ほら、ここが
飛行機に乗ると、
「やっていないかな」
と楽しみにしているビデオ・プログラム
がある。
カナダのモントリオールで作られている
Just for Laughs.
通行人に他愛のないイタズラをしかけて、
驚かし、最後にカメラの方を見て
一緒に笑う。
言葉は一切使わずに、すべてを
ジェスチャーで示す。
アメリカからの帰りに見ていて、
はっとした。
モントリオールのあるケベックは、
カナダでもフランス語圏。
英語とフランス語が共存する。
かつては分離独立の動きも盛んだった。
そのような多言語状況に引き裂かれて
いたからこそ、
generic human truthにフォーカス
する表現ができたのだろう。
自分の依って来たる母胎に
育まれながらも、それを超えて
いく意志を想う。
CREAの井崎彩さん、
文學界に戻った山下奈緒子さんと。
「仕事のやり方」についての
取材。
早稲田大学国際教養学部
の授業。
Kim Peek, Stephen Wiltshireを
題材にsavantについて。
public domainの論文を指定して、
「来週までに読んでみてください」
と言っても、教室の250人中数人しか
読まないので、
作戦を変えて、scientific americanの
論文を皆で少しずつ読んだ。
やはり、coherentでsystematicな知識を
身につけることが大切である。
科学の文章を丹念に読むことの面白さに
学生たちが気づいてくれたらと
思う。
種火さえつけば、あとは自力で
燃えていくことができるのだ。
ソニー関係の仕事で、
写真家の十文字美信さん、
スタイリストの平田さゆりさんに
お目にかかる。
お二人とも、それぞれの世界の
第一人者。
すばらしい時間を過ごすことが
できた。
十文字美信さんと
平田さゆりさんと
六本木の東京ミッドタウンにて、
東京ミッドタウンと幻冬舎の雑誌「ゲーテ」
主催の、「男の遊日」をテーマにした
私と白洲信哉のトークショウ。
はらはらドキドキの密度の濃い
30分だった。
白洲信哉とトーク。
白洲信哉が面白いことを言う。
今の髪の毛は、10分1000円の
ところで刈ってきたのだという。
「白洲家の当主がそんなことでいいのか!」
と言うと、
「髪の毛なんて、どこで切ってもいいでしょ」
と信哉。
高校の時にワルだった信哉は、
そり込みを際だたせるために
髪の毛を抜いてしまっていたのだという。
「だから、元に戻らなくなって
しまったんだよ。」
と信哉。
打ち上げが行われたのは、佐藤陽一さんの
お店、Maxi Vin。
「ほら、ここがそり込みなんだよ」
と信哉の頭を指して解説した。
("Shirasu" photos by Atsushi Sasaki)
大場葉子さんが、毎日新聞社から
出版される
『トゥープゥートゥーのすむエリー星』
の束見本を持ってきて下さった。
仕上がりを見て感動する。
井上智陽のイラストが、司修さんのような
感じで活かされている。
大場葉子は天才だ!
信哉が、「何、これ、茂木が23歳の時書いたの?
へえ〜。一字一句直していないんだ?」
と検分する。
なんだかいつにも増してモーツァルトに
横顔が似ていたから、
Herr Mozart, ich wunsche ihnen einen sehr guten Trinken
と声をかけた。
そんなことを言われなくても、信哉は
端っから良き飲み人でありました。
The spontaneous and autonomous character of neural activities in the brain and the resulting behaviors lay the foundation of what has been called the "free will" in the folk psychology and professional philosophy of mind alike. Although the specific makeup and detailed nature are to be determined by the "cognitive" processes realized through the interaction of the neurons, the first and foremost reason why free will is deemed to exist must ultimately find its foundation in the nature of the procession of time. A natural law, no matter how superb and accurate, cannot be implemented in the practical sense without an assurance of the passing of time. Thus, the very fact that time flows at all is tightly coupled with the reason why it is necessary that free will exists in the first place. Free will and the change of non-organic materials such as a stone that is thrown into the air and consequently follows a hyperbolic trajectory ultimately share the same origin. The free will is a complicated "twist" of the original propensity of nature in which the time is "forced" to flow, whereby all things material undergo changes as are prescribed by the natural law. ([33])
5月 1, 2008 at 09:27 午前 | Permalink
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コメント
やっぱり自信のある方は 違いますね。
10分カット早くて駅前の便利さもいいのでしょうね。
主人も必ず私に髪を切ってと 鋏を用意して頼まれます。
居ない時は自分でカットしているようです。
指を入れて出てきた髪を切るとあまり失敗しません。
昔は子供の髪も良くきったものです。
白州さんのご両親様のお住まいにはお伺いしたことがあります。
その白州さんかどうかは解りませんが 町田の方面ならそうかも知れません。珍しい有名なお名前ですものね。
投稿: 宗由 | 2008/05/02 9:42:49
こんばんは。
いちばん大切な事は、美容師さんとの相性のようですよ!。
例えば、ずっと同じ担当者だからこそ地肌や髪への変化に、早めのアドバイスをもらえたりですとか。
そしてこちらも、長くお見え頂くお客様だからこそ、妥協もできなく常にモチベーションを高める為には、
学ぶのみなのです。
白洲さまへお伝えくださいませ(笑)。
そしてさらなる
まなびと、
23歳の感性を
よんでみたいです!
投稿: 美容師 | 2008/05/02 2:15:46
茂木さん、おこんばんは。
『Grazia/6月号』
茂木さんと川上さんの対談掲載は本号でした。
明日、ゆっくり読もうと思います。
投稿: 柴田愛 | 2008/05/02 1:54:16
昨日のトークショーの観覧は…生憎私用で忙しかったので泣く泣く(?)諦めた。
白洲信哉さんのお姿、是非肉眼で拝見したかったです。お二人のツーショットも、とてもお茶目です。
“ジェスチャー”でふと思い出したことがある。
高校生の頃、あれは…今は亡きフランスのパントマイムの巨匠、マルセル・マルソーだったか、それとも別のパントマイムの名人だったのか記憶が定かではないが、たった一人でそれの舞台公演を見に行った。
無言で舞台に立つ名人の表現を見ていると、ロープを手繰る仕草、ドアノブを回してドアを開ける仕草など、ユーモラスなおかしみを交えながら、いろいろなジェスチャーを使って、何かを語りかけてくるのが伝わってきた。
「手話」は万国共通ではないそうだが、パントマイムなら世界津々浦々、何処へ行っても通じるに違いない。
さて、『トゥープゥートゥーのすむエリー星』いよいよ完成ですね…!表紙の虹色が滲んでいるのが、とても優しい印象を与えてくれます。美しい表紙です。
書店で手にとって、主人公たちの冒険ぶりをみるのを、とても楽しみにしている。
投稿: 銀鏡反応 | 2008/05/01 23:57:08
こんばんは。
待望の『トゥープゥートゥーのすむエリー星』!
早くこの手に取りたい一方で、なんだかもったいないような・・・。
ただ、純粋に、小学生の頃の気持ちに戻って
シーンのひとつひとつを大切に読みたいのです。
大学生の健一郎お兄さんがエリー星旅行へ案内してくれるよ。
たくさんの子供たちに読まれますように。
白洲信哉さんの髪の毛は、10分1000円のカットですか。
茂木先生の髪の毛は、3分でセルフカットですか(笑)。
投稿: s.kazumi | 2008/05/01 23:41:18
こんにちわ
(英語が苦手なためよろしくお願いします。)
将棋などのプロの場合、先読みする場合、時間軸が速くなったり、数十手先を瞬時に読んだり、並行処理したりしているのではないでしょうか?
「トゥープゥートゥーのすむエリー星」の表紙、一体なにを表しているのなんだろうと考えています。エリー星なんでしょうか?(^^)
投稿: 並行処理のクオリアby片上泰助(^^) | 2008/05/01 22:22:52
茂木先生、こんばんは。
昨日のミッドタウンでの白洲信哉さんとのトークショー楽しみました。ここのところ、こういうイベントがあると、必ず参加したくなってしまいます。
というのも、私の家にはテレビがないので、こういう機会でもない限り、動いて話している茂木先生を見ることができないからなのです。いろんなイベントがあって、東京に住んでいて良かった、と思える数少ない事柄の一つで、とてもありがたいです。
(ですので、先日のプロフェッショナルにも是非参加したい!と申し込みましたが、こちらは見事に外れてしまいました。。。残念)
終了後、前回とは違うきりんさんの絵のサインを頂き、ありがとうございました。
今度はどんなイラストなんだろう、とわくわくしながらサインを受け取ったため、お礼をきちんと言ったかどうか、実はまったく覚えていないのです。失礼してしまっていたら、ごめんなさい。
先日の朝日新聞に、茂木先生が区立中学校で授業をした記事が載っていました。茂木先生が自ら働きかけて実現したとのことで、素晴らしいなあ、本当に子どもたちが大好きで、考えているんだなあ、と、とても嬉しくなりました。
こういうことや、ちゃぶ台をひっくり返そう、おーっみたいなこととかを、茂木先生と直接お話ししてみたいと思っているんですが、ご本人を前にすると、なかなか。。。
なぜかスイマセンと恐縮されてしまうようで。。。
こちらこそ、すいません。。。
投稿: 楠 | 2008/05/01 22:22:21
白洲さんとのお時間が、とても楽しく素敵な一時だったような感じ。心が温かくなりました(^ ^)
(当たり前かもしれませんが、)テレビで拝見している茂木さんとは違った一面が写真で見ることができ、思わず笑みが…。
白洲さんの額を指さし、笑っていらっしゃるお顔を見て、ついつられてしまいました(^ ^)
本の表紙、ほんわか とした感じですね。発売楽しみです。
投稿: 奏。 | 2008/05/01 16:45:21
ミッドタウンのトークショー見に行きました。
初めてのナマ茂木さん、とってもチャーミングでした。
トークショー後、ご著書にサインをして頂きとても嬉しかったです!!
昨夜、勢い余って公開されているメアドに感想を送ってしまいました…まことにすみません。。。
一ファンは、こちらにコメントすればいい、というのにさっき気付きました…^^;
投稿: 小島みどり | 2008/05/01 14:51:23