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2008/07/17

ゆらぎの谷

大阪大学へ。

論文の内容についての議論
をするために、関根崇泰が
新幹線で一緒に大阪へ。

議論をして、関根の
実験の意義が頭の中で
はっきりと整理できた。
有意義だったと思う。

ロボット研究で著名な
浅田稔さん、石黒浩さんが
いらっしゃる専攻で
大学院生相手に授業をする。

終了後、浅田・石黒研究室で
CB2を見る。

荻野正樹さん、野田智之さんと議論。

関根は大阪大学に来るのは
初めてとのこと。
CB2を見て大いに
興味を惹かれた様子。

荻野さん、野田さんと一緒に、
医学部の柳田敏雄さんを
訪ねる。

柳田さんは、私が大学院で
生物物理をやっていたころ、
生体の機能における
「ゆらぎ」の意義について
興味深い研究をされていて、
大いに刺激を受けた大先達である。

ひさしぶりに「ゆらぎ」
の周辺の話題について
お話して、とても面白かった。

硬い機械系にゆらぎを入れると、
現在の制御理論では機能が崩れ、
わるいことばかり起こる。
この「ゆらぎの谷」をいかに
して乗りこえて、その向こうの
「よいこと」がある領域に
至るか。

柳田さんが「還暦」の時に書いたという
「やったらしまいや」の文字に
目が留まる。

帰りの新幹線は、疲れが
出て眠る。

夜の道を歩きながら、ふと、
東京学芸大学附属高校に
入学した頃のことを思い出した。

あれから過ぎた日々。

その時間の流れが、今までに
実感したどんな時の隔てよりも
厚く、大きく、そして遠いものの
ように感じられて、
心がゆらいだ。

そのゆらぎの谷の向こうには
何があるのだろう。

7月 17, 2008 at 08:12 午前 |

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私たちの意識は、一度に一つのものしか 選択できないし、一度に一つのものしか 認識 [続きを読む]

受信: 2008/07/18 5:22:53

コメント

大阪大学が、まるで、私なら<家内に頼まれて近くのパン屋へ>のように出てくるイキの良さがこの日記の魅力の一つです。

議論とは、その建物の雰囲気、相手の表情、与えられた時間などが総合して進むことを、今の時代は忘れている。膝をつきあわせての議論はたしかに有意義ですね。

大阪弁の<アホ>がいきなりメールで届いたりしたら、殆どの人間は余分に怒りをかきたててしまうでしょう。生の<アホ>には<もっとしっかりしいや>のニュアンスがあるのに。
昔、レフェリーの素っ気無いFAXのコメントを逆恨みしたことが思い出される。

今のネット中心時代の子供は、この点でもかわいそうと思います。

投稿: fructose | 2008/07/21 10:20:47

茂木さん、おはようございます

今日の日記も興味深いお話ばかり・・・!

日本のロボット技術は、
本当にすごいですよね~~~
詳しいことはよくわかりませんが、
テレビで最先端のロボットが紹介されると
そのすごさ・・・生々しさっていうんでしょうか
驚かされますーーー

これだけ、情熱を注いでつくるロボットには
何かしら、作った人々の思いが宿るんでしょうか。
人形やぬいぐるみも、
長年大事にしていると、
生きているような感じになりますものね。

それから、ゆらぎのお話。
機械のなかに、ゆらぎを入れると
壊れちゃうんですか!!
なんですかね、
機械とゆらぎは相性合わない、
不調和をおこすんですかね。

機械って規則正しいですものねえ~~~
それで相性合わないのかな??
すみません、よくわからないのですが
単純にそんなことを思いました。

私はどっちかというと、
ゆらぎに近づきたいと思うタイプです、
今、横でねぞべっている、うさぎを見たら、
お鼻がぴくぴく・・・
たぶん、この”ぴくぴく”も、
ゆらぎでしょうね(笑)

茂木さん、今日も暑くて大変かと思いますが、
お仕事がんばってくださいね

投稿: ももすけ | 2008/07/18 6:24:38

茂木さん、おはようございます。
「ゆらぎの谷の向こうには何があるのだろう。」
ほんとうに何があるのだろう。
在ってほしいのは、よいこと、明日、笑顔、希望、かな。
必要なのは、愛、勇気、情熱、冷静、体力、信じる、感じる、考える、痛み。あたしはこれだな。

投稿: 柴田愛 | 2008/07/18 4:38:19

連日、本当にお疲れさまです。

柳田さんの「やったらしまいや」という言葉が、心にズンと来ます。

これをやったらおしまいというのと、一度物事に取り組んだらしまいまでやり通せ、との二通りの意味があるのでは、と思った。

ひところ、ロボットの博覧会みたいなものが、都内を含めてあちこちで行われたことがあり、興味津々だったので、休日を利用してそれらの幾つかを見てまわっていた。

2003年4月にパシフィコ横浜で行われた博覧会は、実に華やかなショー的演出で、ホンダのASIMOや、ソニーのQRIOなどが、生身の人間にかなり近い滑らかなアクションを見せ、来場者の度肝を抜き、かつ愛嬌を振りまき大喝采をあびていた。

特にQRIOなどは躍るほかにも唄うアクションを見せ、見る人を大いに沸かせていた。

あれから5年経ち、何時しか華やかなショー的な博覧会は行われなくなった。今はあまり、ロボットというだけで、ひところのように話題には上らなくなってしまったようだ。研究者やアマチュア製作者を除いて、みんな興味を失ってしまったのだろうか。


ロボットも、将来もっと研究が進み、ロボット工学の中に脳科学の知見をとり入れるようになると、ゆらぎを入れてもおかしくならない、AIを持ったものが現われ、本格的なヒューマノイド・エージェントが登場する時代が来るのかもしれない。

けれども、人間は生き物ゆえに何時も“揺らいで”いるが、ヒューマノイド(アンドロイド)はずっと“揺らいで”いられるのだろうか?

AIが幾ら人間の脳と「共進化」しようとも、オープンエンドにはなりきれないのではないか。

それでも(その日が来るのが、近くなのか遠くなのか分からないが)、将来、彼等が私達の棲む社会に現われたなら、共存していくに如くはあるまい、と思う。

投稿: 銀鏡反応 | 2008/07/18 0:07:58

憧れと 憧れと
少し感じる 時の流れと その重さと
求めて 求めて
行き着く前の 果てないことを 知らされるのでしょうか
通り過ぎる車の風に 心地よさを感じ
夜道に響く虫の唄に 我の少年時代を
男の人は 思うのでしょうか

谷の向こうに 我が家がある
ファンの皆さんも 待ってますよ

暑い日が続きますね、お体 お大事に

投稿: hisako | 2008/07/17 20:40:19

茂木さん、今日は。神戸のイベントの時、川崎様がお話をされていましね、教授とCB2のこと。このCB2はトヨタのアシモとは違う?ヒューマノイドロボットでコミュニケーション能力において発達するロボットの実現を目指していらっしゃるのですね。恐らくこのことを講演会で某ジャーナリストの方がおっしゃっていたのだと思います。ウィリアム・ブレイクが科学の発展とその進歩への不安を言葉にしていますが良いことだけに!光りと影でいうならば光りの部分だけで!あってほしいものだなぁ~!と思ってしまいます・・・。どんな時代になるのか、未来は明るいですか、茂木さん?インベーダー戦争などといわれたイライラ戦争・・・ロボット戦の時代が来なければ良いのですが・・・。ネガティブは駄目、ポジティブに考えなければ!とは思いますが。利便性だけの追求ではない!科学者としての志や明るい未来への創造など諸々あるとは思うのですが、その影で失われるものがあまりにも大きすぎると悲しい、ですね?!そうならないことを強く願っています!この「やったらしまいや」というのは、科学者として?それとも人として?そのどちらとも!なのでしょうか。何だかここに、この言葉あり!という印象を受けました。茂木さんの「心の谷のゆらぎ」とは、nostalgiaなのかなぁ~。心は今どこへ?懐古へ?!(笑)新時代ロボットを目の当たりにしたからなのでしょうか?心ゆるすお仲間と大好きなアルコールでも飲まれたら、気分爽快なのではないでしょうか?今日、私の仕事先で六十代の日本人女性と二十代の中国人女性が大口論となり、疲れ果てました。もう、勘弁してよ~!という気分です。こんな日はおいしいお酒とお食事につきます!(笑)口論の内容は、茂木さんの日記をおって、出せそうな日に!では・・・。

投稿: 茂木さんの崇拝者より | 2008/07/17 16:56:00

こんにちわ

ゆらぎは、制御系より、認識系に有効ではないでしょうか?。たとえば、二枚の絵から立体を作り出すとか、一枚の絵から立体を取り出すとか、茂木さんのアハ絵とか、突然、白黒の絵にダルメシアンが分かる時、認識系ゆらぎが働いているのではないでしょうか?

柳田さんの「やったらしまいや」の言葉には、「山を登り始めたら、やめられない」、みたいで、面白いです。(^^)

投稿: ゆらぎのクオリアby片上泰助(^^) | 2008/07/17 14:36:21

揺らぎの谷の向こう側     立ち竦む人 渡りたがる人
                
未開の地  始まりは、独裁
        強固なる秩序     創造の【鼎】   鎮静の時

     

投稿: 一光 | 2008/07/17 11:49:53

茂木先生が東北芸術工科大学にいらした時に松葉杖でお目にかかった者です。今回の「ゆらぎ」の記事から、昔ドイツで経験した実験を思い出しました。ゆらぎから生命が誕生したのかもしれないと、その実験を見て確信しました。

投稿: 臼田さかえ | 2008/07/17 11:36:19

昨日のベストハウス123。家族愛について…凄いなぁと思いました。そして少し、しんみり。。
紙から作った網。あんなに丈夫になるの!!と、驚きました。物作りで頑張っている人たち。自分たちが作った物が世に出ていく…喜びがあると思います。

CB2の写真を見て、すごくワクワクしました。
どうなっているんだろう??動くのかしら?どんな動きするのかな?関節というか…フシがあるみたいだから動きは滑らかかな?等々フシギです☆

「やったらしまいや」の色紙。見た瞬間…ギクッ(*_*)それは私の事かしら(^^ゞハイ。そうします(;^_^A


ゆらぎの向こうにある良いこと☆何が待っているのでしょう??

投稿: 奏。 | 2008/07/17 10:34:36

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