面白さのしきい値
ヨミウリ・ウィークリー
2008年10月12日号
(2008年9月29日発売)
茂木健一郎 脳から始まる 第122回
面白さのしきい値
抜粋
私の研究室では、大学院生たちが集まって、週に1、2回ゼミを行う。メンバーが研究の進捗状況を報告する他、それぞれが興味を持った論文を紹介する「ジャーナル・クラブ」をする。「ジャーナル・クラブ」はもともとイギリスで始まった慣習で、論文が掲載される雑誌(ジャーナル)をめぐる会合というような意味である。
論文を他人に紹介するということは、研究者として良いトレーニングになる。内容をきちんと把握していないと、他人に説明ができない。研究の方法やグラフのデータの解釈など、十分に理解していなければ、他人に自信を持って語ることができない。
だいたい、修士に入学してきた頃は、どんな人でも論文を読むのに一週間くらいはかかる。その分野のことを何も知らないし、専門用語を含む英語力も足りないからである。それが、場数を積み重ねて博士課程に進むうちに、徐々に速く読めるようになる。博士を修了する頃には、2、3時間あればだいたいのことはわかる。
全文は「ヨミウリ・ウィークリー」で。
9月 29, 2008 at 08:34 午前 | Permalink
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