど、ある種知的で深い歓びを齎してくれるのではないかと思う。

p・s・こちら東京はおおむね好天でした。日本もヨーロッパも、これから寒い時期に入りますね。

投稿: 銀鏡反応 | 2008/10/29 20:18:04

宗教の頂点に象徴されている方々全て、私には摩訶不思議な現象に思ってしまいます。
されど その象徴を美しく神秘的に描く画家の心が、見る人の心をも捕らえてしまう強烈なパワーとして今も宿られる絵画を創る過去の芸術家の偉大さには、目眩を覚えたりもします。

絵の具ではなく、人の肌になり・・・布になり・・・空気も描き・・・
香るような美しい光を放ちいつまでも人の心を魅了するいつまでも捕らえて放さない、それが過去の絵画の魅力だと思います。

投稿: 穂 | 2008/10/29 17:04:38

茂木さん、こんにちは☆フランスからお帰りなさい!
強行スケジュールですね~。お疲れじゃないですか??

→『とてつもなく難しいことに
ずっとずっと向かい合っていたいなと~』

とても共感します。いのちを見つめる感覚は、不思議なものですね。

科学と宗教、キリスト教と仏教。
たとえば円で言うと、右回りか左回りかの、そんな違いがあっても。

求めて歩み続けていくと、目指すところは同じで
繋がっているものかもしれませんね、、。

こんな事を思うわたしは、すでに分別の世界の生き物で。
究極のところ、すべては「ひとつ」なのかもしれませんが、、。

投稿: 月のひかり | 2008/10/29 16:03:59

茂木先生 おかえりなさい♪ ほんとにお忙しいですね~。クオリア日記が更新されていない時は、ネットが繋がらない場所にいる!?と言うことですね。最後の文章で「世界の初めから隠されていて、世界の終わりまで解かれることのない何ものか。とてつもなく難しいことにずっとずっと向かい合っていたいなと雨が降り始めたパリの空に想う。」なんてカッコイイ!ですね~。どんよりとした灰色のパリの空の下、憂いを含んでたたずむ先生のお姿にシビれちゃいます(笑)これを読んで私は、無くした消しゴムがある日とんでもない場所から見つかったことを連想しました。だいたいこの辺の場所にあるかなぁ~?と思って探しても見つからなくて、あきらめたころとんでもない場所から見つかった。全然思いもつかない場所まで行っていたことはよくあることです。とても抽象的ですけど「とてつもなく難しいこと」は外にあるのかも知れない…でもそれが何かは誰も分からなくて…長い寿命が欲しいです♪

投稿: 平井礼子 | 2008/10/29 14:32:56

今 山の石に登り。朝拝見した、このブログをもう一度 読んでいます。

とてつもなく難しいことに 向き合い、時には背を向け、僕は生きているんだと 今 この場所で 実感してます。

投稿: 邦之 | 2008/10/29 13:21:59

GOOD NEWS NEW TESTAMENT (Today's English Version 4th Edition)
では、、、イエスキリストは自らを
「The Son of Man 」、、、と言ってます。
ハードは「man」だが、ソフトは「MAN」
並の人間じゃないぞ!!!って積もりじゃないかしらん♪

投稿: 亀井隆行 | 2008/10/29 12:55:05

こんにちわ

イエスには、自分が「神の子」と言う確信があったのだろう。その確信が何なのか、2千年たっても、わかっていない。


茂木さん、休館日のルーブル美術館を訪ねるという事は、TV番組の撮影ですか?。楽しみにしております。(^^)

投稿: イエスのクオリアby片上泰助(^^) | 2008/10/29 11:44:00

茂木健一郎さま

「 脳とクオリア 」
拝読の少しからですけど
ダビンチはクオリアを究極的に探求され続けて傑作を世に出され、本質的だからこそ素晴らしい作品として・・・かな?難しい。

茂木健一郎さま
パリに例えば何十年住みでも、ルーブル美術館の休館日に、はたして
逆に時間的に制約、フランス滞在がの茂木健一郎さま、ダビンチのクオリアに接しられたやも!などなど

「 脳とクオリア 」

私は購入しと良かったです、借りていたら返した後、あ!読み直しが出来ないですから。

投稿: HIDEKI TOKYO | 2008/10/29 9:25:40

おはようございます。
弾丸ツアーでレオナルド鑑賞ですね。
これもまた何か素敵なお仕事に
アウトプットされることでしょう。
鶴首いたします。
ご多忙お察し申しあげますが、
くれぐれもおからだには
お気をつけくださいませ。

岩窟の聖母の、手をかざした姿は
弥勒菩薩のフオルムとも、
私には重なって見えます。
なにかを信じ、祈る、という行為の崇高さが、
洋の東西を問わず、おなじような姿に
帰結していくのかなぁ、と、これは
かねがね感慨深く思っている点です。

画家にも、立役と女形があるなぁ、
とも感じています。役者と同様に。
その人自身の性癖とは関係なく、
作風・画風のことです。
レオナルドは、ぜったい、女形。
ラファエロは、穏やかで美しいけれど、立役。

美術館を劇場とみなせば、
どの美術館にもかならず、
座頭(ざがしら)と立て女形がありますね。
モナリザは、ルーブルの玉三郎。
団十郎、吉右衛門など立役の座頭級は、
ルーブルでは群雄割拠かなぁ。。。

おくだ健太郎・歌舞伎ソムリエ

投稿: おくだ健太郎 | 2008/10/29 7:51:44

今は飛行機の中でしょうか。

難しいことを 考える。考え続ける。自分も 自分のなかの 目一杯のものに 挑み続けます。

投稿: 邦之 | 2008/10/29 6:42:37

糸口は必ずあり  縺れ は、 連 ・・・・・

         綻び は、 定     解けそうな糸


         一の糸 ・・・・・・・・・  漣 ~~~~~ 

               一蓮  。。。

   : 息子がアニメ職です。 走る君 お気に入りです。
                       すみません・。

  

   

投稿: 一光 | 2008/10/29 6:42:19

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