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2008/08/21

存在の精緻さ

 コスタリカの雲霧林の気候は
日本のそれと近く、夏で比較すれば
むしろ涼しかった。

 それでも、植生の密度は違う。

 公園をジョギングしながら、樹木や
草を見てそう思った。

 常に湿度が100%近い空間。
 上から強烈な太陽が降り注ぐ。

 気温が同じでも、結果が全く
異なる。

 日経サイエンス編集部で、
東京工業大学の井田茂さんと対談。
 
 井田さんは、原始の地球に火星
程度の天体が衝突し、その時生じた
破片が地球の周囲で集合して「月」
ができたというジャイアント・インパクト説
の実現性をシミュレーションで検証した
ことで知られる。
 
 太陽系の外にある惑星は、
地球外生命との関連で注目されるが、
 長年にわたる探索にもかかわらず
発見されなかった。

 それは、太陽系のような惑星を
想定していたからで、
 1995年に実際に見つかった惑星は
恒星のすぐ近くを木星のような巨大惑星が
公転する「ホット・ジュピター」という
「異形」の惑星だった。

 一つ見つかると、次から次へと発見され、
近年では年間100個程度見つかっているという。

 離心率の大きな楕円軌道を描く
エキセントリック・プラネットなど、
 恒星と惑星の関係性のあり方の
多様性が明らかにされた。

 地球という一つの天体の上に、
コスタリカも日本も南極もある。

 宇宙という存在の精緻さを
思う。

 私たちを感動させるものの
背後には、常に「奇蹟」が隠れている。

 私たちの意識の中にクオリアが
あふれているということも、
物理主義的世界観から見れば一つの
「奇蹟」である。

 最初から大きな物語を目指すのでは
なく、
 一つの小さな「奇蹟」から、
始めてみたい。

 久しぶりに歩く東京の街は、
中国語や韓国語といった、
異なる言葉の響きにあふれていた。

8月 21, 2008 at 07:45 午前 |

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コメント

人生は、やはり、小さな奇跡の積み重ねですね。

人生という名のタペストリーは、そうやってつづれ織られていくのですものね。

投稿: 銀鏡反応 | 2008/08/23 5:51:54

 小さな奇跡の積み重ねで
「今」があるように感じます。
このクオリア日記にたどりつき、
元気を分けていただけるようになったのも
私にとっては「奇跡」でした。
今日もまだまだがんばれそうです。

投稿: moon | 2008/08/22 7:22:34

          自分用 小さな奇蹟・

自分用 小さな奇蹟・を見つけられたら

                 小さな奇蹟・の連鎖が起きて

         
            物語る 奇蹟と成る    Gift


  目に見えて輝石 ☆ 茂木健一郎様  今日何を 物語る。

  創発塾 鹿児島 ☆ 出会えた人に 小さな輝石 ご盛況を・・

   


             

投稿: 一光  | 2008/08/22 6:49:01

『最初から大きな物語を目指すのではなく、一つの小さな「奇蹟」から、始めてみたい。』
今日も一日追われるように過ぎましたが、この一日一日の積み重ねが…「奇跡」とはいかなくても、自分の思い描く「希望」につながると信じて、明日も生きていこうと思います。

投稿: しずく | 2008/08/21 23:35:59

私が長々と書いていることを茂木さんに、
一言で言われてしまいました。笑 さすが、茂木先生・・・涙

投稿: いもうと | 2008/08/21 22:37:15

茂木さん、こんばんは~~~
お仕事お疲れ様です★☆
日が暮れると、そちらはずいぶん気温も下がってくるのでしょうか。
沖縄はまだまだ暑いです。

宇宙の精緻さに奇蹟を見る、
私たち人間の人生も、
よく観察すれば、奇蹟に満ち溢れているかも知れません。

太陽系外の多様性に満ち溢れた
惑星のあり方、
不思議ですね!

木星クラスの惑星が、
恒星の近くを通るって、
微妙な
軌道や引力のバランスの元だからこそ
衝突しないですんでいるのでしょうね☆
もし仮にそこに巨大彗星かなんかが通って、
引力のバランス?が崩れたらどうなるんでしょうか・・・
そんなことはありえないのかな。


地球の内も多様性にあふれていますが、
これから宇宙へ飛び出すと、
もっと驚くことがたくさんあって、
今、私たちが想像し得ない世界が待っているんでしょうね~~★
すごいなーードキドキ、わくわく!

「私たちの意識の中にクオリアが
あふれているということも、
物理主義的世界観から見れば一つの
「奇蹟」である。」

こちらの文章を拝読しまして
ひとつ思い浮かんだことがありました。

いつも私といっしょにいるうさぎは、
私の感情をよく観察して理解しているようです。

うさぎのいたずらに、
私が怒ると、
私の言葉の調子で
怒られていることを自覚していますが、

逆に褒められると、
自分は愛されているんだなあ、と自覚しています。

言葉の調子のなかに、
私の感情を発見して、
うさぎなりに理解しているようです。

それが進化してくると、
言葉に感情がこもっていないときは
うさぎは気にもとめませんし、
別の例ですが
私の肉眼がうさぎを見ていても、
心の中で別なことに意識がいっているときは、

うさぎは
心ここにあらず、とわかるようで、
怒ります(笑)
ちゃんと自分を見ろ、と要求してきます。
なでなでもおんなじ。
心がこもっていないと怒って、
真剣になでろ!と要求します(笑)

小さなうさぎの頭の中も、
人間の固定概念を覆すだけのものが
ありますし、
成長しているようです。


よくよくいろんなものを観察してみると、
奇蹟はいろんなところに発見できるし、
つくっていくことができると思います。

最近では、ジュセリーノやマヤ暦の予言が
巷をにぎわしているようですが、
私は、予言に対しては割と冷静に見ています。

予言も、いわゆる
因果の法則でもって未来を予見しているだけであって。

地球にすむ人々の意識の平均レベルから
導き出される行動や現象を
地球的な規模で予測する、想定する。
そういった、いわゆる統計学的な部分も含んでいるかと。
占いとある程度重なる部分もあるかと思います。
漢方薬剤師の親戚は、
占いを統計学といっています。
ですから仕事で東洋の暦を用いた
統計学をばりばり利用していますよ。

ジュセリーノの東京に大地震、
別にジュセリーノが言わなくても
科学的に昔から言われていることだし。

マヤ暦の地球滅亡の予言だって、
先進国がこれでもかと覇権を競って
核爆弾持ってたら、
現実味おびてきますよね。

でも、茂木さんが、
統計学をすべてにあてはめるのは危険なことと
おっしゃっているように、
私も同じ意見です。
予言はあくまでも統計学の域を超えないと
私は思うので、(大ざっぱかな・・・)

ジュセリーノもマヤ暦も
人類が心を入れ替え過ちを反省して
失敗を成功に生かすよう努力して行けば
予言はあってもなくても同じようなものです。

白魔術、
一人の人間の中の闇を光にかえるとき、
奇蹟はおきます。
人間の集合したものが地域であり国であり
地球をつくっているのですから
それを意識する人が多くなれば。


小さなうさぎの中に
感動という奇蹟を見るのですから
人間ができないわけはないでしょう。
と、

地球の未来に希望を持って
小さな努力を重ねつつ
楽観視したいなあという
今日この頃です★

長くなってしまいました、
ごめんなさい。

投稿: ももすけ | 2008/08/21 21:06:23

存在は、すべて緻密で 隅々まで 天の配剤の及ぶところ

大多数の人が 今朝 始まりの場所に戻る 夕刻

駐車スペースが 次々と埋まるのをみて 凄いと思う

 小さな奇蹟  一対一の出会い 家族曼荼羅 同じ屋根の下

       

        

投稿: 一光  | 2008/08/21 19:40:05

こんにちは

天体のお話ワクワクしました

月…と聞き私は、("いつかまた会える゙という)「月のウサギ」の事を思いました。
 ほんとにそうであって欲しいと


意識の中にあるクオリアに気がつくということ。
大切なことだったんですね

そして今の私には、一番大切な゙思い"です

投稿: 奏。 | 2008/08/21 16:22:02

茂木さん、今日は。先日、私が購入した「コスタリカコーヒー缶」に雨季と乾季の文字がありましたが、熱帯雲霧林では乾季でも小雨が降ったり、霧がかかったりするのですね。サンホセほどにはその差が大きくないとのことですが、公園などの造られた場所ではなくて、例えば九州の湯布院の山奥など、しょっちゅう霧が出ているような所では植生の密度はかなりのものなのでしょうね?今度、帰省をした時にじっくりと見てみたいと思いました。それから「一つの小さな奇蹟から始めてみたい」
・・・素敵ですね!今回の「読売ウィークリィー」にアンとギルバートの二つの奇跡が書かれていましたが、‘奇跡的な出来事’というのは、私たちの日常にあるものですね。茂木さんは、コスタリカで‘ケツァール’という美しい鳥(幻の鳥という人もいますが)を観ることができました。それは、ひょっとしたら「幸せを運んでくる青い鳥」だったのかもしれませんね?!(笑)これもひとつの奇蹟ですね!茂木さんに、何か良いことが起こるのではないでしょうか???

投稿: 茂木さんの崇拝者より | 2008/08/21 15:41:16

>宇宙という存在の精緻さを
>思う。

いま、私も茂木先生と同じものを
感じてるような気がします。

不透明で、それでいてそこには
感動が隠されているような
不思議で魅惑的な多様性・・・・

投稿: マル | 2008/08/21 15:15:15

茂木先生

昨日、目黒の有隣堂で「ひらめきの導火線」に出逢いました。出版されたことを存じ上げなかったので、うれしい奇蹟のように感じました。

小さなひとつひとつを大切にすること、「ひらめきのロングテール」の伸ばすこと、巨人の存在を忘れず感謝すること。

昨夜読んだ中で、今朝も心の中に残っていたのはこんなことでした。
続きが楽しみです。

投稿: yuzuriha | 2008/08/21 10:19:44

こんにちわ

私の持論なのですが、地球外生命体が居ない、と言うのは、今の物理学では、実証できないのです。宇宙はビックバン以降光速で広がって、光速以上の宇宙船は作れませんから、「この宇宙に地球外生命体は居ない」と言う事は、今の物理学では実証できない事になります。


> 最初から大きな物語を目指すのでは
なく、
 一つの小さな「奇蹟」から、
始めてみたい。


今ここの、うれしさは、全ての中の一つと、考えたいです。(^^)

投稿: 地球外生命体のクオリアby片上泰助(^^) | 2008/08/21 8:22:14

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