平均的であることこそが美しい
ヨミウリ・ウィークリー
2008年6月8日号
(2008年5月26日発売)
茂木健一郎 脳から始まる 第105回
平均的であることこそが美しい
抜粋
「人並み」の特長を集めると魅力的な顔になる。美人になるためには、平均的な特徴を持っていればよい。ある時、解剖学者の養老孟司さんの前でこの話をしたら、「茂木くん、何だかおかしいね。」と言われる。
「もし平均が美人なのだったら、平均的な人が一番多いはずなんだから、世の中は美人だらけになってしまう。でも、世間を見ていると、どうもそうではないようだねえ。」
養老さん一流のユーモアであるが、この問題の本質を衝いている。つまりは、顔の形というものは多数の要素が集まって作る複雑な特徴だということである。これがもし身長や体重だったら、確かに平均値のあたりに多くの人がいるだろう。ところが、顔の場合は、一つの「パーツ」だけが平均的でも意味がない。目、鼻、口といったそれぞれのパーツが、すべて平均的に「整って」いなければ美人にはならない。
顔の全ての特長が例外なく「平均的」だというのは、トランプのポーカーで言えばロイヤルストレートフラッシュになるようなもの。なかなかそうは揃わない。実際、世の中には、「口、鼻はいいんだけれども、目がちょっと」とか、「目、鼻は申し分ないが、口がちょっと」とか、「もう少しで美人になるのに惜しい人」がたくさんいるかもしれない。
全文は「ヨミウリ・ウィークリー」で。
http://info.yomiuri.co.jp/mag/yw/
5月 25, 2008 at 08:19 午前 | Permalink
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コメント
茂木先生 こんにちは♪
やっぱり顔は大事だと思います。美人でもないし平均的でもないけれど、自分の顔にはとても、興味があります。それに、親にもらった顔は20代までで、それからは自分自身が顔を作っていく!と言うことをよく聞くので、ほんとに毎日の生活をキチンとしていろいろなことに興味をもって、明るく前向きに生きていけば顔もそれなりには、なるかなぁ~と…思います(笑)私はまずは「笑顔」です!特に初対面の方には、にこやかに接する分には嫌な人はいないと思うからです。それと動物では顔の役割はどのくらいなんでしょうか?雄は強い、雌は元気で子孫をたくさん残せるのが、第一条件だと思うので、相性はたしかにあると思いますが、顔にかんしてはどんな役割はたしているんだろう?と、人間の相手に対する顔の見方とはまったく違うのでしょうね?女性にとって顔は一生興味のあるものだと思います!これからも、いい?顔を作っていきたいと思います♪
投稿: 平井礼子 | 2008/05/29 15:19:34
眼、鼻、口もとの位置において全てに「平均的に」バランスの取れた顔、さらに「美人の平均」を集めた顔が魅力的…という“美貌の定義”に当て嵌まる顔の人は、なかなかいないもの。
以前、雑誌(いわゆる「サラリーマン向け雑誌」ではない)でその定義にほぼ完全に当て嵌まる(!)美貌の女優さんの写真が載っていて、これは本当に整っていて美しいなぁ、と思い、しみじみとその写真グラビアを眺めていた。
“美貌の定義”に適った顔は、どんな人をも魅了せずには置かないですね。
けれど、大切なのはやっぱり「心の平均値」をきちんと美しく保つことだ、そうすればどんな“おへちゃ”でも“美人”と見られるようになる…。私も、頑張らなくちゃ!
投稿: 銀鏡反応 | 2008/05/26 20:16:11
こんばんは茂木博士。
美人の定義がとても面白いと思いました。今日読売ウィークリー買います。
そして「平均的」という表現も興味深かったです。
平均的な顔…多くの人がそこに自分と似た要素を見つけ、共感し安心する可能性の高い顔(?)なのでしょうね。後、バランスもですね。
博士の高い美意識に触れられるのが、楽しみです。
では。o(^-^)o
投稿: Marie | 2008/05/26 0:30:44
養老先生、よく見てください
綺麗な人、素敵な人、美人さん
沢山居ますよ
先生の周りにいらっしゃる方の 平均値が 高すぎるんですよ!
ってことは
養老先生も 茂木先生も 幸せ者ですね
では あしたも お元気で、
投稿: hi | 2008/05/25 23:52:32
そのバランスによって、美人とか、ちょっと惜しい!とか、ヒトの進化のどのへんの過程から万人の意識に組み込まれてきたのですかねぇ。
不思議でしょうがないですね。
投稿: mume | 2008/05/25 10:24:54
昆虫を美しく感じるのは、人間からみて、すべてが平均的に見えるからなのかも知れないと思いました。
投稿: 小台の天ぷら屋 | 2008/05/25 8:27:29