良い物語
ソニーコンピュータサイエンス研究所。
先日投稿したSociety for Neuroscienceの
アブストラクトが、日本時間の
今朝の6時までは編集できた。
それで、それぞれのアブストラクトを
再検討し、編集し、finalizeする。
学生が筆頭authorの場合は、
彼らに送って編集、finalizeしてもらう。
研究所一年に一回のレビュー・トーク。
私や張さん、田谷くん、それに
他の人何人かが話をした。
北野宏明さん、所眞理雄さん、
暦本純一さんなどと議論。
良い物語には、細部の間の
繊細なバランスがある。
つまりは、生命そのものへと
近づく。
バランスが悪いものは、
切り刻むナイフや
ほじくる針にはなるかも
しれないが、
生命そのものにはなり得ない。
批判は壊すが
育むことはできない。
古典となる作品は
一つのいのちに近づく。
それは、小説だけでなく、
科学理論もまた同じである。
たとえば、ゲーデルの不完全性定理に
おけるゲーデル数化と対角線論法
と自然数論の関係。
The justification for treating the neural firings (the generation of action potentials) as a special event, the "building block", so to speak, of all the cognitive processes and conscious experience, is that unless the neuron fires information is not transmitted over the synapses. Without the neural firing, each neuron is isolated in itself and does not become an "entity" in the web of connections in the cortex. That is why the occurrence or otherwise of action potentials should covary with the elements in the phenomenal.
In general, an entity cannot claim to possess a particular property unless it does so in relation to other entities in space-time. This is the gist of Mach's Principle, and is held to be true for anything in the universe, physical or otherwise. Mach's Principle is the guiding principle in the consideration of the origin of conscious experience, and also provides the very justification for the existence of any entities in the physical universe. Thus, the origin of consciousness shares the essential underlying logical structure with the material elements in the universe. ([49])
5月 20, 2008 at 07:58 午前 | Permalink
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コメント
こんばんは。
ゲーデルといえば、1949年にアインシュタイン方程式のちょっと変わった解を見つけたんですね。この解を「ゲーデルの宇宙」というそうですが、宇宙全体が回転していて、宇宙を一回りして出発点に戻ってくると、過去に戻っているというモデルです(タイムトラベル可能な宇宙)。アインシュタインはこの解を気に入らなかったみたいですが、ゲーデルは研究所にやってくる天文学者をつかまえては、宇宙が回転している証拠はないかと、聞いていたということです。(Michio Kaku "Physics of the Impossible"2008)
このことからも、ゲーデルは既成概念や通説にとらわれないオープンな人だったことがうかがえます。
現在の観測からは、宇宙が回転している証拠は見つからないということですが、ゲーデルが現在の多宇宙理論(multiverse)を知ったらどう思うか、興味あるところです。
マッハが、もし星や銀河が存在しなければ回転するバケツの水は変化しないと考えたように、ゲーデルも、ほかの宇宙が存在しなければ、たとえこの宇宙が回転していても、その変化は測定できず、ゲーデルの宇宙が間違っているわけではなく、逆に変化が測定できたら、多宇宙理論は正しい、と結論づけるのでしょうか。いずれにせよ、現在の宇宙論は無矛盾であっても、決定不能な問題が存在し、不完全であると言うのかもしれません。
ゲーデルの宇宙+マッハ原理+多宇宙理論=不完全性定理の宇宙版!?
これはワイルドな妄想かもしれません。
「プロフェッショナル」見ました。肝炎患者推定350万人。他人事ではないと思いました。そしてショックを受けました。この数字は、何かcritical(臨界)のように見えるからです。中学生の12~14歳が377万人(総人口の3.0%)、小学生の高学年(9~11歳)、低学年(6~8歳)が共に360万人、3~5歳が355万人、0~2歳が350万人という統計(H15)と不気味に呼応しているように感じます。早く国が患者救済のため、もっと真剣に取り組まないと、次の世代に大きな禍根を残すことになりはしないか、別の新たな問題が生じたときでは遅すぎるのではないかと、危機感を持ちました。
投稿: 遠藤芳文 | 2008/05/21 0:18:14
私が あの頃 仰いだ五月の空は
もっと 青かったように 思う
もっと 雲は白くて 太陽は 眩しかったように思うよ
今 私は 空を 仰いでるんだけど
あの頃と違って 空が ちょっと 色あせてる
私が 色あせてるのかなって
結構 考えた
考える理由が、あったからなんだけど
風に吹かれてる 小さな虫に
私は 一日一善の お節介をする
指から 糸をたらす この子は
風に揺られて 桑の葉っぱに 無事着地
ちゃんと 大きくなってねって 声かけてみたけど
分かんないよね、
私は たまたま 人間に生まれて
私は たまたま 大きくなってきた
時々 お陰様って 感謝して
時々 それに 刃向かっていた
風に揺れてる葉っぱの上で
小さな虫は 何を 思うんだろうか
小さな体から 見える空の一部に
私の言葉は 重なってくれてるのかなぁ
分かんないよねぇ
でも
がんばってねって
伝わってると 嬉しいなぁ
おっと いけない!
宿題やらなきゃ!
今日は こんな気分でした
健一郎先生
明日も にこにこ お元気で、ね
投稿: hi | 2008/05/20 21:59:24
お久しぶりです。
最近、こんな感じのことしてます。
例[May 19, 2008
Buffett supporting Obama
Posted: 08:35 PM ET
From CNN Ticker Producer Alexander Mooney]
(米cnnの政治ブログの題です。コメントできます)
http://politicalticker.blogs.cnn.com/
ついでに、更新時間の確認などに、<JAL世界時計カレンダー>
http://www.jal.co.jp/worldclock/
が便利かもしれません。
博士の英語論文を読み、米の研究者たちやテーマを知ったことは、M.Foucaultについてイギリスの研究者が著した(英語文)Foucaultの日本での評価とあまりにも違う意見の本を読んで驚いた時のような、新鮮な知識や思考を見つけた喜びを得ることが出来ました。
投稿: Nezuko S | 2008/05/20 18:30:51
お仕事お忙しそうですね。。ご無理されませんように。
良い物語は、色々な人から愛され、そのドラマ性は何時の世においても語られていく。
思い出として。また生命の系譜として。
投稿: 奏。 | 2008/05/20 13:13:33
こんにちは
来週、とある試験を受けようとしていたのですが、見送ることにしました。
自分はあまりに未熟だと感じたからです。
試験を受けて自分の決めた基準に達したと思えたら、またいろんなことを勉強したいな、いろんなものを見たいな、と思っていました。
茂木先生は、安全基地は自分の中にあると思わせてくれました。
かつて自分の安全基地であった母はもういない。
今の自分の安全基地は、記憶と、周りで支えてくれる人達と、自分の核になっている、学び続けたいという思い。
いつまでも、いつまでも、走り続けるぞ。
投稿: 鮎沢 | 2008/05/20 11:52:19
こんにちわ
批判でも議論のアンチテーゼである、アインシュタインが行った、EPRパラドクスのように、創造性を含んでいるモノなら、良いですね。基本的に、批判は議論の時間を遅め、アイディアは議論の時間を進めると思います。(^^)
投稿: EPRパラドクスのクオリアby片上泰助(^^) | 2008/05/20 11:44:05