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2008/06/26

距離こそが永遠を

生身の人間というものは、
活き活きとしていて、
必ずある存在感がある。

生きている、という
ことだけで、もうそれだけで
充足している。

しかし、「伝える」ということを
考えると、逆説的だが、
近くにあって、柔らかくて、
温かい、というものだけでは
足りなくなる。

遠くから見る時に、浮かび上がって
くる景色。

カール・セーガンとフランク・ドレークが
考えたパイオニア・プラーク。
1972年に打ち上げられた
パイオニア10号、
1973年に打ち上げられた
パイオニア11号に搭載された。

パイオニア10号は、太陽系を
離れる軌道に乗った最初の
人工物となった。

パイオニア・プラークを持つカール・セーガン

プラトンが、没後にソクラテスを
想起して対話編を
書いたように、
あるいは孔子の死後250年後に
『論語』が編纂されたように、
遠くから見て初めて見えて
くる本質がある。

早稲田大学国際教養学部の講義。
不確実性への適応としての感情に
ついて。

世田谷にある
家のようなスタジオで、
「安全基地」についてお話しした。

ひたすら、分厚い本を光の
スピードで読む。

距離こそが永遠をつくるのだ。

6月 26, 2008 at 07:31 午前 |

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コメント

>距離こそが永遠をつくるのだ。

1968年、アポロ宇宙船が撮影した、Whole Earthの写真。人類が初めて遠距離から地球を写した写真は衝撃でした。雑誌に公開された写真を切り取り、部屋の壁に飾りました。
それは、現代の「イコン」でした。その前でじっとたたずむ毎日でした。

1990年、カール・セーガンの提案で、ボイジャー1号のカメラが、太陽系の果てから地球に向きを変え、写真を送ってきました。
そこには、あの美しい地球はなく、小さく弱々しい光の点が写っていました。これが地球だと言われても、素人の目にはもうわかりません。カール・セーガンは、

Look again at that dot. That's here. That's home. That's us. On it everyone you love, everyone you know, everyone you ever heard of, every human being who ever was, lived out their lives.…

とその感動を書いています。太陽系の果てからは、dotでしかない地球。さらに遠くからは、もう目には見えない宇宙の塵でさえなくなる。

そこから逆照射して見えてくるもの。それを感じます。


遠藤さま

Carl Saganの言葉のような思いを常に抱いて日々を送りたいものです。

茂木健一郎

投稿: | 2008/06/27 1:52:58

「距離こそが永遠をつくるのだ。」
ほんとうにそう思います。
あたしのなかではコトバに形成されていませんが
そこに確かにあるのにコトバにならないものたちに、少しでも近づきたくて、触れてみたくて仕方がありません。昔から。

投稿: | 2008/06/27 1:09:59

茂木さん、こんばんは

今日は、なぜだか、宇宙や宇宙人に関する情報がたくさん入ってきます!

カール・セーガンさん!
素晴らしい学者さんでしたよね!
カール・セーガンさんが
まだ見ぬ宇宙人に宛てた、
あのプレートを考えたのですか~
なぜかそのことは知らず・・・(+o+)

しかしそれを知って感動!!
コンタクトという映画をみましたが、
感動で号泣でしたよ~~

カール・セーガンさんだからこそ、
作れるお話ですよね、
コンタクトは。

宇宙人への手紙を乗せた、パイオニア。
日本人じゃなかなか出てこない発想ですよね。

もうそろそろ、日本人からも、
大きな夢のある発想を、
形にできる人材がでてきてもよさそうですよね。

茂木さん、
プロフェッショナルに、
宇宙飛行士か宇宙関係のお仕事されている方
出られると感動かもしれません!!

日本人よ!大志を抱け!!ですよね
ああやっぱり宇宙の話はいいですね
心が大きくなります。


「ひたすら、分厚い本を光の
スピードで読む。

距離こそが永遠をつくるのだ。」

むーーーん・・・なるほど!!

光のスピードですか。
こちらも壮大ですね!!

ただでさえ遠い茂木さんが、
もっと遠くに行ってしまわれるような。
ちょっとさみしいですね。

でも、応援してます
お体には、くれぐれもご自愛くださいね

投稿: ももすけ | 2008/06/26 23:13:50

わあ、懐かしい。
大好きでした、カール・セーガンさん、とCOSMOSというテレビ番組。
北海道では夜中に放送されていて、見ながら寝てしまったこともしばしばでした。
果てしない宇宙に向けて、人類の記憶が飛んでいくんだなあ。。。どこかに拾ってくれる宇宙人は本当にいるんだろうか、といぶかしく思った子ども時代。想像してもしつくせないほど広大で、永遠の、美しい宇宙が大好きでした。(もちろん今も好き)

割と若くして亡くなってしまったので、とてもショックだったのを覚えています。
COSMOSのDVDが欲しい今日この頃です。。。

投稿: | 2008/06/26 23:03:49

鳥瞰的…というべきであろうか、遠い距離をもって物事を見つめる、ということについて、この場で考えてみる。

パイオニア・プラークを、銀河の果ての何処かに住んでいるだろう、知的な能力のある生き物達が、発見することはあるのだろうか。

若しあったなら、これを見つめて、地球とは如何なる星ぞやと、夢見るようにあれこれと、想像をアドバルーンのように膨らます筈だ。

そして、自分達から遠い遠い距離に有る、地球という星のいろいろな事物について、憧れにも似た気持ちを、もしかしたら抱くのかもしれない。


…何時か見た、町を描いた江戸時代の鳥瞰図を思い浮かべてみる。

飛行機や飛行船、ヘリコプターなどというものがなかった頃の人が、恰も実際に空の上から見たような構図で、町や後ろの山並みの細部まで描いている…。昔の人のイマジネーションの豊かさに感嘆するばかりだ。

遠い距離を持って、物事を見るというのは…そうだ、豊潤なイマジネーションを働かせて物事をおもうのと、裏表の関係にあるんだ。

何かを「伝える」のに大切なのは、イマジネーションを働かせて、物事を遠くから見ることなんだ。

パイオニア・プラークを見るだろう地球外の知的生命体も、鳥瞰図を描いた昔の絵師も、イマジネーションを働かせて“遠くから”物事を見つめ、何かを見つけていた(見つけるかもしれない)のだろう。

投稿: 銀鏡反応 | 2008/06/26 22:46:55

壮大な生きるテーマのようなものが、茂木さんにはありそうですね。素敵なことですね。今また『脳を活かす勉強法』を読み“感情…不確実性に対する脳の適応戦略”と“安全基地”とは!自分流に解釈(これがかなり怪しいかもしれないのですが…)し、納得しています。これからも多分野に渡る活動を通して、私達に多くの“気付き”の紐を解き放してください。神戸のイベントは気軽に参加できそうな内容なのでしょうか。「行きたいねー」と私の周りの人達と言っていますが…。近日中に何らかのかたちで内容発表?!があると良いのですが。では。

投稿: | 2008/06/26 20:09:01

遠くから見て、初めてみえてくる本質。
それが一番大切で尊いもの。

距離をおいてそれでも大切だと思えるもの。私も見つけました!

それがあらゆるカタチで未来へと伝えられていき、永遠になると思います。
…永遠があり、未来へと伝えられていくのかもしれません。


ある種の…契約。誓い。

私の安全基地は本に囲まれた場所でした☆

投稿: | 2008/06/26 19:45:18

茂木さん、今晩は。今 また改めて考えてみました。『伝える』という事を私は話し言葉の枠でしか想像できませんでしたが、茂木さんのように、執筆活動から幅広くマスメディアを通し伝えたい事がある場合、その世界の見え方はもっと奥深いものなのでしょうか。「遠くから見て初めて見えてくる本質…」というものがプラトンや孔子などが書かれたものの世界から今 私達の心に響くものがあるという事は…。茂木さんの著書も何度となく読み返さなければ…。本質とはなかなか見え辛いものなのですね。“今、この時”ではない、かなりの時空を超えて見えてくる

投稿: | 2008/06/26 19:44:23

先日『脳を活かす勉強法』を読み終え、本日の内容の安全基地・セキュアベースの事やインターネットについて書かれていましたが、私は茂木さんのこの本を読んで本格的に取り組んでみようか!と思いました。私の仕事仲間はどっぷりとはまっているか、その反対でネガティブな人もまた多いです。クオリア~でその感覚を勉強させてください。(投稿力、磨きます)『伝える』ことって難しいですね。

投稿: | 2008/06/26 16:02:51

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