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2008/05/09

永遠の学生

私は理学部を出たあとに
法学部に学士入学して、
そのあと物理の大学院に戻ったから、
大学に計11年いた。

高校一年生の時に語学研修のために
一ヶ月お世話になったカナダの
ヴァンクーヴァーの
ホストファミリーのヴァーナに、
「ケン、あなたは永遠の学生ね」
とよくからかわれた。

Eternal student。


カナダに着いた初日にいきなり
人生ゲームをやって仲良くなった
ヴァーナの息子のランディーと
トレバーは、コンタクトレンズの
会社の世界的な営業幹部になっている。

ランディーやトレバーの仕事に
比べると、私の今やっていることが
果たして「実業」と言えるのか
どうか自信がない。

結局は、私は永遠の学生なのかも
しれぬと思う。

ソニーコンピュータサイエンス研究所にて、
脳研究グループのミーティング。

田谷文彦が、イギリスに行って
Jon Driver、Horace Barlowなどと会って
来たので、その報告。

ボクは、Kim Peekと会って得た
インスピレーションをいささか
専門的な観点から論じた。

高川華瑠奈さんの実験条件に
ついていろいろと詰める。

NHKへ。

「プロフェッショナル 仕事の流儀」
の収録。

有吉伸人さんと第五食堂に行って、
カレーライスを食べた。

「新じゃが」が入っている。

イギリスにいるとき、
New Potatoがおいしくて
よく食べていた。

「今、ここ」に奔流のように
過去が押し寄せる。

すぐれた独学者(autodidact)に
なることを目指すべきと思う。

大学は、先生に会ったり、友人と
対話したりするという意味では
必要だが、独学のための
マテリアルは今インターネット上に
無限に存在し、
人は、その気になれば本当に
永遠の学生になることができる。

ボクは、一生ずっと独学者で
いることにしたよ、とヴァーナに
報告したい。

そうすれば、奔流のような過去を
呼び起こすことができるんだから。

収録が終わった後、
控え室の鏡に向かって
「お疲れさん」と言っていたら、
おもしろい顔を発見した。

下くちびるを突き出して、
ふーっとやると、
前髪がふわーっと
上がって、
その時の顔が間抜けで面白いのだ。

こんな顔は誰にも見せられない、
と思いながら、
おもしろいので、ふーっ、ふーっ
とやった。

それで、何かを引き受けて、
背中の方に
うっちゃることができたような
気がした。

The principle of interaction simultaneity describes the way psychological time is constructed from the physical time. It is tightly related to causality, just as in the manner the proper time in relativistic space-time is essential in maintaining the causality condition. The phenomenological space is also likely to be deduced from considerations of causality. Causality implies that time must proceed, and the space-time structure dictates the manner in which the entities interact and change. Given the central importance of causality, then, the manner in which the self experiences various qualia at a specious moment is also likely to be deduced somehow from considerations of causality, thus ultimately touching upon free will. ([40])

5月 9, 2008 at 08:16 午前 |

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コメント

はじめまして。
僕は現在、大学でデザインを学ぶ学生です。
「独学者」ということばを発見し、カテゴライズする着眼点にとても興味を持ちました。カントさんは対象を認識することをカテゴリ(範疇)すると定義しましたが、現代においてもそれは万能に通用すると捉えています。
それは人が、世界を、地球を、宇宙を、すべてを、認識するために生きる生き物だと思うからです。
「ことば」という伝達媒体がどの生物よりも発達したことが要因ともいえます。
誰もが「独学者」になれば、生きることがこんなにも楽しく興味あることだと再認識できました。
脳という無限のからくりをもっともっと教えてください。
長文になりましたが、応援しています。
ありがとうございました。

投稿: | 2008/06/09 1:43:13

「右に倣え」で大学に入り
「右に倣え」で大学を出た。

目的はなかった。
ただ「周り」にあわせただけ。

大学で「時間を過した」というだけで
何かを「得た」という感触は一切無かった。
主体性がまったくなかったのだから当たり前だ。

卒業して数年たって
自分の蓄積のなさに愕然とした。
知らないと話にならないことが
世の中にはたくさんあったのだ。

あの時もっと真摯に学んでいれば
と考えないこともないけれど
過ぎた時間は戻らないから
今からでも間に合うと信じて
私も、独学者たらんと頑張ります。

「人は、その気になれば本当に
永遠の学生になることができる。」
という茂木先生のお言葉に励まされました。
ありがとうございます。

先生とは全然スケールが違いますが、
私なりの何かを爆発させられるように
毎日少しずつ前進していきたいと思います。

投稿: | 2008/05/10 14:26:24

茂木さん、おはようございます。
昨日、尾崎豊のエントリーに寄せられたコメントを目にしてから、仕事の合間合間に彼の歌が流れ、尾崎豊と出会った中学生までタイムトリップ。「今ここ」に過去の奔流。
今CDをかけて思いました。言葉が、その言葉の持つ重さで届くこと。それがどういうことなのか。朝から胸が潰れた。
胸を打つ詩。きれいに仕立ててあるけれど、尾崎豊の詩は、全身から言葉をえぐり出して生まれたとあたしは思っています。だから届くんだろうと。
消耗。情熱。真剣。勝負。枯渇。焦燥。希望。絶望。憎悪。愛。生。死。
彼が何を考えていたのかはわからない。どうしたかったのかな。あたしは当時、胸の中を直視せず尾崎豊の歌に慰めを求めていた。勝手に代弁者にしていた。いま尾崎豊の残した歌を聴くとそれがよくわかる。
さあ、今日も仕事だ。ガンバロ−!

投稿: | 2008/05/10 7:18:38

(続きです)

料理人が料理を作るまで、更に様々な実業が成り立ちます。
農家に漁師に卸売に…。

人間が生きていく時に感じる様々なクオリアが元になって、色んな実業も生まれていくと思います。

神田昌典さんもエモーショナルマーケティングっておっしゃってますものね(少し意味がズレましたでしょうか…)

プロフェッショナルを見て、仕事に生かす人はそれこそ沢山いらっしゃると思います、私もよく活用していますし♪

茂木さんがおっしゃっていることと、ズレていましたらごめんなさい

世界は謎だらけ、自分も謎だらけなので、私も永遠の学生です…


話は変わりますが、今日やっと茂木さんのきりんTシャツ届きました~
風船きりん…可愛いです
沖縄は夏が長いので、重宝します

茂木さん、いつか風船きりんの絵本描いてくださいませんか
ロマンチック&ファンタジーは大好きな世界です(*^o^*)♪

投稿: | 2008/05/10 1:00:25

茂木さん、こんばんは(^0^)★

茂木さんは、ご自身のお仕事を実業と言えるか自信がないとおっしゃってますが、

私は充分過ぎるくらい、実業に貢献されていると思いますよ!

実業として形ができお金の流れを作るまで、茂木さんが私たちに教えてくださっていることが「始まり」だと思うのです。

まずは「思い」ありき。
コンタクトレンズだって、メガネの不便な点が進化して出来たわけですから、

メガネをかけている人が、メガネのこういうところが不便だと、まず感じないと、コンタクトレンズだって形になり実業として発展することはなかったと思います。

極端な話、栄養だけ採るなら、サプリメントだけ飲んでいればいいのでしょうが、そういう訳にはいかないですよね。

食物を美味しいと感じるクオリアあって、人間は生きることができると思います。

そして先日プロフェッショナルで放送されていたような、

岸田さんや小野さんのような食のプロが生まれる。(続きます→

投稿: | 2008/05/10 0:31:14

こんにちわ

(英語が苦手なためよろしくお願いします。)
たとえば、気象シミュレーションをコンピュータ内で行うとき、処理能力が高くなると、速く気象シミュレーションする事が出来ます。また、細かい処理をすると、処理が重くなり遅くなります。
もしかしたら、われわれの宇宙の時間も処理が重くなると遅くなり、処理が軽くなると速くなるのかもしれません。ただ、この時間に乗っている私たちは気づく事ができないことになります。


「独学者」を、パソコンで漢字変換したら「毒学者」と、変換されました・・・
ただ、それだけですけどね(^^)


投稿: | 2008/05/10 0:13:41

As far as causality is concerned which is known by physics at present is not enough to describe our conscious experience. Not yet found causality should be off course of the conventional causality.

投稿: | 2008/05/09 23:52:15

今晩は。

初夏の緑も益々濃くなっていきます。全てがこれから夏に向かって、勢いよく伸びていく時節なんですね。

今週号サンデー毎日『文明の星時間』を読ませていただきました。“共感の王国”のお話、胸に染み入りました。

言葉を沢山交わさなくても、そこに大切な人がいるだけで、嬉しくなる。…そして互いに、魂の中の思いを通わせつづけられる。そういう共感力が、今の時代ほど、貴いものに思える時はないなぁ、としみじみ感じた。


学校とか大学で、教師・教授から色々なことを教わるのも、勿論大切だけど、自分で取り組みたいテーマを選んで、集中的にそこに取り組むことも、自らを豊かにするためには…それは物凄く大変なことに違いないが…そのテーマを本当に、自らの“血肉”に出来るという意味で、重要なことなのだと思う。

…と、こういう杓子定規じみたコメントしか、私には出来ない。

けれど、生きていくということは、常に様々な何かを学び続けていることだと、感じられてやまない。

今の私は、生まれつきというか、絵を描くという特技があるけれど、それをなかなか磨ききれていない。

この特技を何とか活かして、善いものを生み出すための学びを続ける、それが今の未熟な私がやるべきことなのだと思う。


さて、実は先日我が家でもカレーを作ってみました。

その際、新じゃがと新たまねぎを入れてみました。非常に美味しく出来、家族も「うまい!」と言って、喜んで食べてくれました。

投稿: 銀鏡反応 | 2008/05/09 23:30:16

お昼すぎ、
恵比寿の「site」ギャラリーへいってみる。
5月10日までだそう。

杉原信幸さんが受付にいらした。
失礼かとも思ったのですが、作品をみて感じた事を素直に聞いてみた。
やわらかい、一定の言語で説明くださる。
杉原さんの今後の活動が、興味ぶかくなる個展でした。


本日のクオリア日記をよんだあと、
ふーっふーっと、真似をしてみたくなる。
真似をしてみたけれど、前髪の長いわたしは余り変化もない。

おつかれさまです
お忙しいですね。

前髪。
伸びすぎでしょうか、お切りいたしましょう(笑)。
すみませんっ!

投稿: | 2008/05/09 18:05:38

学校を卒業して数年経った。今、ふと思う事がある。
自身の内面の学び。
この学びの土壌を耕し、豊かにしていくこと。
これも大切だなぁ。


昨日は、おば の話を母から聞き、人の温かさに触れた。
この温かさが心地よく、気持ちの良いカゼが身体を包みこんだ(そんな感じがした)。

ヒトであり、良かった…
と、心から思う。

そうでなければ感じ得ない事があると思うから!

投稿: | 2008/05/09 17:39:28

茂木さんこんにちは。

いつも楽しく拝見させて頂いてます。
eternal student、茂木さんにぴったりな表現ですね。
人生というのは一生学び続けるべきステージなのだから、実は私達一人一人が永遠の学生であるべきなのでしょうね。

茂木さんの日記やご著書を拝見するといつも、(茂木さんのような崇高な知能レベルには到底到達できないだろうけど、)私も探究心に火を灯し続けよう!と思います。

茂木さんが前髪にふぅ~っと息をかけて前髪がふわぁ~っとなる様を想像してみました^^

投稿: | 2008/05/09 17:14:45

「奔流のような過去をいつでも呼び出せる」に共感します。私も昭和37年生れです。カナダ、ケンブリッジ、駒場、バッハ、ドイツ語、私の半生のキーワードがこれまで拝読してきた茂木先生のご著書から偶然にもいくつも見つかり、何だか勝手に親近感を覚えておりました。「下くちびるを突き出してふーっと」の顔は昔よくやってましたよ。ある時は鏡を見ながら、ある時は屈託もなく友達とふざけながら・・・
「永遠の学生」・・・人生の目標です。

投稿: | 2008/05/09 16:34:50

茂木先生をテレビで拝見し、なんて謙虚でバランスの取れた方なんだろうと思いました。
特に御自分の膨大な知識や研究成果を、解り易く
教えてくださる事に感謝しております。
また、お話される時に茂木先生が楽しく「人間の無限の可能性」をお話される姿は「永遠のピーター・パン」です。
学問を追求するには、子どもの「なぜ?どうして?」が必須ですもの。
だから、茂木先生の魅力である「お茶目さ」があるのでしょう。
瞳がキラキラと輝いているんです。「瞳」は目に童と書きますでしょ☆
これからも、お体ご自愛下さいませ。
茂木先生の講義を受けたかったなぁ♪

投稿: | 2008/05/09 11:36:36

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