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2008/06/12

コロボックルのいたずら

旭川で開かれている
第22回 人工知能学会にて、
オーガナイズド・セッション
『自然知能の理解』。

池上高志がオーガナイザーになって、
面白いメンバーが集まった。

1. 偶有性と知性:
茂木健一郎
2. ニホンザルの社会的適応機能の解明:
藤井直敬
3. 齧歯類の道具使用訓練:
岡ノ谷一夫
4. 認知における階層性の問題について:
谷淳
5. 論理的(機能的)要請
と計算資源的要請が生み出す意識の構造:
郡司ペギオ幸夫
6. Homeo Dynamics in Game of Life:
鈴木啓介
7. 自律運動からみる自然知性:
池上高志


藤井直敬さんの発表風景


岡ノ谷一夫さんの発表風景


谷淳さんの発表風景


郡司ペギオ幸夫の発表風景


郡司のスライドその1


郡司のスライドその2


郡司のスライドその3


鈴木啓介の発表風景


池上高志の発表風景

郡司の発表のスライドは、いつもの
ように妙な味わいがあった。

以下は、池上高志のところで
博士号を取り、今回発表した鈴木啓介クンの
弁。

「郡司さんの話は、イントロのところは
面白くてわかるんだけど、
モデルの数式のところになると、
とたんにわけがわからなくなるんですよね〜」

会場に行って、岡ノ谷一夫さんや
池上高志と話していて、
「むむむ?」と思った。

私は、てっきり旭川市内で
飲むのかと思ってホテルもとって
いたのだが、
大雪山の方の温泉ホテルで
合宿で研究会をするのだという。

私は研究会の方はすぐに東京に
帰らなくてはならないから出られない
のだが、その前泊の温泉ホテルは
ぜひ来いと池上や岡ノ谷さん。

それではと、旭川市内のホテルを
キャンセルして温泉合宿の方に向かった。

皆でお風呂に入ったが、
どうも少々ぬるい。

露天風呂もぬるい。だから、
いつまででも入っていられる。

結局、一時間くらい、露天風呂で
ああでもないこうでもないと
話していて、大いに愉快だった。

あとで、そのホテルは
「ぬる湯」で有名な所だと知った。

夕食後も、皆で大広間で話す。
研究のこと。人のうわさ。
東大や、理化学研究所のこと。
脳科学の将来。科学と芸術。

本当に楽しい時間であった。


郡司ペギオ幸夫と藤井直敬さん


池上高志と鈴木啓介


谷淳さん


岡ノ谷一夫さん

谷淳さんが、「この前、ぼくが、茂木さんたちと
飲んだいる時に泣いた、とブログに書いた
から、ボクは、翌日理研に行ったら、皆に
「谷さん泣いたでしょう」と言われたんですよ」
と言う。

岡ノ谷さんが、「でも、そのおかげで、
理研の女性たちから、谷さんは心の
やさしい人だ、と思われるようになったん
ですよ。」と付け加える。

私はしばらく前から、このブログに時折
英文を付している。
どれも、今書いているいくつかの
本の抜粋である。

「英文のところを飛ばして読む」
という人は沢山いるが、
池上高志は逆だということが
わかった。

「うそだろ〜 茂木の英語のところしか読んで
いない人、たくさんいるだろ〜 みんな
そうだろ〜」

池上は、自分の(世間から見れば)特別な
やり方が一般的だと思いこむ男である。

郡司ペギオ幸夫が、テーブルの
上に妙なものを作った。

それは、大雪山の森の中から出てきた
コロボックルのいたずらのようであった。

6月 12, 2008 at 12:38 午後 |

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コメント

郡司さんのスライドにあった、”なぜ「片づけないと、オモチャを買わない」と言われると、片づけるのか”が気になって、昨日仕事へ行く電車の中でつらつら考えていました。
こう言われても、片づければ確実にオモチャを買ってもらえるわけではないのに、買ってもらえると、子どもは判断するのでしょうか。あるいは、買ってもらえる確率が高くなると無意識に判断しているのでしょうか。
子どもの頃、オモチャを買ってもらった記憶がないので、こういう「~A→~B」(ネガティブ取引の論理)という条件文には出会ったことがありません。
遊びと言えば、野山での「秘密基地」づくりとか、ゴロベースとか、そういった戸外の遊びばかりで、家の中でオモチャで遊んだ記憶がありません(でも、詰め襟のカラーを燃料にするロケットづくりには熱中しました)。ですから、こう言われて片づける理由が想像つかないのです。
だから、おとなはなぜ「片づければ、オモチャを買う(A→B:ポジティブ取引の論理)」と言わないのか、不思議に思います。~A→~Bが成立しても、A→Bが成立するとはかぎらないのですが、子どもの論理では、「~A→~B」→「A→B」ということになるのでしょうか。
大人の世界では、上司から「~A→~B」と言われて、必死になってAを行い、結局やっぱり「~B」だったということはよくあることだと思うのですが…。
子どもとの接し方で、ネガティブ取引の論理がまかり通ると、何か先が思いやられるような気がします。かといって、ポジティブ取引の原理ならいいのかというと、わかりません。何しろ私の子ども時代の経験には、そういう取引がなかったものですから。
郡司さんの解答を見てみたいと思いました。

投稿: | 2008/06/14 17:42:19

旭岳、大雪山、ぬる湯、でピンと来てコメントします。
道内にいた3年間、雪が積もると旭岳や黒岳を滑っていました。
内地住まいになった今も、旭岳 web view で
姿見からの地獄谷を、毎日チェックしています。

ところで、がらっと話はかわりますが、古代ギリシアの話。
哲学者、賢者を調べていて驚いた事がありました。
一説に、ギリシアの植民地ミレトスで生きた ”タレス” は
フェニキア(現シリア)出身のセム人(南西アジア人)だった。
賢者(ソポイ)の祖がクセノスで、しかもオリエントだった。
ニーチェはこの事を、知っていたのでしょうか。
古代ギリシア人と古代アジア人(日本人)の根底に流れる、
アニミズム的な自然観、自分もまた生成消滅する
自然の一部であるという諦観。
その考えに、新しい舞台をしつらえる事が、
新しい突破口になるのだと思います。

古東哲明著「現代思想としてのギリシア哲学」にこうある。

 ギリシア哲学がつきつけているのは、
 存在や生それ自体が
 それだけで自律的なかがやきではないのかという、
 質朴な問いかけである。
 質朴ではある。
 だが、そのことを臓腑に落とすためには、
 エイリアンでもあるかのように、いったん空白の宇宙から
 反転してくるまなざしがいる。
 このまなざしの反転。つまりペリアゴーゲー。
 ギリシア哲学のアクチュアリティということも、
 この一語につきていよう。
 
 空白の現代。まさにその反転のチャンスだ。
                 (抜粋ここまで)

この中の ”ギリシア哲学” を
”physis” (自然、本質)に置き換えても有用だろうし、
”大雪山” でも有用だと思う。

先日、横浜でのカンディハウス 長原さんと茂木さんとの
対談でもあったように、
現代を象徴するネットに対する対抗軸として
「今ここ」のなまめかしい感触こそが必要となる。
大雪山、カムイミンタラでの
カムイ達の気配の中に、
コロボックル達の気配の中に、
その萌芽があると信じています。

投稿: | 2008/06/13 7:13:11

皆さん 楽しそうで なにより
呑み飲み過ぎないでくださいね
茂木先生も、
ファンの皆さんが 待ってますよ
早く 帰ってきてくださいね
お帰りも お気をつけて、ね 

投稿: | 2008/06/13 0:21:46

温泉での語り合い。
楽しそう。
温泉のお湯で、疲れた身体にしみ込んできて、体の力が抜けて、ゆったりリフレッシュ! 出来れば良いですネ♪


郡司さんが作られたもの。なんだかハム(勉強してみたい!と思ったもののしなかった)を思い出しました。
モールス信号みたい…
モールス信号だったら、何が書かれているんでしょう(^ ^)
教えてください☆

森の精のいたずら。
夢がありますね〜♪

投稿: | 2008/06/12 20:04:34

茂木さんはいつもお仲間達とご一緒に楽しそうでよいですね。学会で発表をされたのですね。昔 私はそのような会場で仕事をしながら諸先生方の発表を聴き入ってた事がありますがスライドが始まるとやたらと眠くなっていたのは、内容を理解できなくて(当たり前ですが)…。パネルディスカッションになると少しシャキッ!としていたような…茂木さんとは年が殆ど変わらないのでどこかで茂木先生の発表をおききしていたのかもしれません!ところで殿方でも“人の噂話し”をされるのですね。噂をされる人は『噂がある内が花』なのかもしれませんね

投稿: | 2008/06/12 15:19:55

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