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2008/07/11

スズメバチと交錯しながら

どんなに忙しくても、
朝20分くらい走る時間は
なんとか確保する。

グレゴリー・コルベールは、
人間以外の生物がいない都会の
生活空間を、species ghettoと
言った。

公園の森の斜面を駆け抜けるとき、
さまざまな生きものたちの気配に
包まれる。
そのとき立ち上がるみずみずしい
感覚は、それ以外の生活時間とは
明らかに異質だ。

草むらを走っている時、
大きなスズメバチとニヤミスした。
二つのいのちの軌道が交錯しかかった
時に感じた電撃のような心の痛みは、
「ひとめぼれ」にどこか似ていた。

水曜日。

ソニーコンピュータサイエンス研究所にて、
所長の所眞理雄さんとミーティング。

早稲田大学国際教養学部授業。

PHP研究所の木南勇二さん、
横田紀彦さん、丹所千佳さんと
打ち合わせ。

すきやばし次郎で、ちゅうとろに二回
戻る。

木南さんどうもありがとう。


すきやばし次郎で。横田紀彦さん、木南勇二さん、
小野二郎さん、丹所千佳さんと。

東芝府中事業所で、講演させていただく。

電気機関車の車両工場が
とてもとても興味深かった。

木曜日。

東京国際ブックフェアで公演。

集英社の岸尾昌子さんと打ち合わせを
しながらNHKへ。

『プロフェッショナル 仕事の流儀』
の収録。

すばらしい方だった。

有吉伸人さん「うーん、いいお話でした。」


ゲストとの懇親会への道すがら。

有吉伸人さん「茂木さん、今はとっても忙しい
けれども、きっと、後から振り返ると、ああ、あの
頃が一番楽しい時期だったと感じるんじゃないかと
思うんですよ。」

風が吹き抜けた。

宮崎駿さんは、映画という芸術の「奴隷」
になっている。

ボクは、「真理」の奴隷になろう。

時折、森の中でスズメバチと交錯しながら。

7月 11, 2008 at 06:29 午前 |

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今週の産経新聞(兵庫版)に、 「この人あり 」というタイトルで、 ジュンク堂書店社長 工藤 恭孝(やすたか)さんが、 記事を連載中である。 [続きを読む]

受信: 2008/07/11 14:06:08

» ネットと生物のあいだ トラックバック 世界と向き合う その人物について
記事の「内容」とは関係ないですが。。。。 [続きを読む]

受信: 2008/07/17 23:19:21

コメント

スズメバチ体験を拝見して、校庭でミツバチに刺されたことなどを思い出した。

40年も前は大阪市内でも、中学校へ向かうときは泥道を長靴で歩いたし、春は蝶々、夏は蝉とバッタ、秋トンボ、冬は水たまりの凍結、という光景が普通だったが、今ではもうすっかり消えてしまった。

40年前の大阪にはECOなどという言葉はもちろん無かったし、社会科の教科書でもコンビナートの排煙がまだ賞賛されていたと思う。

その後わずか40年の間に公害、温暖化となってしまったことは本当にが恐ろしい。

子供達は環境を真剣に心配している。
大人が見せかけの政策や、排出取引などをしている場合ではない。

投稿: | 2008/07/14 3:51:04

茂木さん、こんにちは。

ハードスケジュールをこなされる日々にあって、スズメバチの命とのふれあいを「電撃のよう」とまで表現されました茂木さんの感性に、こちらも触発されました。

そこで、漱石さんの「蜂」の一句より、


寒山か拾得か蜂にさされしは (明治30年)


漱石が正岡子規に宛てて送った句稿より、です(岩波「漱石全集」17巻所収)。漱石はかなり本気で子規に句を学んでいて、頻繁に手紙を出して評をもらっていました。

子規さんの評が厳しいときもあり「いいのは少しほめ給え」と、子規に書き送ったりしていて楽しいです。現代語でいうと、

「て、てめ~、いいならいいって言えっつーの!」くらいでしょうか。

そして、この句についての子規さんの評は「○○」でした。これは最高点の意のようで、よかったですね、漱石さん。


では、英語にすると、なのですが、当初、

monk Kanzan? or monk Jittoku?

which was bitten by a bee?

くらいかなぁ、と思っていたのですが、同巻の注解をよく読むと、蜂に刺された人のことを詠んだもの、とありましたので、次のように変えてみました。beeも茂木さんが出会われた「大きなスズメバチ」にちなみましてhornetでいきます。ということで、

were you monk Kanzan or monk Jittoku?

bitten by a hornet? ha-ha!

くらいでどうでしょうか。少し、あっさり系ですが、かつて(前世で)あなたは寒山であったのか、拾得であったのか、という漱石の深意も入れたつもりなのですが・・・。う~ん、漱石さんの深意には、なかなか到達できませんねぇ。ムズい。

では、句の世界で小さな命を暖かい眼差しで見つめていた、と言えば、ということで、小林一茶さんにも「蜂」の一句をいただきましたー(って勝手に見つけただけですが。)。

一畠まんまと蜂に住まれけり   一茶

で、で、出ましたー!英語訳のない言葉「まんまと」の登場です!

「まんまと」は、むりやり近い言葉を探せば successfully くらいでしょうが、ちょっと平板な感じがしますので、人間サマを追いやって畑全部を乗っ取った蜂の表情を出したく、チョー意訳の世界に入ります。

hornets subjected 

all of the field to their rule

they grin now

くらいでどうでしょうか。grin は「アリス」のチェシャ猫からいただきました。

対応する言葉がない、というのは、おきまりの「規則」がない世界なので、もしかして、この間の「不可視の領域」の一つではないかと・・・。

マニュアルなど通用しないぞ、自ら「仮想」しろ!と気合いだけは十分で、しばらくは、この「仮想」の世界で遊んでいたいと思う今日このごろなのですが散文的日常が・・・。しかしながら、なお、探求はつづけます・・・。

  

投稿: | 2008/07/11 22:09:18

『プロフェッショナル』の小野二郎さんの回を思い出しました。

にぎり寿司の妙技「二郎にぎり」と、姿勢を正して歩く姿の、清々しいほど粋なお姿が、印象に残っています。

本当に「かっこいい」大人とは、小野さんのような人のことをいうんだな、と、番組を見た当時、感じられた。

スズメバチといえば、あれは…もう2年以上前になるのか。アスファルトの路上にスズメバチが丸まって、既に事切れて転がっているのを見たことがある。

職場の近くに神社があり、その森からこの蜂は街に飛んできてしまい、死んでしまったのだろう。森と違ってビルだらけの街では、思うように獲物が得られなかったのだろう。

頭が黄色くて、胴体が黒く、腹が虎模様で全長が凡そ4cmくらいだったから、この種類は大スズメバチではなかったか。

丸まって死んでいる姿を見ながら、ほんの少し「怖い」と思うと同時に、何故か不思議に“艶めかしさ”を感じ取っていたように思う。

以前、蝉の抜け殻を見つけ、その綺麗なあめ色をした風情にこがれて、樹にひっついているのを幾つかとって来て“コレクション”にしていたが、何時の間にか何処かへなくしてしまった。

自然の中に生きる住人たちと、人間が出遭う時、悦ばしきほどの瑞々しさと恋しいほどの思いを確かに感じる。

去年の6月、都内某所の草ぼうぼうの空き地の一角で、低木の葉に沢山いたナミテントウの、羽化する様を見て、命がうわーっと蘇るほど新鮮な気持ちになったのを、つい昨日のように思い出す。


茂木さんの「僕は、『真理』の奴隷になろう」…との言葉に、かのガンディーの「真理に従うのだ」との言葉が、思い起こされた。

投稿: 銀鏡反応 | 2008/07/11 22:08:40

茂木さん、今晩は。スズメバチって今はどこにでもいるのですね。刺されないようにお気をつけください。公園に行くと珍しい生物を見かけますね。愛犬のお散歩でいろんな公園へ行くのですが、毒蜘蛛もいるらしく人も犬も油断大敵。「ひとめぼれ?!」ドキッ!って感じですか?(笑)ファンとしてはただ事ならぬ感じですよ~。ひとめぼれは経験がないのですが、運命の出会いというのは何度となく訪れるものですね。そういう人とは不思議とず~っと交流が続いていく・・・出会うべくして出会っているのでしょうね。ところで「プロフェッショナル」、見逃せませんね!放送を楽しみにしています。住吉アナウンサーのご質問に対するお答えは?!どうしてないのでしょう(笑)茂木さんは本当に愛されキャラ!ですね。毎日お忙しくてなかなか大変だとは思いますが、お身体にはくれぐれもお気をつけて、茂木さんの夢が実現しますように・・・。

投稿: | 2008/07/11 20:40:52

こんにちわ

洞爺湖サミットでCO2、世界全体で50%削減の話で、先進国と新興国で具体的に納得の行く合意が出来なかったとして、非難している人がいるが、先進国と新興国納得のいく具体的CO2削減モデルを、この地球上で、誰か一人、思いつけば良い話で、非難するぐらいなら、削減モデルを考えれば良い。誰が思いついてもいいのであり、無論、私も含まれる事になる。みんなが奴隷になれるモデル作りは大変なのである。(^^)

投稿: | 2008/07/11 19:18:22

茂木さん、こんにちは

毎日、お仕事お疲れ様です
お忙しい中で、
貴重な朝の20分の時間をとることって
大変だと思うのですが、

その20分が、
茂木さんにとっては
異質の空間で
良い時間となっているかもしれませんね!

スズメバチにひとめぼれ!
なんだかわかるような気がします~~~!
私も絵画にひとめぼれ・・・
その時、ずーーっと考えていた
自分のテーマに対し、
明確に答えをだしてくれたかのような絵画に出会って。

それは、魂の原点に私を導くような、
優しくて大きな愛のようにも思え、
心臓がっ・・・
ハートがっ・・・
一瞬にして恋に落ちたかのような
錯覚を覚えたことがありました。

絵画と、私をそこに導いてくれた愛の精神に感謝。


住吉さんの質問、
美しいものは触りたくなる、
言われてみれば、そういえば
なぜそうなんだろう!と思ってしまいました。

可愛いものも触りたくなります
うちのうさぎは可愛くて可愛くて・・・
毎日、なでなで~~~
はっまた親ばか炸裂ですみません

茂木さんのお忙しい毎日。
誠実にお仕事されている茂木さんだからこそ、
きっと宝物のような日々に変化していくのでしょうね

今日もお疲れ様でした
たまにはビールもいかが?!

投稿: ももすけ | 2008/07/11 17:57:19

”「真理」の奴隷になろう”、さりげなくこんなセリフをおっしゃることができるって素敵なことですね。毎日100パーセント以上の充実度でお仕事をされ、"down to earth" な生き方をされている茂木先生にはいつもポジティブな刺激を頂いています。ありがとうございます。

投稿: | 2008/07/11 17:55:33

茂木先生 こんにちは♪
先生の生き物のお話し、大好きです。わからないことを知るのは、とても面白いですけど、自分に馴染みのある話題は、頷けることがたくさんあり、身近に感じられます。蜂と言えば、家の大きな木の穴に、種類はわかりませんけど、蜂が巣を作りました。ただ通学路のすぐ脇で、母が「子供達が刺されたら大変だから…」と言って、近所の人に塞いでもらいました。可哀相だったのですけど、仕方ありませんでした。今は昔と違い、生き物達と共存は田舎でも、難しくなりました。
それと、あり地獄は細々健在で「薄羽かげろう」ひさしぶりに見ました。儚げに飛んでいるのを見ると、なんだか悲しくなりました。生き物は 小さな頃の思い出に繋がっていて、いつでも、その頃の自分に帰れます。先生の生き物のお話しは、ホッ!と一息つける瞬間のような気がします♪

投稿: | 2008/07/11 16:10:12

夏の朝の、草木の湿り気が少しあるような空気。
高原には行っていないけれど、森林浴気分になれ、私は好きです☆

「どうして美しいものは、思わず触れたくなるのでしょう?」住吉さんが茂木さんへ聞かれたこと。
なぜなのでしょう?
私も知りたいです(^ ^)


ひょっとしたら、美しいものから出ている吸引力?
おいで〜。おいで〜と手招きしてるかもしれませんね♪

そのかわり、いちど、ピタッとしたら離れられないかも…(^O^)


投稿: | 2008/07/11 14:07:58

こんにちは、
いよいよ明日
茂木さんの本が到着します、
読み更けるってやつやります(笑)
茂木さんのblogを読んでると まるで詩を読んでるような感じになるのは僕だけでしょうか…
詩人 茂木健一郎…
そんな風に感じる時あります
失礼でしたら すみません。

投稿: | 2008/07/11 11:46:59

茂木さん、こんにちは。
 そうですよぉ。あの頃がいちばん楽しかった。エネルギッシュで。
 今日もハッとしてしまいました。電撃のような心の痛み。そうだったんだ。それと向き合うのは、胸が痛い。ひとめぼれ・・にそういえば、確かに似てた。あとになって思い当たる事ばかり。ニアミスしたスズメバチだったと思うと、笑えてきます。人間て変なの! 
 不安の迷い道も、転化の散歩道に変わる。毎日、素晴らしい生きたブログをありがとうございます。毎日の発見を楽しみにしています。 

投稿: | 2008/07/11 11:33:48

「脳を活かす勉強法」一昨日読破しました。

少し難しい問題を解けた方が脳が喜ぶという理論、
日々の生活の中で実感します。

今は「欲望する脳」を読んでいます。

もっともっと読書する時間をとりたいと思います。

大人になると、本と戯れる時間がなかなかとりにくく、
工夫が必要だなぁと感じています。

これからもわかりやすく、実践しやすい本をよろしくお願いします。

投稿: | 2008/07/11 6:53:41

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